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写真で見る スズキ「スイフトスポーツ」(2017年フルモデルチェンジ、車両型式:CBA-ZC33S)

新型「スイフトスポーツ」

 スズキ「スイフトスポーツ」は、コンパクトハッチバック「スイフト」をベースに、エンジンの排気量アップやボディ、サスペンションなどをチューニングすることで走りの性能を高めた、いわゆるホットハッチだ。グローバルモデルとしての初代は2005年、2代目が2011年、そして3代目となる本モデルが、この秋いよいよデビューする。

 ベースとなったのは2017年1月に発売されたスイフトの4代目モデル。軽量化と高剛性を両立させた新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」を採用。エンジンはガソリン1.2リッターと1.0リッター直噴ターボのほか、ハイブリットモデルもラインアップしているのが特長だ。

 新型スイフトスポーツは、エンジンを直列4気筒DOHC16バルブVVT 1.4リッター直噴ターボの「K14C型」ユニットに変更。初代、2代目は1.6リッターの自然吸気エンジンを搭載していたが、3代目ではついに“加給機付”となったことになる。

エンジンスペック比較
モデル新型2代目
型式K14C型M16A型
総排気量(L)1.3711.586
圧縮比9.911.0
最高出力(kW[PS]/rpm)103(140)/5500100(136)/6900
最大トルク(Nm/rpm)230/2500-3500160/4400
ボア×ストローク(mm)73.0×81.978.0×83.0
JC08モード燃費(km/L)16.4(MT)14.8(MT)
16.2(AT)15.6(CVT)
重量(kg)88.688.8

 このK14C型ユニットは同社のSUV「エスクード」にも搭載されているが、点火およびターボ過給圧、ウエストゲートなどのチューニングなどにより出力、トルクに加えレスポンスも向上させている。組み合わされるトランスミッションは6速MTと6速AT。6速MTは先代同様クロスレシオとするとともに、3速ギヤのシンクロをシングルからダブルコーン化。ショートストローク化やフリクションの低減などのチューニングも行なわれており、スムーズで素早いシフトチェンジを可能としている。オートマチックトランスミッションは先代のCVTからトルクコンバータを備えた6速ATに変更。こちらもエスクードと同じユニットとなるものの、ギヤ比などの変更によりスポーティなフィーリングを重視したものとなった。ガソリンは無鉛プレミアム仕様となり、JC08モード燃費は6速MT車が16.4km/L、6速AT車が16.2km/L。

 これまで5ナンバーサイズにこだわってきたが、走行安定性の向上を狙って3ナンバーサイズへ拡大。ベースモデルよりトレッドを30mm拡大することにより、3890×1735×1500mm(全長×全幅×全高)となった。同時にホイールベースも2450mmと先代モデルより20mm延長されているが、最小回転半径は0.1m短い5.1mと取りまわしがよくなっている。その一方で、ボディの17%に980MPa超高張力鋼板を使用するなどにより車両重量を軽減。6速MT車で970kg、6速AT車で990kgと、ともに1tを切る車重を実現している。

 また、スポーツモデルながら安全装備が充実しているのも新型スイフトスポーツの特長。オプションの「セーフティパッケージ」の装着により、単眼カメラ+レーザーレーダーによる「衝突被害軽減ブレーキシステム」、同社初となるステアリングアシスト制御までを行なう「車線逸脱抑制機能」などを装備することが可能となっている。

 インテリアはブラックをベースにレッドのアクセントを配置。メーターをはじめシート、ステアリング、ペダルプレートなど専用開発したアイテムを装備する。

 バリエーションは6速MTと6速ATのみで、メーカーオプションとしてセーフティパッケージを用意。価格は6速MT車が183万6000円、6速AT車が190万6200円。ボディカラーはイメージカラーとなる専用色の「チャンピオンイエロー4」のほか、「バーニングレッドパールメタリック」「スピーディーブルーメタリック」「ピュアホワイトパール」「プレミアムシルバーメタリック」「スーパーブラックパール」の計6色。

新型スイフトスポーツ セーフティパッケージ装着車。撮影車両のボディカラーはチャンピオンイエロー4
エンジンアンダーカバーやメインフロアカバーなどの空力パーツをフロア下に追加。先代モデルより空気抵抗を約10%低減している
スイフトよりフロントノーズを延長。グリルは逆スラントとすることでシャープな印象
グリルは立体的なハニカム形状。グリル左下にミリ波レーダーがある
フロントウインドウ上部に単眼カメラが備わる
カーボン調のシボが入ったサイドステップ
ウインカー内蔵の電動格納式リモコンドアミラー。ミラー下部に付く全方位モニター用カメラはメーカーオプション
電波式キーレスエントリーが標準
リアドアのハンドルはピラー部に付く
使用燃料は無鉛プレミアムガソリン。タンク容量は37L
LEDストップランプ付ルーフエンドスポイラーを装備
アンテナはロッドタイプ
張り出したフェンダーにより安定感のあるルックスを演出。これに伴いリアコンビランプは専用パーツとなっている
リアゲートのバッヂ
オートライトシステムを備えたLEDヘッドライトを標準装備。ポジションランプもLEDとなる
リアコンビランプの点灯パターン
リアフォグランプも標準
1.4リッターターボのK14C型エンジンを搭載
タービンまわり
エアフロセンサーはこの位置
環境性能。平成28年度自動車アセスメントの予防安全性能評価「ASV++」も獲得
エンジン単体
タービンまわり
トランスミッション側
フロントサスペンション上部
マフラーはデュアルエキゾーストタイプ。テールエンドも凝ったデザイン
グロスブラックと切削加工を組み合わせた17インチアルミホイール。タイヤサイズは195/45 R17
ブラックをベースにレッドのアクセントを加えたインテリア
スイフトスポーツ専用の本革巻ステアリング
レッドステッチのシフトブーツが映える6速MT車のシフトノブ
ペダルまわり
6速AT車のステアリング。パドルシフトを備える
6速AT車はストレートタイプのシフトゲートを採用
前方にシフトロックボタン
ペダルまわり
ステアリングのスイッチ類
プッシュ式スタートスイッチを採用
ステアリングコラム右側のスイッチパネル
キー
6速MT車のメーターパネル
6速AT車のメーターパネル。左下にシフトポジションインジケーターが付く
マルチインフォメーションディスプレイの表示。アクセルとブレーキペダルの踏み具合をバーグラフで表わす表示も
タコメーター内にライト表示のインジケーターがある
エアコンの吹き出し口とハザードスイッチ
AV系はフロント2スピーカーとバックカメラが標準。リアスピーカーやAV本体はオプションとなる
オートエアコンが標準
最下段にはDC12Vソケット
シフト前にカップホルダー
加飾パネルは赤から黒のグラデーションという凝ったデザイン
グローブボックス。ケーブルはオプションのナビ用
サイドブレーキ後方にもカップホルダーが備わる
残照式のフロントルームランプ
サンバイザーには運転席、助手席ともにバニティミラーを装備
内部構造から見直した新開発のフロントシート。先代モデルより1台あたり7.6kgも軽量化されている
カーボン柄の合成皮革に型押しでSportのロゴが入る
センターとサイドで表皮が異なる
運転席シートヒーターが標準。助手席は設定なし
オプションの専用フロアマット
運転席ドアトリム
アームレスト部にグラデーションの加飾を装着
オプションによりフロント2ツイーターとリア2スピーカーが装着可能
リアシートは6:4分割可倒式。ISOFIX対応チャイルドシート固定用アンカーを左右に装備
リアドアトリム
バックドアは両側にハンドル部を設定
ラゲッジスペース
ラゲッジフロア下にはツール類が収まる
左サイドにラゲッジルームランプ
右サイドにはジャッキを収納