写真で見るマツダ「アクセラスポーツ」


 マツダ「アクセラスポーツ」は、2003年の登場以降初めてのフルモデルチェンジを受けたアクセラの5ドアハッチバックモデル。従来モデル同様、4ドアの「アクセラセダン」に加え、ハイパフォーマンスバージョンとなる「マツダスピードアクセラ」も用意される。

 2代目アクセラの特徴は、停止時にエンジンを停止して燃費を向上するアイドリングストップ技術「i-stop」を2リッターFF車に搭載したこと。ブレーキを踏んで停車するとエンジンを自動的に停止。ブレーキを離すとエンジン内にガソリンを直接噴射して燃焼させ、補助的にスターターモーターを使うことでエンジンを自動的に再始動。スターターモーターのみで始動した場合と比べ、半分となる約0.35秒での再始動と、約15%の燃費改善を達成した。また、ゆるやかな坂道に停車してi-stopが作動しているときは、ブレーキペダルから足を離してもクルマが後戻りしない発進補助機能を備える。

 また、全車で平成17年度排ガス基準低減75%レベル(SU-LEV)に適合し、全9モデル中6モデルが環境対応車普及促進税制(エコカー減税)による、75%または50%減税対象および、環境対応車普及促進対策費補助金(エコカー補助金)の対象となる。i-stopは、第6回エコプロダクツ大賞エコプロダクツ部門で国土交通大臣賞を受賞したほか、2010年次RJCテクノロジーオブザイヤーを受賞している。

 外観はアクセラスポーツ・アクセラセダンともにそれまでの5角形のフロントグリルデザインを一新して、グリルをバンパー下部に移設、デザイン上の大きな特徴となっている。また、前後バンパーはエアロパンバーとしてスポーティさを強調している。

 走行性能についても進化させ、軽量化しながらボディー剛性を効率的に高め、空力特性を見直すことで操舵性や高速走行時の直進安定性を向上させていると言う。路面からの振動や騒音、エンジン振動、風切り音も低減し、走行時の静粛性と快適性が改善された。

 装備面では専用に開発されたBOSEサウンドシステムを「20S」「20E」「マツダスピードアクセラ」にオプション設定。10スピーカーシステムと、BOSE独自の走行ノイズ補正システムAUDIOPILOT 2を搭載する。また、ボタン操作によるエンジン始動・停止が行えるプッシュボタンスタートシステムをアドバンストキーレスエントリーシステムとセットで「15C」を除く全車に標準装備している。

 グレードは1.5リッターエンジンと2リッターエンジン搭載モデルをラインアップ。2リッターFFモデルにi-stopシステムを搭載する。価格は166万円~214万円。今回撮影に使用したのはアクセラスポーツのi-stopシステムを搭載する「20S」、色はセレスチアルブルーマイカ。

ボディーカラーはアクセラスポーツのイメージカラーにもなっているセレスチアルブルーマイカ。フロントの大型グリルが特徴的だ

 

大型のヘッドライトは1灯でプロジェクター方式が採用されている。フロントのエンブレムはくり抜かれた形状になっている
標準装備のフォグランプ上下にはエアインレットが設けられている試乗車はメーカーオプションのツーリングコンフォートパッケージ装着車のため、ホイールサイズは17インチ。タイヤはトーヨータイヤのPROXES R32でタイヤサイズは205/50 R17が装着されている
ドアミラーはウインカー内蔵タイプドアハンドルにはキーレスエントリー用のロック/ロック解除ボタンを備える
旧モデルの面影を残したリアビュー。ブレーキランプはクリアータイプリアのマツダロゴにはバックカメラが内蔵されている。遠目にはカメラが目立たないのでシンプルに見える。下はリアハッチのオープンボタンリアコンビネーションランプ。ブレーキランプは丸形でLEDが採用されている
アクセラのロゴの下には控えめなi-stopロゴも貼られているマフラーは左側の1本出し前方可倒式のルーフアンテナ

 

パワーユニットはMZR2.0L DISIエンジン。DISIとはDirect Injection Spark Ignitionの略

 

フロントシートはスポーティなバケットタイプシートが採用されているフロントドア。大型のドアハンドルに、ドリンクホルダー兼用のサイトポケット、BOSE製スピーカーを備えるフロントドアスイッチ。パワーウィンドースイッチのすぐ上にサイドミラーのスイッチを備える
リアシート。中央にはドリンクホルダー内蔵のアームレストが収納される後席ドア下部にもドリンクホルダー兼用ポケット。前席同様ドアハンドルは大きめ
インストルメントパネル。スピード&タコメーターとは独立したマルチインフォメーションディスプレイがインパネ中央にレイアウトされるステアリングホイールには各種操作スイッチやシフトパドルを備えるステアリング前にはタコメーターとスピードメーター、シフトインジケータやガソリン残量など運転に直接必要な情報のみが表示される
ステアリング裏だけでなく、表にもシフトパドルを備えるのが特徴的だステアリング左スイッチはオーディオ操作用ステアリング右スイッチはマルチインフォメーションディスプレイの表示切り替えなどに使用する
ワイパーレバー。前後ワイパーの操作に対応する右レバーはウインカーとヘッドライトとオーソドックスなレイアウト。ヘッドライトを自動点灯するオートライトシステムも用意されるステアリング裏には左右にシフトパドルが用意される
ステアリング左にはエンジンのスタートスイッチを備えるステアリング右下には、i-stopのOFFスイッチ、横滑り防止機能DSCのOFFスイッチ、後方確認アシストアシストシステムRVM作動スイッチ、コーナリング時にヘッドライトを進行方向に向けるAFSのOFFスイッチがあるキーは電波式キーレスエントリーシステムが標準装備となっている
エアコンは左右独立タイプ。風量調節ダイヤルの左右にそれぞれ温度調節ダイヤルがあるシガーソケットはセンターコンソールのポケット内に用意されるペダルは一般的なツーペダル
シフトレバーはマニュアルモード用ポジションも備えている。サイドブレーキ脇にはドリンクホルダーが用意される
アームレストは前後にスライドする。内部は収納になっている
グローブボックスは開口部の大きさの割に容量は少なめ
マップランプは左右独立で点灯可能。グラスホルダーも備える
サンバイザー裏には照明付きバニティーミラーを備える。ETC車載器は運転席側サンバイザー裏に装着されるHDDナビシステムに組み合わせられるBOSEサウンドシステムを搭載する

 

インストルメントパネル上部にはエアコンの表示部と、各種情報を表示するマルチインフォメーションディスプレイが用意される。表示内容はエンジン停止時間や燃費、トリップメーターもここに表示される。停止するとエコドライブ度を採点してくれる機能など、エコドライブを楽しめるようになっている
メーカーオプションとなるHDDナビゲーション。ワンセグチューナーを内蔵し、SDメモリーカード内の音楽データの再生も可能。iPod接続ケーブルはオプションとなる。CDからの音楽データリッピングは4倍速。ナビゲーションはBOSEサウンドシステムとの組み合わせとなる
リアシートは6:4の分割可倒式。ラッゲージスペースに見える黒い箱は三角板が収納されている
リアのフロアボードの下にはBOSEサウンドシステムのサブウーファーと、パンク修理セットなどが収納されている。ジャッキは側面に収納されている

 

(平 雅彦 WINDY Co.、Photo 石川 智)
2009年 12月 16日