レビュー
【タイヤレビュー】ブリヂストンの最新スポーツタイヤ「RE-71RZ」、筑波サーキットコース1000で全開チェック
「アドレナリン RE005」も確かめた
2026年4月8日 07:00
「POTENZA」のラインアップが一部刷新
ブリヂストンのスポーツブランド「POTENZA」のラインアップが一部刷新された。1つはリアルスポーツの「RE-71RS」が「RE-71RZ」へ。もう1つはカジュアルスポーツの「Adrenalin RE004」が「Adrenalin RE005」へと生まれ変わった。今回はそれぞれの銘柄を新旧比較してみる。
およそ6年ぶりに生まれ変わった「RE-71RZ」は、最速への追求をさらに進化させたモデルだ。日常走行に加え、休日にはサーキット走行を楽しむようなユーザーをターゲットとしている。操作に対する応答性やクルマと一体になり操る高揚感を得る一方、ウエット性能や耐摩耗性も重視する方々にピッタリな銘柄だ。GR86やGRヤリス、そしてシビックやWRX STIなどをターゲットにしている。今回はGR86を使いタイヤの違いを見ていく。
「RE-71RZ」のトレッドパターンを見ると、これまでとはかなり違ってアウト側の溝が少なくなっている印象だ。縦溝はイン側に寄せられており、これにより限界域における均一な接地を実現したという。ブロック剛性はかなり高そうだ。また、コンパウンドもRZ専用のハイグリップゴムが与えられている。これはドライ&ウエットともに高いグリップを提供するグリップ向上材や、トレッドの摩耗を抑制する高強度ポリマーを新規に採用している。
「RE-71RS」と「RE-71RZ」の違い
その進化を体感するために、まずはキャロッセ(クスコ)が仕立てた(車高調、補強、機械式デフなど)ライトチューニングのGR86で旧製品の「RE-71RS」を履いて筑波サーキットコース1000を走ってみる。ウォームアップも確認するため、ピットアウトから全開だ。
そこでまず感じるのは走り始めの安定感がやや薄いことだった。試乗は3月後半で寒くはない状況ながらも、走り始めのステアリングの応答の甘さ、そしてテールが落ち着かずに破綻する状況があった。タイムアタックの1周目でもその感覚がやや残り、1周目は40秒835をマーク。落ち着いてきたところで2周目は40秒755。3周目がベストとなり40秒662というタイムの推移だった。走行後に最もストレスのかかる左フロントタイヤを確認すると、センターリブのアウト側がやや偏摩耗していた。
続いてはいよいよ「RE-71RZ」だ。こちらはコースインした直後のコーナーからステアリングに確かなグリップ感が得られるところが特徴的。剛性感が高く、しかもグリップも十分に感じられる。テールの落ち着きも上々であり、あまり怖さがない。けれども、まだまだ最高潮のグリップではないだろう。1周目は40秒551。2周目は40秒195、3周目は40秒545だった。
正直に報告すると3周目の最終コーナー脱出で欲を出しややテールが流れてしまった。そこがなければもう少しタイムアップが見込めたのかもしれない。先ほどと同じく左フロントタイヤを見てみれば、偏摩耗がほとんど感じられないところがすごい。タイムアップしつつ、減りの心配も少ないとなれば、これはかなり長く楽しめることだろう。残念ながら旧タイヤよりは若干価格がアップするそうだが、以上のことを考えれば十分にメリットのあるスポーツタイヤだと思えた。
「Adrenalin RE005」にもプチ試乗
続いては「Adrenalin RE005」の進化を確認してみる。走行性能と低燃費を高次元でバランスさせたというこのタイヤは、ドライ制動で5%短縮、ウエット制動は9%短縮する一方で、転がり抵抗係数は13%低減しているという。
試乗はパイロンスラロームでの比較と一般道試乗というメニューだ。旧製品を走らせたのちに「Adrenalin RE005」で走ってみると、パイロンスラロームを少ない操舵角で駆け抜けていけることが確認できた。
その際、リアの追従性がよく、クルマとの一体感は明らかに上。全体的な応答性の良さが光っていた。ケースの作りに変更はないとのことだったが、トレッドパターンを変更して薄溝化したのか、明らかに剛性が高まったことを確認することができた。
それでいて一般道試乗では転がり感も良く、スポーツすぎることのない仕上がりが日常走行にはマッチしている。高周波ノイズがやや感じられるところはスポーツタイヤといった感覚もあるが、そもそも音の大きいスポーツカーであればそれほど気になることはない。
このように2つのブランドともに確実な成長が見られた「POTENZA」。そもそも「POTENZA」はイタリア語で力強さを意味するが、その言葉どおりの性能が宿っているのは間違いない。タイヤにこだわりを持つ方々の想いを確実に受け止めてくれることだろう。


















