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レッドブルホンダ、F1モナコGPで優勝 ホンダは1992年のセナ以来、フェルスタッペンはモナコ初優勝
2021年5月23日 23:52
1992年のF1モナコGPは、F1の長い歴史の中でも歴史的なレースとして記憶されている。この年に最終的にチャンピオンになるナイジェル・マンセル選手(当時)がタイヤトラブルで後退した後、トップに立ったマクラーレン・ホンダのアイルトン・セナが猛追するマンセルをしのぎきって優勝した。実はそのレースはホンダがF1モナコGPに優勝した2021年以前の最後のレースだったが、ついにそれが今年のモナコGPで更新されることになった。
優勝したのはマックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)。これでフェルスタッペン選手は7位に終わったルイス・ハミルトン選手(44号車 メルセデス)を抜き、自身初めての、そしてホンダが2015年にF1復帰して以来の初めてポイントリーダーに浮上した。
今回のモナコGPは決勝レースのスタート前から波乱が起きた。予選のQ3でクラッシュして赤旗を出したがそれまでのタイムでポールポジションを獲得したシャルル・ルクレール選手(16号車 フェラーリ)がレコノサンスラップ(スターティンググリッドにつく周回)でクルマのリアエンドに異常を感じ、ピットガレージに戻りチェックしたところ、左リアのドライブシャフトが破損していることが発覚し、それを修理することができず、リタイア第一号になってしまった。これによりレースはポールポジションが空いた状態でスタートすることになった。
モナコではコース上での順位が何よりも優先されるため、スタートで前に出ることは重要になる。ポールがいない2番手グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)は、3番手からスタートしたバルテリ・ボッタス選手(77号車 メルセデス)を完全に押さえて1コーナーにトップで入っていった。レースの序盤はほぼ予選順位どおりにレースが展開し、抜けないサーキットであるたけに大きな動きがないレースになった。
2位のボッタス選手がリタイア、危なげないレースでフェルスタッペンがモナコGP初優勝、ペレス4位、ガスリー6位、角田16位
レースが大きく動いたのは30周前後にピット作業が開始されたタイミング。2番手を走っていたバルテリ・ボッタス選手がピットインしたところ、右フロントタイヤが外れず、タイヤ交換ができないトラブルに見舞われて、そのままガレージに入れられてリタイアになってしまった。
その後上位勢がすべてタイヤ交換した後で、トップを走っていたフェルスタッペン選手もピットに入り、このレース唯一のタイヤ交換を終えてトップのままコースに戻ることになった。
レッドブル・ホンダのもう1台、セルジオ・ペレス選手(11号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)は、ピットストップを伸ばす作戦で徐々に順位をあげピットストップで4位に戻ることに成功し、スタートの8位から大きく順位を上げることに成功した。
アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリー選手は、スタートで5位とルクレール選手がいなくなった分の順位を維持してスタートし、序盤は6位のメルセデスのハミルトン選手を従えて周回した。しかし、タイヤ交換で、アストンマーティンのベッテル選手に先に行かれてしまい6位。しかし、そのままメルセデスのルイス・ハミルトン選手(33号車 メルセデス)をレース終了まで押さえきった。
アルファタウリ・ホンダのもう1台となる角田裕毅選手は予選16位からスタートして、順位を実質2つ失い、序盤はウイリアム勢の続く17位を周回した。角田選手はハードタイヤをチョイスし、他のチームがピットストップする間に順位をあげる作戦に出たが、スタートでウイリアムズに抜かれてしまったことで、ウイリアムズに詰まってしまい、順位を上げることができない状況が続いた。ウイリアムズ勢がタイヤ交換でいなくなった後は、タイヤ交換をして直前にピットアウトしてきたアルピーヌのフェルナンド・アロンソ選手(14号車 アルピーヌ・ルノー)にひっかかり、結局順位をゲインできないままタイヤ交換を迎えることになり、再びウイリアムズ勢の後ろになり最終的に16位でゴールを迎えた。
結局レースはそのままゴールを迎えることになり、優勝はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手でモナコGP初優勝。2位はボッタス選手のリタイアで順位を上げたカルロス・サインツ選手(55号車 フェラーリ)、3位はマクラーレンのランド・ノリス選手(4号車 マクラーレン・メルセデス)となり、レッドブル・ホンダのもう一台セルジオ・ペレス選手は4位。5位はセバスチャン・ベッテル選手(5号車 アルトンマーティン・メルセデス)、6位はアルファタウリ・ホンダのガスリー選手となった。
このレースを迎えるまでポイントリーダーだったルイス・ハミルトン選手は予選順位と同じ7位となり、ポイントリーダーから陥落して2位になった。これでレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン選手がポイントリーダーとなった。
また、コンストラクターズタイトルでも逆転し、レッドブル・ホンダがトップに立った。ホンダパワーユニットを搭載したマシンをドライブするドライバーやチームがポイントリーダーになったのは、ホンダが2015年にF1に復帰してから初めて。
#F1jpHondaエンジン/PUのモナコGP勝利は、1992年のアイルトン・セナ選手以来、29年ぶりです🙌🙌#PoweredByHondapic.twitter.com/JrYBfmkp02
— HondaモータースポーツLive (@HondaJP_Live)May 23, 2021
MAX: “It’s so special to win. The first time [for me] on the podium here.
— Formula 1 (@F1)May 23, 2021
"It was all about looking after the tyres. I was pretty much in control"#MonacoGP🇲🇨#F1pic.twitter.com/DuBiseFzAg
F1第5戦モナコGP 決勝結果(暫定)
順位 | 号車 | ドライバー | 車両 | 周回数 | タイム | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 33 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・レーシング・ホンダ | 78 | 1時間38分56秒820 | 25 |
2 | 55 | カルロス・サインツ | フェラーリ | 78 | +8.968秒 | 18 |
3 | 4 | ランド・ノリス | マクラーレン・メルセデス | 78 | +19.427秒 | 15 |
4 | 11 | セルジオ・ペレス | レッドブル・レーシング・ホンダ | 78 | +20.490秒 | 12 |
5 | 5 | セバスチャン・ベッテル | アストンマーティン・メルセデス | 78 | +52.591秒 | 10 |
6 | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ・ホンダ | 78 | +53.896秒 | 8 |
7 | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 78 | +68.231秒 | 7 |
8 | 18 | ランス・ストロール | アストンマーティン・メルセデス | 77 | +1周 | 4 |
9 | 31 | エステバン・オコン | アルピーヌ・ルノー | 77 | +1周 | 2 |
10 | 99 | アントニオ・ジョビナッツィ | アルファロメオ・レーシング・フェラーリ | 77 | +1周 | 1 |
11 | 7 | キミ・ライコネン | アルファロメオ・レーシング・フェラーリ | 77 | +1周 | 0 |
12 | 3 | ダニエル・リカルド | マクラーレン・メルセデス | 77 | +1周 | 0 |
13 | 14 | フェルナンド・アロンソ | アルピーヌ・ルノー | 77 | +1周 | 0 |
14 | 63 | ジョージ・ラッセル | ウイリアムズ・メルセデス | 77 | +1周 | 0 |
15 | 6 | ニコラス・ラティフィ | ウイリアムズ・メルセデス | 77 | +1周 | 0 |
16 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ・ホンダ | 77 | +1周 | 0 |
17 | 9 | ニキータ・マゼピン | ハース・フェラーリ | 75 | +3周 | 0 |
18 | 47 | ミック・シューマッハ | ハース・フェラーリ | 75 | +3周 | 0 |
NC | 77 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 29 | DNF | 0 |
NC | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 0 | DNS | 0 |
ドライバースポイント F1第5戦モナコGP終了時
順位 | ドライバー | 国 | 車両 | ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | マックス・フェルスタッペン | NED | レッドブル・レーシング・ホンダ | 105 |
2 | ルイス・ハミルトン | GBR | メルセデス | 101 |
3 | ランド・ノリス | GBR | マクラーレン・メルセデス | 56 |
4 | バルテリ・ボッタス | FIN | メルセデス | 47 |
5 | セルジオ・ペレス | MEX | レッドブル・レーシング・ホンダ | 44 |
6 | シャルル・ルクレール | MON | フェラーリ | 40 |
7 | カルロス・サインツ | ESP | フェラーリ | 38 |
8 | ダニエル・リカルド | AUS | マクラーレン・メルセデス | 24 |
9 | ピエール・ガスリー | FRA | アルファタウリ・ホンダ | 16 |
10 | エステバン・オコン | FRA | アルピーヌ・ルノー | 12 |
11 | セバスチャン・ベッテル | GER | アストンマーティン・メルセデス | 10 |
12 | ランス・ストロール | CAN | アストンマーティン・メルセデス | 9 |
13 | フェルナンド・アロンソ | ESP | アルピーヌ・ルノー | 5 |
14 | 角田裕毅 | JPN | アルファタウリ・ホンダ | 2 |
15 | アントニオ・ジョビナッツィ | ITA | アルファロメオ・レーシング・フェラーリ | 1 |
16 | キミ・ライコネン | FIN | アルファロメオ・レーシング・フェラーリ | 0 |
17 | ジョージ・ラッセル | GBR | ウイリアムズ・メルセデス | 0 |
18 | ニコラス・ラティフィ | CAN | ウイリアムズ・メルセデス | 0 |
19 | ミック・シューマッハ | GER | ハース・フェラーリ | 0 |
20 | ニキータ・マゼピン | RAF | ハース・フェラーリ | 0 |