写真で見るMINI John Cooper Works




 オリジナルから引き継いだかわいらしいルックスとポップなイメージに、BMWの技術が注入されたMINI。基本形の3ドアボディーには、ベーシックモデルの「MINI One」、上級モデルの「MINI Cooper」、スポーティーモデルの「MINI Cooper S」がラインアップされ、さらにホッテストモデルとして「MINI John Cooper Works」が2008年9月に追加された。

 その心臓はCooper Sのエンジンをチューンしたもので、1.6リッター 直列4気筒 DOHC 16バルブ ツインスクロールターボ付き直噴ガソリンエンジンは、最高出力が128kW(175HP)/5500rpmから155kW(211HP)/5500rpmへ、最大トルクが240Nm/1600-5000rpmから260Nm/1850-5600rpmへ高められ、オーバーブースト時には280Nm/2000-5300rpmを叩き出す。MINIのワンメイクレースで使われるものと同じと言う。

 車体サイズは3715×1685×1430mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2465mm、トレッド1455/1460mm(前/後)、重量1210kgと、Cooper Sとほぼ同じ。結果、0~100km/h加速がわずか6.5秒という性能となった。

 なおCooper Sに27万8250円の「John Cooper Works チューニング・キット」を組み込むこともできるが、この場合の性能は141kW(192HP)、250Nmとなる。John Cooper Worksには6速MTしか用意されないが、チューニング・キットなら6速ATモデルにも組み込めるのがポイント。

 だがこの高性能から想像するほど乗り心地はレーシーではなく、長距離行もこなせる。エンジンも低速からトルクがあり、街中でも扱いやすい。その運転感覚として“ゴーカートフィーリング”を標榜しつつ、シティーカーとしても、小さな高速グランドツーリングカーとしても使えるのだった。

 価格は363万円だが、撮影車両にはエアロ・ダイナミック・パッケージ(フロント・エプロン、サイド・スカート、リア・エプロン)、カーボン・リア・ディフューザー、リア・スポイラーなどの外装パーツや、スポーツシート、カーボントリムなどの内装がオプションとして装備されている。工場オプションとディーラーオプションは合計して144万4338円、車両価格とあわせて507万4338円となる。

ボンネットのストライプ、カーボンのエア・インテークとミラー・カバーはオプション
カーボンのバック・ドア・ハンドル、リア・エプロ ンとカーボン・ディフューザー、リア・スポイラーはオプション
205/24 R17のランフラットタイヤを履く縦2段のライト配置だが、下段はウィンカー。撮影車はオプションのホワイト・インジケーター・ライトを装着
リモコンキーリモコンキーをダッシュボードに差し込むとACCに。スタートボタンでエンジンを始動するチェッカー模様のフロアマットやカーボンのトリムはオプション
運転席、助手席ともオプションのスポーツシートを装着。バケット形状で乗り降りはしにくいが、長時間座ってもつらくない
リアシート独特な形状のペダルドライバー正面にはタコメーターのみ。中央のディスプレイに各種アラートが表示される
運転席と助手席の間の大径センターメーターはMINIのインテリアのアイコン。オーディオコントロールが一体化されている。メーターやエアコン吹き出し口のクロームのトリムはオプションセンターメーター下のCDプレーヤーとエアコン。その下にパワーウインドーやフォグランプのコントロールがある。シートヒーターはオプショングローブボックスは上下2段。下段には車検証とマニュアルが収まる
天井のスイッチ類もセンターコンソールのスイッチと統一されたデザイン。トグルスイッチのように見えるが、実はワンプッシュタイプ大きな照明が付いたバニティーミラーシフトレバーの前にDTC(トラクションコントロール)と走行モードの切り替えボタン。SPORTスイッチを押すと、エンジンのレスポンスやステアリングのアシストがスポーツモードになる
6速MTのシフトパターンラゲッジルームの床下には工具。ランフラットタイヤなのでスペアタイヤはない
リアシートは5:5の分割可倒式
ボンネットオープナーはコクピット左側にあるエンジンルーム
堺市のBMWコレクションで

 

(編集部:田中真一郎)
2009年 4月 8日