レビュー
ワイド水流で洗車効率が大幅アップ! ケルヒャーの最新高圧洗浄機ノズル「エコ!ブースター120」を使ってみた
2025年12月15日 13:19
高圧洗浄機を使った洗車は水量もあり水圧も高いので、ホースで水を掛けただけでは落とせなかった汚れも楽に落ちるので作業効率がいい。だけど使っていると気になる点もある、それはノズルから出る水形だ。
一般的なノズルは水圧を可変できる機能は備わっているけれど、基本的には水をストレートに噴射するタイプ。これは言うなれば「点」というか「円」の状態で水を飛ばしている感じになるが、クルマのボディのような「広い面」を洗うには「点」や「円」では水が当たる部分が集中しすぎるため、せっかくの水量や水圧を活かしきれてない部分があるし、スポット的に洗うので、広い面を洗うにはノズルをこまめに動かす必要がある。高圧洗浄機を使う理由は洗車の作業効率を上げることなので、こうした部分はちょっと気になる……。
横にワイドな水形が出せる「eco! Booster 120」
クルマの洗車で高圧洗浄機を使うメリットは大きいだけに、その効果をより発揮するために必要なのが“クルマの洗車に適したノズル”だが、まさに洗車にピッタリなアイテムを今回は紹介していこう。
それが世界最大手の清掃機器メーカー「ケルヒャー」が販売する「eco! Booster 120(エコ! ブースター120)」という、ケルヒャーのK1、K2、K3といった高圧洗浄機シリーズに対応するオプションアクセサリーのノズルだ。
製品の特徴はズバリ、横一線のワイドな水形が出せることだ。これによりストレートの水形のノズルを使ったときよりも「広い面」が効率よく洗える。
また、このワイド水形は単に噴射口部分を横長にしただけでなく、噴射の際に空気の流れを利用できるような内部構造としたことで水流の勢いと広がりを作り出している。
さらに、水量を抑えた状態でも高い水圧を発生できる構造もポイントで、使用する水量と高圧洗浄機を動かすための電力の両方の節約を実現している。それに水量が抑えられている分、噴射した際、ノズルを持つ手に感じる「反動」も小さくなっているので、ノズルの扱いやすさも向上しているのもメリットの1つだろう。
エコ! ブースター120の全長は452mm。これは高圧洗浄機本体に付属するノズルと同サイズのもので、実際の使用時には「トリガーガン」と呼ぶ操作部と接続するが、その状態で長さは約850mmとなる。身長が170cmくらいの成人男性では袖丈(腕の長さ)の平均が約750mmとのことなので、それよりも約100mmほど長いものになるが、これぐらいのサイズであれば、脇を締めて身体に近づけるような持ちかたをすることで狭いスペースでも十分に取りまわしが可能だ。
限られたスペースでも使いやすいサイズ感と水形
今回は筆者の自宅駐車場でエコ! ブースター120を実際に使用してみたが、このサイズ感は確かに取りまわしが楽だった。駐車場にはN-VANを止めて運転席ドアを大きく開くように駐めると左側は建物ギリギリと幅の余裕はあまりない。それでもエコ! ブースター120をセットしたトリガーガンのサイズであれば、ボディの面に対して直角に立つことができるから便利なことこのうえない。
ただ、その状態だとボディと体の間隔が近くなるので「水跳ねで自分が濡れるのではないか」と思っていたが、エコ! ブースター120からの水流は圧が高いわりに水の跳ね返りがほぼない。そのためほとんど体が濡れることがない。厳密に見れば霧状になった水がかかっているのだと思うが、直ぐに乾燥しているのか、着ていた服を手で触っても濡れた感触がなかった。
水の跳ね返りで濡れる心配がないとなると、ノズルをボディにグッと近づけることもできるので取りまわしにさらに余裕が出るし、洗いたいところをしっかり洗えるという手応えも得られた。この作業だけでエコ! ブースター120の使い勝手のよさは十二分に理解できた。
洗っている場所の分かりやすさや、水の跳ね返りの少なさは洗車の作業スピードを確実に上げるものであったが、筆者の家の駐車環境において、エコ! ブースター120を使うともう1つ洗車効率を高める効果があった。それは、体が入れない隙間であってもノズルだけ隙間に差し込んでしまえば、それなりにしっかりと洗えてしまうこと。
しかも、ノズル自体の重量は軽いし、水圧による反動も少ないことから片手で取りまわすことも全く問題ない。これができたことにより隙間を作るためのクルマ移動の手間も省けたし、作業時間を短縮できたのだ(拭き上げるときは移動が必要だけど……)。
エコ! ブースター120を使用して感じたのは、やはり洗車の時間が大幅に短縮できるところだ。また、ケルヒャーのK2サイレントのサイズもコンパクトだったため、足下があまり広くない中での作業でも、高圧洗浄機がわずらわしく感じることもなかった。
ちなみにK2サイレントは空気の流れを工夫しつつ吸音材を使用するなど独自の防音対策を施しているので、従来のK2シリーズと比べて体感音を約半分としているとのこと。実際に使ってみた感覚でも洗浄機自体の音が大きいとは感じなかったので、一般的な住宅街で高圧洗浄機を使いたい場合は、近所への配慮ということでK2サイレントを選ぶのはあり。そしてエコ! ブースター120も噴射音低減の対策が施されているので、合わせて使うことで静かで効率のいい洗車ができるだろう。
高圧洗浄機シリーズ「K4」「K5」のユーザーは、エコ! ブースター145が用意されている。






























