【第45回】パワーの源・うなぎを食べてスタミナアップですの、の巻


美味しいうなぎを食べに、いざ浜松へ!

 

 落語で“鰻”と名のつく演目の1つに「鰻の幇間」(うなぎのたいこ)というのがあります。野幇間の一八がある日、旨いものにありつこうと、道端で出会った浴衣姿の旦那に声をかけます。うまく取り入ってお昼ご飯をご馳走してもらえる算段になるのですが、そこで連れて行かれたのがこれまた小汚くてすこぶる不味いうなぎ屋。ご馳走になろうと企んでいたのが逆にまんまと一杯食わされ、挙句の果てには……というオチで終わるのですが、今回ご紹介するお店はもちろん「鰻の幇間」に出てくるお店とは正反対のうなぎ屋さんですからご安心を~!

 というわけで今回、八っつあん&熊さん、ではなくゆきぴゅー&エイミーが向かった先は静岡県浜松市。乗り込んだ車はMINIクロスオーバーですの。赤い車というだけで喜んでいたゆきぴゅーでしたが、乗ってみてさらにテンションUP!

「車の中にレールが走ってるですわ~!」

 真ん中に“センターレール”というのが設置されていて、そこにカップホルダーやケータイホルダー、メガネケースなどがアクセサリーとして付いているんですの。

「それぞれを自分の好きな場所に移動可能ってのがいいですよね。ところでゆきぴゅーさん。うなぎの蒲焼きで関西風・関東風というのがあるじゃないですか。あれの境目ってどうやら浜松らしいですよ」
「たしか関西風は蒸さずに焼くだけで、関東風は1度焼いて蒸したものにタレを付けてもう1度焼くんでしたわよね。今日のお店はどっちかな???」

 浜松ICを降りてバイパスを走ること30分。住宅街に店を構える「うな天」に到着ですの。天井の高い古民家風の造りで、店内はやわらかい電球色の光にホッと和めるお店です。

関東方面からは浜松ICでおりて、浜松バイパスを走ると分かりやすいです今回は浜松で評判のうなぎ屋さん「うな天」におじゃましましたすぐ近くに第2駐車場もあるので、グループで行くのにもオススメ。予約は忘れずに
玄関の佇まいがステキ。こんなところだったら多少待たされても許せますうな天の創業は昭和50年。2008年に200mほど先の所から現在の場所に移転オープンしました大広間や個室、バリアフリーのテーブル席もあります

 注文したのは、うな重(特上・3200円)と白焼重(2400円)、肝串(600円)とうなぎの骨せんべい(300円)。ちなみに、うなぎ1匹分のうな重(上)は2500円、2匹分の二段重は3900円というごく標準的な値段設定の「うな天」。

 まず運ばれてきたのは肝串ですの。濃厚でほろ苦くて香ばしい、まさに大人の味!正直、これはお酒が飲める別の機会にぜひとも!という正直な感想でした、ハイ。

 次はいよいよお重の登場ですの。

「んんん~~~!!!いい匂い!!!」

 お店の方に関西風か関東風か聞いてみると、

「うちは蒸さずに焼くだけです」

 とのことで関西風。だからなのか分かりませんが、まだお重のフタを取っていないというのに、何とも言えないいい匂いが漂っているんですの。そしてフタを開けた瞬間、視覚と嗅覚から脳に来る刺激ったらたまりません。

「よく蒲焼きの匂いだけでご飯を食べられるって笑い話がありますが、わたくし本当にその通りだと思いますわ」

 まずは白焼きから。ふっくらとキツネ色に焼かれた身を一切れ箸でつまんで、ちょんちょんと生姜醤油をつけて口の中に入れると、

「脂がのっていてやわらかくて、さっぱりと生姜醤油で食べるのが合いますねぇ~」(byエイミー)

肝串(1人前2串)600円。口の中に広がるほろ苦さが大人の味、くぅ~!出ました、肝吸い・漬物付きの特上うな重(3200円)!うなぎ1匹半分のボリューム「夏バテ気味の胃腸にはやっぱりうなぎですわね~」
関東では背開き、関西では腹開きにすることが多いようですが、うな天さんは背開きでしたゆきぴゅーの大好物。タレがしみたこのご飯がたまりませんの~白焼重は2400円。お米は新潟県産のコシヒカリを使用。文句なしの艶々ごはんでした
ふっくらと香ばしく焼かれている白焼き。脂がノッているのが写真でもわかりますわねうな天の白焼きは、わさび醤油ではなく生姜醤油でいただきます肝吸いまでしっかり食べ尽くしてきました

 ゆきぴゅーはうな重を。少し甘めのタレがかかった肉厚で弾力ある身を豪快にすくって下のご飯と一緒に口に入れます。香ばしく焼きあがった皮が関西風ならでは!

「(モグモグ)……エ、エイミー。もうわたくし何も言うことがありませんわ」
「何か言って下さい!」
「やっぱり匂いだけじゃ嫌ですわ~」
「当たり前ですっ!」

 うな天では、浜名湖産のうなぎにこだわることなく、その時期その時期で脂の乗った、ベストなうなぎを吟味して仕入れているとのこと。そして、活きたうなぎを注文時に調理しているから、鮮度は抜群なんですの。うなぎ1本で勝負しているご主人のこだわりと心意気をしっかりと感じられる浜松の「うな天」、ぜひとも皆さまのドライブリストにも加えてみてくださいませね。

うな天(http://www.unaten.com/
静岡県浜松市西区篠原町20181-2
電話:053-448-6927
FAX:053-448-6931
営業時間:11時~14時30分、16時30分~20時(平日)
     11時~20時(土日祝)
定休日:木曜日
駐車場あり(20台)
アクセス:関東方面からは東名高速道路 浜松ICから車で約25分
     関西方面からは東名高速道路 浜松西インターから車で約20分
※うな天では地方発送も可能。ご注文はホームページ又はTEL&FAXで。贈答用にもきっと喜ばれますわよ。

 

 

このクルマでドライブしました!

MINI クロスオーバー

MINIブランド初の4ドア、4WD、全長4m超と4づくしのMINIクロスオーバー。でもMINI独特のゴーカートフィーリングは健在。ゆきぴゅーが驚いたセンターレールを始め、MINIらしい“ぶっとび”感も満載で、クロスオーバーになってもMINIはMINIなのでした。

プロフィール

ゆきぴゅーゆきぴゅーおふぃしゃるほーむぺえじ
イラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”。長野でフツーのOLをしていたが何の因果か鬼畜デジカメライターの弟子(奴隷)となり2000年に上京。日々の過酷でセクハラな毎日を絵日記で綴っているうちに絵の道に目覚め、ついに2005年独立。以降あちこちでタダでごはんを食べながらポンチ絵画家としてのお気楽な人生を歩んでいる。

 


エイミー
女性カメラマン。カメラマンとして名を馳せるべくボスニアに戦場カメラマンとして渡るも、行った早々流れ弾に当たってしまいあえなく帰国。車にまったく興味がないゆきぴゅーとは正反対に機械モノが大好き。食べるのも大好き。封印したはずの赤いバンダナは、ネット上で復活希望の声があるとかないとか(でももうしません!)