レビュー
【タイヤレビュー】ブリヂストンのSUV向け新タイヤ「アレンザLX200」試乗 静粛性、乗り心地、ハンドリング性能のバランスの高さ光る
新ブランド「フィネッサHB01」も試してみた
2026年4月9日 07:00
LX100から突起乗り越し時の衝撃を22%、静粛性を16%低減
ブリヂストンのプレミアムSUV向けのタイヤブランド「ALENZA(アレンザ)」がモデルチェンジを行なった。旧製品は「LX100」というサブネームが与えられていたが、新製品は「LX200」となる。コンセプトとしてはこれまでと変わらず、重量級で重心の高いプレミアムSUVをしっかりと支え、快適性と運動性能を両立させようというもの。
さらに環境性能まで視野に入れ、低燃費タイヤのラベリングでは全23サイズ中21サイズがAA-a、2サイズがA-aを取得。転がり抵抗は旧製品に対し18%も低減している。また、快適性能も高め、乗り心地は突起乗り越し時の衝撃を22%低減。静粛性も16%低減したという。
こうした性能アップはまず、トレッドパターンの見直しが大きいようだ。LX100ではリブの中にレゾネーターを設け、両サイドの主溝が発する音を低減するダブルブランチ型消音器を採用していたが、新型は1つの主溝からレゾネーターに導くシングルブランチ型消音器としたところが目新しい。リブの剛性は従来よりも引き上げられたかのように見える。また、ショルダーへと抜ける突き通しサイプを設けていることも特徴だ。これらによって消音効果とパターン剛性を両立させている。
さらにケースの構造やラインもこれまでとは違っているLX-tech Comfort設計を与えたところもポイントの1つ。入力をタイヤ全体で受け止めるようになり、しなやかな変形が可能となり、乗り心地やロードノイズの低減につながっているのだという。
プレミアムSUV向けと謳うだけのことはある性能
まずはクローズドのスラロームコースで新旧比較を行なってみる。LX100を体感したのちにLX200に乗ると、まず感じるのは全体的にしなやかさが増していたことだった。ステアリングの切り始めにクセがなく、一定した反力を得ながら切り込んでいけるイメージで、タイヤがきれいに潰れていく感覚にあふれている。乗り心地もマイルドであり、プレミアムSUV向けと謳うだけのことはある性能だ。
だが、走りを失っているような感覚はない。狙ったラインをしっかりとトレースし、リアの追従性もよくコーナーを立ち上がっていく感覚がある。旧型の一見スポーティだが、切り込んでいくと応答が甘いような感覚がないところがうれしい。
この仕上がりは明らかに「REGNO(レグノ)」から採用した「ENLITEN(エンライトン)」技術が効果を発揮しており、「薄く・丸く・軽く」というキーワードで仕立てられたであろう感覚が伝わってくる。ちなみに今回乗ったタイヤで一輪あたり500gほど軽くなっているそうだ。これは簡単に言えば「REGNO」の大型版、それがLX200ということではないだろうか?
それを確信したのは一般道における静粛性や乗り心地の良さを感じたから。パターンが発するはずのノイズは全くといっていいほど気にならず、さらに有料道路の継ぎ目など、瞬間的な入力に対するいなし方もとにかくマイルド。それでいてハンドリングが気にならないのだからかなりバランスは高い。重量級のSUVをしっかりと支えつつも、こんな感覚が得られたのはさすがだ。
フィネッサHB01もチェック
今回の試乗会では新たなブランド「FINESSA(フィネッサ) HB01」もお披露目された。このタイヤはウエット性能や静粛性をターゲットとしたバランス重視のモデルで、従来から存在する「ECOPIA(エコピア)」と「REGNO」の中間というポジショニングとなる。
トレッドパターンは左右非対称となり、アウト側にはスプラッシュラグなる、アウトへ向けて広がるラグ溝を与えたところが特徴的。縦溝もスクエアな形状とすることで、すり減ったとしても溝体積をできるだけ失わないようにするなど、ウエットを重視したことが伝わってくる。
また、リブはスリットが入れられ剛性調整を行なうことで静粛性を生み出しているようにも見受けられる。けれども走りを失わないよう3D-M字サイプIIを与えることでブロックの倒れ込みを抑制。ケースはALENZAと同じくケースラインの最適化により、均一な接地形状を実現している。
今回は「ECOPIA」で走ったのちに「FINESSA HB01」に乗り換えたのだが、比較してまず感じたのは高周波ノイズがかなり軽減されていたことだった。「ECOPIA」よりも1つ上にいるというポジショニングはたしかに感じられる。
走りについても「ECOPIA」は倒れ込んでから一気にグリップするかのような感覚があるが、「FINESSA HB01」は「REGNO」や「ALENZA」のようなクセのない潰れ方が感じられ、すっきりとしたハンドリングが得られるところがマル。乗り心地もベーシックなモデルとしては十分に満足できる仕上がりだった。
残念ながら自慢のウエット性能については確認できなかったが、近々行なわれる次なる試乗会でそれが試せるとのこと。近年、乗り心地から走りまでかなり変化してきたと思えるブリヂストン。今後の動きに注目したい。















