トヨタ、ニュルブルクリンク24時間に引き続き参戦

　「東京オートサロン 2013 with NAPAC」におけるトヨタブースの主役は、5台の「86」のカスタマイズモデルと、ニュルブルクリンク24時間レースに参戦する「LFA」「86」だ。

「GRMN スポーツFRコンセプト プラチナム」。ツインチャージャーエンジンを搭載し、4連ライトなどでカスタマイズしたモデル。往年のフラッグシップスポーツカー「スープラ」をイメージした

「TOM'S N086Vコンセプト」。サーキットでのタイムを意識しないチューンで、乗って楽しいクルマに

「86 TRD グリフォンコンセプト」。「86を知りつくした」TRDの威信をかけて、軽量化、ボディー補強、空力の充実を図った。サーキット走行も意識しているようだ

「86 モデリスタコンセプト」。テーマは「洗練された未来感」。インテリアもレッドでコーディネートされている

「86×スタイルCb」。女性開発チームによるコンプリートカー。女性目線のニーズにこだわった

86のニュルブルクリンク参戦車

LFAのニュルブルクリンク参戦車

モリゾーこと豊田社長

　開幕初日、プレスカンファレンスに登場したトヨタ自動車の豊田章男社長（いや今日はモリゾー選手と呼ぶべきか）は、東京オートサロン2013の会場全体で86とスバル「BRZ」が合計91台も出展されたことをアピールし、「多くのカスタマイズメーカーやチューニングショップに、86を素材として活用していただけたことが本当に嬉しい」と述べる。

　2007年に始めたニュルブルクリンク24時間レースは「いいクルマづくりへの活動として挑戦してきた。クルマの味作りに向けた人材育成が目的」とし、2013年も1台のLFAと2台の86で参戦すると発表した。LFAには影山正彦ほか3選手、86には飯田章、木下隆行ほか7選手が乗る。

　この体制にした理由を「おかげさまで昨年、LFAは当初予定の全世界500人のオーナーの方に無事、納入することができた。2007年からLFAを育ててきてくれた飯田章、木下孝之、脇阪寿一、この3人にはLFAをここまで持ってきてくれたこと、オーナーの誇りをクルマに乗せてくれたことを、感謝したい。今年のGAZOOブースはほとんど86で埋めさせていただいた。86は昨年この世にお出ししたばかり。まさに、今後86を育てたいという気持ちで、チーム編成をこういう形にした」と述べた。脇阪選手は国内レース活動を優先するために参戦できないものの、LFAを育ててきた飯田、木下両選手が引き続き86に乗る体制とすることで、86をよりいっそうブラッシュアップしていく姿勢を見せている。

　なおトヨタブースの86については、後ほど掲載予定の86特集をご覧いただきたい。

豊田社長が86でラリーに挑戦したエピソードが紹介された

正月に1度だけ放映された86のTV CM。箱根のトーヨータイヤターンパイクで行われたオーナーズミーティングの様子が描かれる

2013年の参戦体制。左端は応援にかけつけた脇阪選手。脇阪選手の右から3人がLFA、豊田社長から右の7人が86のドライバー

「シャア専用オーリス」は、トヨタブースではなく北ホールに展示されている

　これら以外のトヨタブースの見所は、同社のインハウス・チューニング・ブランド「GRMN」と「G's」の新たなコンセプトカーだ。

　エクステリアのモディファイと、シャシーのファインチューニングでスポーティーなコンプリートカーに仕上げるG'sブランドからは、新たに「アクア」をベースとする「アクア Gスポーツ コンセプト」を参考出品。エクステリアとインテリアに専用パーツを与え、サスペンションへの専用チューニングとボディー補強が行われている。

　G'sからはもう1台、「マークX Gスポーツ “カーボンルーフ” コンセプト」が参考出品されている。これは既存のマークX Gスポーツをベースに、その名の通りルーフをカーボンにコンバートした車両。足まわりなどのチューンはベース車のままだが、ルーフが6kg軽量化され、重心が下がり、ハンドリングが改善されると言う。

　シャシーだけでなくパワートレーンにも手を入れたコンプリートカーブランド「GRMN」からは、「ヴィッツ ターボ コンセプト」が参考出品されている。こちらはヴィッツの豪州仕様車「ヤリス」の3ドアをベースに、ターボチャージャーを装着し、シャシーを強化したもの。サーキット走行も視野に入れている。

G's マークX Gスポーツ “カーボンルーフ” コンセプト

G's アクア Gスポーツ コンセプト

GRMN ヴィッツ ターボ コンセプト