カーたび
東京モーターショーの一般公開日初日である12月3日に行われた「カーたび」シンポジウム。想像以上にたくさんの方に参加していただき驚くと同時に、プレッシャーもかかりました(苦笑)。2時間のシンポジウムの進行も仰せつかりまして……。
今回は旅エッセイストの国井律子さん、タレントの北川えりさんと、3人で女子トークをしながら、自動車旅行の魅力や自動車旅行ならではの楽しみ方を再発見し発信するために、様々なお話をさせていただいた次第です。国井さんも北川さんも有名人。私も2人のお名前は存知あげていたのですが、色々な発見があり檀上に上がる私ですら真剣に興味深くお話を聞いてしまうこともしばしば……。
例えば3人それぞれに思い出に残る旅を紹介しました。国井さんはマツダ製のキャンピングカーを所有していて、愛用のバイク(自転車)とともにあちこちを旅しているそうなのです。中でも愛車とフェリーで行った四国へのサーフトリップのお話は、写真がキレイだしとても楽しそうでした。そして同性としてもそのダイナミックな「カーたびスト」ぶりに思わずに「カッコイイ!」と言わずにはいられませんでした。
国井さん(左)と北川さん |
しかも彼女の愛車はそれ1台。つまりコンビニにもキャンピングカーで行くわけですが、つい余計なものを買い過ぎて、お金を使ってしまうからあまり行かないのだとか(笑)。そこで旅のお共のおやつなどはハンドメイドが基本。食事も自炊。旅先では道の駅などで地元ならではのお値段で購入したもの使って、その土地の味覚を楽しんでいるのだそうです。
欧米ではキャンピングカーやマイカーにトレーラハウスをけん引して旅するのも珍しくありません。海外でそういう光景を見かけるたびに、私も憧れていた「カーたび」のスタイル。それを国井さんのような小柄で美人さんの女性が日本でも楽しんでいるとうかがって、「凄いな……」って思いました。
日本でも1BOXや軽自動車などでも“車中泊の旅”を楽しむ方が増えています。シンポジウムではそんな旅のスタイルを応援するとともに、「マナーやモラルを守らないとね」という話題にも触れ、話し合いました。
国井さんや参加者の方のお話もうかがいつつ、サービスエリアなど公共の駐車場ではおトイレやお買い物をする方など、短時間でパーキングを利用する方たちが建物の近くに優先的に停めるべきで、長時間駐車する人たちは迷惑にならない場所を選ぶほうがいいというモラル的な話を再確認することができました。
北川さんは毎年沖縄で開催される「ツール・ド・おきなわ」に参加されているそうで、現地ではレンタカー+自転車の旅と競技を楽しまれているのだとか。ここ5年ほど毎年行かれているそうで、最初のころに比べてレンタカーの移動よりも自転車での移動が増え、旅の形がエコな方向へどんどんと変わってきていることを実感されているようでした。
シンポジウムではドライブに持って行きたいお菓子をそれぞれ紹介したのですが、北川さんは沖縄のお土産としても有名な「スッパイマン」のキャンディーを紹介。アメの中に乾燥梅が入っていて、1粒で2度美味しいところや梅のクエン酸効果など、お菓子話でも女子は盛り上がれるものなのです。国井さんは手作りのさつまいもを使ったお菓子を、私はドライマンゴーやバナナチップの黒糖がけ、チョコレートなどを紹介させていただきました。
実は観光庁が調べた調査で、旅行前や旅行中のお菓子の売り上げが1兆3千億円もあるんです。これはカーたびに限ったデータではありませんが、シンポジウム参加者の皆さんも心当たりがあるようで、売上高を聞いて驚くと同時に、我々のお菓子談義を楽しく聞いていただけたようでした。
北川さんはスッパイマン、私はドライマンゴーやバナナチップの黒糖がけをドライブのお菓子として紹介 |
ちなみに、私のおすすめの「カーたび」は奥日光や長野方面への旅を紹介させていただいたのですが、その詳細はまた別の機会にご紹介させていただきたいと思います。
今回の「カーたび」シンポジウムは、自動車旅行推進機構の主催で行われました。観光の交通手段としてマイカーやレンタカーの利用率は全体の6割を占めるそうです。それでも情報などは不足しているのだとか。観光立国推進基本法(2007年1月)が施行されたことを背景に、日本経済の発展に向け観光産業を強化する動きの中で、自動車の旅も見直されているわけなのです。公共の交通手段の利用だけでは少し不便なところに、日本らしい風景や伝統を感じられる場所が沢山あります。そういう場所を訪れることが地域の活性化にも繋がる。そのためにはクルマとの上手な付き合い方も大事ではないでしょうか。
私たちは初代「カーたびスト」ということで、このシンポジウムでは各々の経験や価値観をもとにお話をさせていただきました。カーライフをジャーナリスト活動のテーマの1つとする私としても応援したい「カーたび」。このシンポジウムは私にとっても有意義な体験となりました。
果たして2時間のシンポジウムは想像以上に早く過ぎ、ここではご紹介しきれないほどの楽しくて興味深いお話で盛り上がったのでした。
■飯田裕子のCar Life Diary バックナンバー
http://car.watch.impress.co.jp/docs/series/cld/
(飯田裕子 )
2011年 12月 8日