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マウスコンピューターの高耐久軽量ノートPCと一緒にメディア4耐レースを戦ってみた
- 提供:
- 株式会社マウスコンピューター
2024年10月18日 00:00
Car Watch編集部が2012年から参戦しているマツダ「ロードスター」を使った「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」(メディア4耐)。クルマはイコールコンディションでドライバーの腕だけで戦うワンメイクレースだが、実は戦うにはとても“計算”の必要なレースで、PCの利用は必須。しかも、決勝レースは4時間だが、予選なども含めると朝から晩までの1日がかり。そんなメディア4耐を、長時間駆動が可能な「MousePro G4-I7U01BK-D」でレースと同時にバッテリ耐久戦をやってみた。
MousePro G4-I7U01BK-Dは、本体の素材に軽量・丈夫なマグネシウム合金を採用することで重量約969gと軽量化を実現。アメリカ国防総省制定のMIL規格(MIL-STD-810H)に準拠した過酷な信頼性テストを第三者認証機関で実施し、「衝撃」「低圧(高度)」「高温」「低温」「温度変化」「湿度」「振動」「船舶振動」の8項目をクリアしている。さらに、動画再生時約8.5時間、アイドル時約20.5時間という長時間のバッテリ駆動時間を兼ね備えた、持ち運びに便利なビジネスノートPCとなっている。
MousePro G4-I7U01BK-Dのマウスコンピューターの公式Webサイトでの販売価格は20万9880円~。OSはWindows 11 Proで、CPUはインテルとして初めてAI向けの「NPU」を搭載した「インテル Core Ultra 7 プロセッサー 155U」を採用。メモリは16GB(DDR5-4800/最大40GB)、SSDは256GB(NVMe接続)、ワイヤレスはWi-Fi 6Eに対応というスペック。ディスプレイは14型液晶パネル(ノングレア)を採用している。
燃費計算のシビアなレースはPCでの計算が必要。長時間駆動で堅牢性はマスト
メディア4耐こと「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」はマツダのロードスターを使ったワンメイクレース。ワンメイクレースとはレースに参加するクルマの性能がすべて同じであるレース。
さらに、メディア4耐は同じクルマだけでなく、エンジンもサスペンションもノーマルのままで改造禁止。安全のためにもロールケージやレース用のシートなどを装着しているが、タイヤもオイルも完全に同一で戦う。さらに2024年には「最も長く続いている自動車のワンメイクレースシリーズ(英名:Longest running one-make automobile racing series)」としてギネス世界記録にも認定された伝統のレースだ。
クルマや装備が同一な条件ということは、基本的にはドライバーの実力だけの勝負ということになるが、レース戦略も重要になる。ただ速く走ればいいのではなく、限られた60Lという燃料で4時間走行し、そのうえでタイムを出さないといけない。速さだけでなく常に燃費との戦いでもある。
決められた燃費に注意して運転すればPCなんていらないのでは? と思うかもしれないが、ドライバー交代と給油タイミングなどレース状況に合わせて燃費を微調整していくところはまさにPCの出番。
PCがなければ全開でラストスパートもかけられないのだ。2024年はクルマが変わり、燃料がカーボンニュートラル燃料を使用することになったことから、前年までの勘や経験どおりにいかないため、走りながら数字を微調整していくことが重要になる。
燃費やもろもろのことを計算する秘伝のExcelファイルの活用を基本に、YouTube生中継やネット経由で送られる公式の途中経過の把握、計算結果をもとにドライバーへの指示、さらにはドライバーとのコミュニケーションの一部にPCを使った通話機能を使うこともある。
ピットには机もあるが、ドライバーの指示などでPCを移動させる場面も多い。しかも、ドライバーは5人で、レーシングスーツやヘルメットも5人分あるためピットは意外に手狭で、人の出入りも激しい。まさに、堅牢性を備え、バッテリだけで長時間駆動のできるノートPCは、メディア4耐にはうってつけのPCとなる。
慌ただしいピットでは、バッテリ駆動が安心安全
メディア4耐の決勝レースは16時~20時となるが、朝から公式練習、昼に予選、そのほかに必要なドライバーズミーティングもあるほか、チーム内での戦略の検討、ドライバー交代の練習などと、朝から晩までゆっくりする暇はほとんどない。
今回、PCは監督がデータの分析などに使うが、監督もピットに張り付いているわけでもない。レース以外にもあいさつの訪問なども多く、出入りは激しい。
PCを使う場所も一定でないこともあり、そうなると電源に接続するよりも、何もケーブルがつながっていない状態のほうが使い勝手がよく、あわただしいピットでケーブルを引っ掛けてPCが落下……! という事故も防げる。もちろん、MousePro G4-I7U01BK-DはMIL規格準拠で、落下くらいでは故障しない堅牢性を持っているが、できれば落下は避けたいところだ。
朝にフル充電のところから使い始めたが、練習走行を記録しているあたりでは全くバッテリが減った感じがしない。
また、途中、YouTubeの生中継もこのPCで確認する。1日レースの様子を追いかけてくれるライブ配信だが、全体の結果や各チームの様子も紹介してくれるため、参考になる。
少し残念なのはレースのリザルトのペーパーはオンラインでPDFで提供されるが、大会委員長や審判長のサインが必要なこともあって、一度印刷されたものにサインしたスキャン画像を貼り付けたものが送られてくる。データとしてそのまま取り込むのは難しいが、AIを使えばテキスト化は可能で、上位チームの成績を抜き出すくらいの分析は出力してくれる。PCの性能も上がった今、次はリアルタイムな分析に活かせるように工夫したいところだ。
ちなみにCar Watchチームのロードスターは20台中の予選15位。予選トップから1秒の間に8台、2秒までの間に15台といういつもどおりの接戦となり、各チームともに新しいクルマとカーボンニュートラル燃料の癖をつかんだのか、かなりいいタイムを出してきた。
そうなると、戦略も再検討だ。もともと決めていた燃費目標を再確認するとともに、その燃費を出したときの走行状態をドライバー同士で話し合う。メディア4耐は4人から5人のドライバーが交代でドライブするが、Car Watchチームは5人。序盤、中盤、ラストスパートでそれぞれの燃費目標と給油タイミングなどを組み立ていく。
決勝スタート、数字を入れてゴールまでの必要条件を算出
予選までのデータが出そろったところでいよいよ4時間の決勝に挑む。午後になってもMousePro G4-I7U01BK-Dのバッテリは半分程度しか減っておらず、これならレース終了までバッテリだけでいけそう。PCのほうも耐久レースだ。
ちなみにピットは一応屋根はあるが、吹き抜けで太陽も差し込んでくるため、日陰での屋外利用に近い。ノートPCを長時間駆動させるための大敵、画面明るめ設定で使っていても急激なバッテリ消費はしていない。
レースのほうは、4時間で4~5人のドライバーが交代で走行。1人あたり1回の走行時間は厳密に決められており、超えると即ペナルティを受ける。給油のタイミングも満タンでスタートして、補充の20Lを完全に飲み込めるところに設定しないといけないため、ドライバー交代のタイミングも考えないといけない。
レースは天候にも左右される。幸か不幸か今回のレースは途中で雨の予想。雨が降れば全体のタイムが落ち、燃費の回復とともに最終的な周回数が減るためにさらに燃費で有利になる。そこで、戦略がはまれば遅いチームにもチャンスが出てくる。ただ、同時にアクシデントも起こりやすくドライバー交代タイミングも間違えば下位に沈んでしまう。
そして、最初のドライバーの走行で想定以上にガソリンを使ってしまえば、後半の走り方が変わってくる。レース展開によってめまぐるしく変わる状況に対応するためには秘伝のExcelファイルとPCが必須ということになるのだ。
決勝中に入力する主なデータは周回ごとのタイムと、ドライバーがクルマのメーターパネル上に表示された燃費を読み上げたもの。そこから導き出された走行の目標などが表示される。結果を無線で指示することもあるし、交代前のドライバーならPCの画面で状況を説明することもできる。
完走7位はPCのおかげもあり!?
決勝は途中の雨によるペース低下もあって、当初の予想よりも4時間の周回数が低下し、燃費の点では少し楽なレースになった。しかし、その余裕が油断につながり、ラストスパートの頑張り過ぎで最後の最後で燃料を使い果たし、ガス欠で停車してしまうクルマが続出した。
幸いにもCar Watchチームは燃費計算が成功して完走。しかも最後はドライバーのパフォーマンスを最大限活かす走行で、チェッカー寸前で順位を上げて7位で決勝レースを終えることができた。
燃費は余裕を持たせれば勝てないし、かといって頑張り過ぎればガス欠でリタイヤというジレンマのなかで、うまくいったのはリアルタイムに計算のできたPCのおかげといってもいいだろう。
PCの耐久レースも完走!
終盤には燃費の計算に加えて、YouTubeのライブ配信でほかのクルマの走行状況を確認するなど、多彩な活用をしながらもMousePro G4-I7U01BK-Dのバッテリは見事完走した。練習走行の始まる前の8時ごろから21時近くまで約12時間、レースと違ってPCのバッテリ容量に気を使うことなく利用することができた。
カタログ値では20.5時間だが、画面輝度を高めて利用したことや、スピーカーを使って大きめの音を流していたこと、終了した時点で14%を残していたことを踏まえればバッテリのもちは十分。耐久レースでの活用ではなく、普通の仕事であれば1日中は電源なしで使うことは余裕なのではないだろうか。
Photo:安田 剛