トピック
ダイハツ車オーナー向けドラテクレッスン「D-SPORT GYM」を見てきた
初心者はもちろん、上級者でも“目からうろこ”のドラテク教室
- 提供:
- D-SPORT
2019年9月20日 00:00
- 2019年6月22日 第1回開催
- 2019年10月14日 第2回開催
ダイハツ車向けパーツをリリースするチューニングブランド「D-SPORT」では、これまで「D-SPORT CUP」というダイハツ車ユーザーを中心とした走行会を開催していたが、2019年より新しい取り組みとして、「D-SPORT GYM(ディースポーツ ジム)」というドライビングレッスンを開始した。
このD-SPORT GYMは、サーキット未経験者や女性ドライバーなども含めてより広くのダイハツ車ユーザーに「クルマを走らせること」の楽しさを伝えことを目的としたもの。会場はサーキットコースではなく、ジムカーナなどで使われる広い敷地を使うので、コースアウトしてクルマをぶつける心配もなく、さらに混走ではなく1台ずつ走らせるので、コース上でほかのクルマと接触する心配もない。それぞれの参加者がそれぞれのペースで走れるものとなっている。
また、チューニングブランド主催のドライビングレッスンというとハードルが高そうにも思えるかもしれないが、D-SPORT GYMで学ぶのはスラローム走行やフルブレーキ体験、コーナリング練習など基礎的なものが中心なので難易度はかなり低く、D-SPORTでは「クルマの遊び場」と表現する。
また、D-SPORT GYMを走ることで身につく技術や知識は日常の運転で役に立つものだけに、スポーツ走行の趣味はない人や免許取り立ての初心者でも参加する価値があるイベントと言えるだろう。
なお、レッスン時は安全のためにヘルメットやグローブ、長袖&長ズボンなどの着用は必要になるが、走行スピードは比較的低めなので安全性は高いと言える。「スポーツ走行には不安がある」という人でも問題なく走れるだろう。
それにパイロンコースを使うD-SPORT GYMは連続走行時間も短く、クルマへの負担は少ない。だから「クルマが傷むのでは……」という心配も無用だ。ただ、ふだんの走行よりは激しい走りをすることにはなるので、エンジンオイルの交換やタイヤの空気圧チェックなどの基本整備は走行前にやっておいたほうがいいだろう。
そんなD-SPORT GYMだが、2019年は2回の開催が予定されている。今回取材したのは滋賀県で行なわれた第1回で、第2回は10月14日に静岡県にある富士スピードウェイで開催される。こちらは現在まさに参加者募集中。ダイハツ車ユーザーなら誰でも参加できるので、ちょっとでも運転が上手くなりたいと思うなら参加してみてはいかがだろうか。D-SPORT GYMの詳細と参加申し込みについてはD-SPORTのWebサイトから確認してほしい。
みるみるうちに上達していく!? 第1回 D-SPORT GYMの模様を紹介
さて、初心者でも参加しやすい練習会として企画されたD-SPORT GYMだが、今年から始まった企画なので具体的にどういったものなのか? 6月22日に行なわれたD-SPORT GYMの第1回、奥伊吹モーターパークでの開催を取材してきたのでその模様を紹介しよう。
会場は滋賀県にある奥伊吹モーターパーク。冬期は奥伊吹スキー場の第4駐車場として使われているが、スキーシーズンが終わるとジムカーナやドリフトなど、広場で開催できるジャンルの走行イベントが開催されていて、コース自体はJAFの公認を受けている。ちなみに広さは奥伊吹モーターパークの資料によると1万2000m 2 となっている。
名神高速道路の関ヶ原IC(インターチェンジ)を降り、約30分の距離で現地に到着。取材班が到着した頃にはすでに多くの参加者が集まっていて、愛車から不要な荷物を降ろしたりとさっそく走行に向けての準備を行なっていた。
定刻になると、まずはイベント全体の注意事項などが説明されるドライバーズミーティングが行なわれる。D-SPORTの松尾光洋氏はあいさつとして、「D-SPORT GYMは基礎的な練習をしていただく場です。ここで上手くなればいつも走る道を今まで以上にスムーズに走れたり、サーキットを走っている人なら今までより上手に走れるようになるでしょう。とはいえ、こうした場では気合いが入りすぎてしまう人もいるかもしれませんが、肩の力を抜いて、自分のレベルをどう上げていくかということを意識しながら1日楽しんで下さい」と今回の取り組みの意図を説明した。
続いて講師陣からも当日のメニューや注意点について説明があったが、今回の講師は2人。1人はスーパー耐久などにも参戦するレーシングドライバーの加藤彰彬選手で、全体の監修も兼任。もう1人は、元鈴鹿サーキット交通教育センター指導員の経験もある交通安全教育インストラクターの内匠雄彦(たくみ たけひこ)氏。講師の1人が交通安全教育のインストラクターというのも、D-SPORT GYMの特徴を表わしていると言えるだろう。さらに特別ゲストとして、コペンの開発者の1人で、ジムカーナにも参戦しているダイハツ工業の殿村裕一氏と、コペンで全日本ラリー参戦中の相原泰祐選手も参加していた。
基礎練習の繰り返しは確実に技術を向上させる
ドライバーズミーティングが終わるとレッスン開始。午前中は「スラローム&急制動」と「コーナリング練習」の2つのメニューが用意され、グループに分かれて練習を行なった。どちらのコースも少数なので待ち時間が短く、前の走行の感覚が残っているうちにまた走れるという恵まれた環境。参加者からは「走れる回数が多く、教わったことを1つずつ試していけて覚えやすい」といった声も聞かれた。実際、走りを見ているとレッスン開始当初と比べてリズミカルな動きで走れているクルマが多かった印象だ。
昼食後は午前の2つの練習の特徴を取り入れたコースで、ジムカーナ形式の走行。タイム計測も行なわれた。
午前より複雑なコースレイアウトに加えてタイム計測も行なうということで、スタート前には緊張した表情の参加者が多かったが、そこは午前にたっぷり走り込んだコースの要素が入ったレイアウト。いざスタートすると皆さんの走りはテンポがいい。スラロームもコーナリングもパイロンから離れることなく回っていて、スピンやミスコースもほぼないという内容で、午前の走り始めの頃からと比べて上達具合はちょっと驚くレベルだった。でも、それだけ午前の練習が役に立つものだったということだろう。
息抜きのつもりが大盛り上がりの「Dアスレチック」
さて、午後には自由参加のメニューとして「Dアスレチック」が開催された。これは車両感覚のよさを競うもので、パイロンで囲ったエリアに進入し、パイロンに触れずに方向転換して脱出するまでのタイムを計測するというもの。簡単そうに見えるがクルマに乗っているとパイロンの位置が見えにくいので「カン」で操作しないとタイムは出ない。車両感覚とステアリング操作の素早さが必要となる。
考案したのはD-SPORTの松尾氏で「レッスンの息抜きになれば」的な意味合いだったが、これが予想以上の人気。何度もチャレンジする参加者もいてかなり盛り上がった。10月の富士スピードウェイP2での開催時も行なわれると思うので、D-SPORT GYMに参加する方はこちらの「Dアスレチック」にもチャレンジしてみてはいかがだろう。
たっぷり走ってみんな上達。D-SPORT GYMは運転上手への近道!?
朝8時から始まったD-SPORT GYMは大きな事故やクラッシュもなく、17時までたっぷり走って終了。閉会式では参加者から「とてもタメになった」「次回もまた出たい」という評価が聞けたので、今回からはじまったD-SPORT GYMは成功と言っていいだろう。
10月14日には富士スピードウェイで第2回が開催されるので、この記事を読んで興味を持った人はぜひ応募してみてはいかがだろうか。参加すれば運転は上達するので、愛車を走らせることが今まで以上に楽しくなるはずだ。
なお、講師からは「参加するにあたってなにか覚えてくるのではなく、先入観などないまま来て欲しい」とのこと。ありのままの自分で行って、帰る頃の運転の違いを肌で体感してみると面白いだろう。