レビュー
【タイヤレビュー】ブリヂストンの新ブランド「フィネッサHB01」、雨に強いは本当か? ウェット路面のテストコースで試した
2026年5月6日 08:00
エコピアNH200との違い
2月1日より販売を開始したブリヂストンの新ブランド「FINESSA(フィネッサ)HB01」は、「ECOPIA(エコピア)」と「REGNO(レグノ)」の中間というポジショニングとなるタイヤだ。特徴となるのはウェット性能で、今回はそれを試すためにテストコースで走ることになった。
トレッドパターンは左右非対称となり、アウト側にスプラッシュラグというアウトへ向けて広がるラグ溝を与えたところが特徴的だ。これにより直線的なラグ溝よりも排水性が向上したという。またスタッドレスタイヤなどでよく見られる3D-M字サイプIIを与えることでブロックの倒れ込みを抑制していることもポイントの1つ。
さらに縦溝は底部までスクエアな形状とすることで、すり減った際に溝体積をなるべく保つことを狙っている。ケースについては近年の上級モデルと同じく、ケースラインの最適化を行ない、均一な接地形状を実現したそうだ。結果として「エコピアNH200」に比べてウェットブレーキを短縮することに成功。新品時で15%、摩耗時であっても新品の「エコピアNH200」より12%短く止まることが可能だという。
ちなみに以前ドライ路面における試乗をした際には「エコピアNH200」との比較試乗を行なったのだが、タイヤがきれいに潰れていくことが特徴的だと感じた。倒れ込んでからグリップを発揮するのではなく、ステアリングを切り始めた瞬間から狙ったラインをトレースすることが可能なこと。さらには主溝とラグ溝を繋ぐスリットサイレンサーの効果もあってか、静粛性についても優れており、高周波ノイズがカットされたことは明らかだった。
ウェットもドライもかなりバランス良し
さて、本題となる「フィネッサHB01」のウェット性能はいかなるものか? テストコースのウェットハンドリング路を走ってみる。スタンディングスタートをμが低い路面で試してみると、わずかなスリップで収めながら確実に速度を重ねていく。コーナーに入ればステアリングには確実な反力が感じられ、少ない操舵角で駆け抜けていく。狙ったラインを外さずに走れる安心感はなかなかだ。ブレーキングにおいてもABSの介入が少ないように感じた。
同じ路面を「エコピアNH200」で走ってみると、スタンディングスタートの時点からまるで違う。スリップがいつまでも続く印象があったからだ。コーナーにさしかかりステアしてみると、インフォメーションは薄く、ドライで感じたようにタイヤがヨレきってから食いつくような感覚がある。結果としてライントレース性はわるい。リアが追従する感覚も薄く、ブレーキング時にはABSでアンダーステアが出る傾向にあった。もちろん静かに走れば走れなくはないのだが、限界域ではこんな顔が出てくることを忘れずにいたほうがいい。
続いてはウェットの円旋回で「フィネッサHB01」の摩耗品と「エコピアNH200」の新品を比べてみた。印象的だったのは滑り出す感覚が「フィネッサHB01」のほうがジワリと始まり、結果的にコントロールしやすいということだった。「エコピアNH200」は滑り始めが唐突であり、一気にグリップを失ってしまう。排水性だけでなく、コンパウンドや接地形状など、トータルで「フィネッサHB01」の性能は引き上げられているのではないだろうか?
最後は改めてドライ路面でスラローム的な走りをやってみたが、「フィネッサHB01」は少ない操舵角でキビキビと駆け抜けていくところが好感触。リアの追従性もよく、結果として軽いクルマに乗っているかのような軽快さがあった。
このようにウェットもドライもかなりバランス良く仕立てられた「フィネッサHB01」なら、どんな車種にもマッチングしてくれそうだ。












