【長期レビュー】高橋敏也のトヨタ「86(ハチロク)」繁盛記
その1:「父ちゃんは1度でいいからスポーツカーに乗りたいの!」


 時は来た、ただそれだけだ。

 耐震工事のため、仮住まいに転居しているその最中、事件は起きた。シーズー犬を追い回して遊んでいるポニョ嫁を呼び止め、相対して席に着く。そして私は厳かに切り出した。

 「ポニョ嫁や、憶えているかね? 父ちゃんは50歳になるまでに、1度はスポーツカーに乗りたいと言ったことを」
「あ? 聞いたことないじゃ! キリンの寝言ぐらい聞いたことないじゃ!」
「……」

 ポニョ嫁、酉年生まれだからなのか、別の理由があるのか、物忘れに関しては超エリートである。基本的に3歩歩けば、すべての事象を忘れ去ることか可能だ。だが、そんなことはとっくに把握済みである。某社が某車の発売を発表してからというもの、ことある度に「スポーツカーに乗りたい、スポーツカーに乗りたい」と言い続けてきたのである。一方でポニョ嫁はそれを「聞いたことがない」と言う。

 これは明らかに家庭内心理戦。スポーツカーに乗りたい父ちゃん、すなわち私と、それを阻止したいポニョ嫁の戦いである。もっともポニョ嫁、本当に聞いていなかった可能性もある。ポニョ嫁には物忘れエリート以外にも、関心のないことや聞きたくないことを完全にシャットアウトするというスキルがあるからだ。だが、それに負けているようでは、私はスポーツカーに乗れないのである。

 心理戦に勝利するため、こちらもあの手この手を繰り出してみる。上記の会話以降「スポーツカーに乗りたい」とつぶやく回数を増やし、食卓には某車のパンフレットをさりげなく置く。壁に某車の写真を貼り付け、ことある度に眺めては溜息をつく。「スポーツカーにしたら、温泉に行くのになあ」とか独り言をつぶやいてみたりする。要するにスポーツカーに乗り換えたいという必死のアピールだ。そしてそれが、あたかも「必然」であるかのような雰囲気を作り出して行ったのである。

 結局、ポニョ嫁は折れた。というか折った。「父ちゃんがそうしたいなら、勝手にすればいいじゃ! ふんっ!」という心優しくありがたいお許しをいただいた後、嬉々として東京トヨタ井草店、担当営業の太田さんに電話をする。

「太田さん、嫁の許可が出ました! ハチロク予約します!」

 そう、某社の某車とは、言うまでもなくトヨタのハチロクである。不肖・高橋、念願の初スポーツカーは、トヨタのハチロクで決定。これが今年の始め、1月頃の話である。

今までありがとう、プリウス。そして初めまして、ハチロク。なお、撮影時は激しい逆光でしたこうして並べてみると、ハチロクの車高がいかに低いかよく分かる。ちなみにハチロクのカタログ車高はアンテナを含んで1300mmだ
ちなみにプリウス、3年弱で約2.9万km走りました。私としては結構走った方である最後の最後にプリウスの燃費をチェックしてみる。トリップB、私はオイル交換などの時にリセットしているが、最後の記録は3339km走って、20km/Lオーバー。やっぱりプリウスの省燃費は凄かった

 下取りしてもらうプリウスに乗って、毎度お馴染み東京トヨタ井草店に到着。ちゃんと赤いハチロクがあるじゃないですか!

紅白なので、ちょっとおめでたいとか思った私がおめでたい

平たいクルマに乗ってみよう
 私が自動車免許を取得したのは1998年(平成10年)、今から14年前のことである。それまでの私は生粋のオートバイ乗り、すなわち2輪至上主義のライダーであり、いわゆるハコ(クルマ)は無縁の存在だと考えていた。ところが寄る年波というか、老化というか。雨が降ったり、灼熱の太陽に炙られたりといろいろあって改心した。以前、本サイトのプリウス連載でも書いた通り「そうだ、クルマに乗ろう」と思った訳だ。

 生まれて初めて乗ったクルマはトヨタの「カルディナ GT-T」、ターボを搭載したワゴンである。次に「ハイラックスサーフ」、そして「ガイア」、お次は「マークII ブリット」、直近が「プリウス」という流れである。なんらかの信念があって車種を選んだ訳でもなく、その時々のライフスタイルや好みに合わせてクルマ選びをしている。たまたまトヨタ車ばかりになったが、運転する当人にとっては、それが充実したカーライフである。

 そしてある日、プリウスを運転していてふと思った。ちょうど斜め前をかなり“平べったい”、スポーツカーが走っているのを見た時である。「スポーツカーってのは、どうなんだろうね」と思ったのだ。カルディナ GT-Tはスポーツワゴンと呼んでもいいだろうし、マークII ブリットもスポーティな味付けはあったように思う。しかし、どちらもスポーツカーと呼ぶには無理がある。あの平べったいクルマ、スポーツカーを運転するとどんな楽しさがあるのだろうか? それが気になった。

 考えてみると、運転するしないに関わらず、スポーツカーというのには乗ったことがない。私はちょうどスーパーカー世代(笑)なのだが、見たことはあっても座席に座ったことすらないのである。突然湧いてきた興味、それは次第に欲求へと変化していった。「どうなんだうろ?」から「乗りたい」へ。ではなぜ、こんな欲求が湧いてきたのか?

 ハチロクの登場が、もっとも大きな要因だろう。免許を取得した時期からも分かるとおり、私は旧ハチロク(AE86)を運転したことがない。しかも旧ハチロクが全盛期だった頃、私の興味はオートバイに向いていた。そんな私が見ても、新しいハチロクは格好がよかった。同時に子供の頃、スーパーカーを見て興奮していた自分を思い出した。当時も今も高級スポーツカー、昔で言うところのスーパーカーを買うだけの財力はない(残念だが、それが現実)。だが、このハチロクだったらなんとか手が届く。テレビの中で紹介されている最新のスポーツカーなら、私も運転することができるのである。

 人間、日々老いてくのは自然なことだ。老いにあわせて運動神経も鈍くなっていき、スポーツカーを自在にコントロールすることも難しくなって行くだろう。ならば興味が湧いてきた今、スポーツカーに乗ってみるというのも決して間違ってはいないと思った。そんな私の話を、ある友人は「ミッドエイジクライシス」と言った(ミドルエイジクライシスなどとも呼称されている)。中年、壮年男性が「まだまだ自分だってやれる、行けるんだ!」ということを確認、誇示するためにスポーツカーを買うのは、海外だとミッドエイジクライシスの典型例だという(ちなみに友人はニュージーランド人)。

 まあいいじゃないか、中年・高橋。スポーツカーで「らしい」走りをするかどうかは、また別の話。スポーツカーをこの歳で楽しめ、エキサイトできるなら、チャレンジしてみる価値はある。などと考えた訳だが、世の中はそう甘くなかった。ポニョ嫁の説得だの、予約競争だの、はたまた金策だの。いやいや、予約するならその前に、グレードやオプションを決めなくては。

 そんな流れでお馴染み東京トヨタ井草店へと向かい、担当営業の太田さんからパンフレットなどをいただく。なんかハチロク、パンフレットまでお洒落でスポーティだぞ! しかしこう、どことなく恥ずかしい気持ちになるのはなぜだ?

グレードはGT!
 ハチロクの場合、グレードは4種類である。値段の高い順に、GT“Limited”、GT、G、そしてRCの4つだ。さて不肖・高橋、ここからどれを選べばいいか? 真っ先に脱落したのは、基本的にレース車両のベースになりそうなRC。レース用のカスタマイズを前提としたエアコンレス、スピーカーレスといった装備内容は、ネタで選ぶにしても潔すぎる。さらにミッションが6速MTというのも、私にとってはハードルが高い。いや、高すぎる。

 次に選択肢から外れたのがGだ。価格的に魅力的なGだが、標準装備のホイールが16インチというのが難しいところ。GT“Limited”、あるいはGTにすれば標準で17インチホイールになる。価格は魅力的だが、細かく装備を見ていくとGT“Limited”やGTと比較して、やはりシンプル。また、GT“Limited”やGTなら、内装色にレッドを選べるというのもあった。

 という訳で、GT“Limited”とGTの決選投票。正直、どちらにするか、夢に出るほど悩んだ。私にとってGT“Limited”最大の魅力は、標準装備されている「リアスポイラー」だ。もうね、おっさんにとってスポーツカーってのは、羽根(リアスポイラー的な何か)付きなんですよ、羽根付き。GT“Limited”のリアスポイラーは派手ではないが、それなりに魅力があった。だが、GT“Limited”のシートは「本革+アルカンターラ」なのである。

 不肖・高橋、本革のシートよりファブリックシートの方が好みなので、そこだけを見るとGTの方がいい。リアスポイラーが標準装備なのはいいが、私としてはもっと派手なスポイラーを装備したいという気持ちもある。ならばGTを選んで、後からサードパーティの製品を装備してもいいんじゃないか、そう考えるようになった。そのほかの標準装備に関しては、GT“Limited”とGTに大差はない訳だし……。

 結局、あれこれ悩んだ末にGTを選んだ。ボディーカラーはもちろん赤、ライトニングレッドである。内装も「トリムカラー レッド(トヨタでの呼称)」とした。GT“Limited”のシートほど赤が派手でなく、いいアクセントになっているように思う。ステアリングなどの赤いアクセントを、派手だと感じる人もいると思う。だが、個人的にはこちらもOK。キレイだし、カラーバランスも良好だ。

 ちなみにこの赤という選択、ポニョ嫁は大ブーイングである。その理由が面白く、要するに「赤いスポーツカーはフェラーリじゃ!」というのだ。いやいや、おっさんにしてみれば「真っ赤なポルシェ」ってのもある訳で、赤がフェラ-リの専売特許という訳でもない。なお、私が赤を選んだ理由は上記の通り、山口百恵世代だからである(なんと単純な)。

 さて、残る問題はトランスミッションだ。「スポーツカーだったら、やっぱりマニュアルでしょう! そもそも、マニュアル免許を取得したのは、マニュアル車を運転するためでしょ!」とか言われそう。しかしなあ、渋滞がバンバン発生する都内を走るのが、私の定めなのである。そもそも教習所を出てから、何回マニュアル車を運転したか? やっぱりオートマにしよう! 噂によるとハチロクのオートマは、かなり性能がいいらしい。よし、誰かに何か言われたら「“性能”に惚れ込んで、あえて6速ATを選んだ!」と逃げることにしよう。

 決定。グレードはGT、カラーはレッド、トランスミッションは6速AT。リアスポイラーは後から純正か、あるいはサードパーティ製のものを取り付ける。もっともしばらくは、購入時の状態で走るだろうが。よし、これで決まり! ちなみにGTは「エンブレムが赤い」というのも、少しだけ選択理由に含まれている。

オプションはシンプル
 車両本体と同じぐらい、いつも悩むのが一緒に購入する用品やパーツである。ナビゲーションシステムから始まって、エクステリアパーツをどうしよう、インテリアパーツもあれこれ欲しい。クルマを買う時はいつも悩むのだが、今回はちょっとやり方を変えてみた。基本的に「後から買えばいいや」と考えるようにしたのだ。

 特にハチロクの場合、エアロパーツに代表されるエクステリアまわりは悩みどころである。ぶっちゃけスポーツカーは「格好のよさ」が勝負だと私は思っている。私がハチロクを注文した、かなり初期の段階でも、すでに純正を含めてさまざまなエクステリアパーツが用意されていた。シャープな雰囲気にするか、それともボリューム感で勝負するか、はたまたとんがったイメージを出すか……。悩んだが挙げ句、出てきた答えが「後で考えよう」だ。

 そんな訳でいつもなら、基本的なエアロパーツを車両と一緒に注文するのだが、今回はなし! まったくなし! この勢いで、オプションもシンプルな構成にした。最終的に注文したオプションはたった2つ。ラゲッジソフトトレイとサイドバイザー(ベーシックタイプ)、この2つだけである。防弾装甲も装備しなかったし、対戦車ミサイルも搭載しない。いいんです、今回はこの2つだけで。

 ただし今回、ちょっと面白いことをしてみた。まず「ナビレス、ラジオレス」ということ。不肖・高橋、方向音痴の勝負というなら負ける気がしない。基本、どこかへ行く時はカーナビ頼みである。杉並から東京駅へ行く時ですら、まずカーナビをセットする。そんな私ではあるが、今回のハチロクにはカーナビが搭載されていないのだ。そう、これは純正以外のカーナビを搭載するためである。市販のカーナビで、実に興味深い物があるので、そちらを後から搭載する予定だ。

 もう1つ、面白いチャレンジと言えば「寒冷地仕様」だろう。不肖・高橋、東京住まい、なんで寒冷地仕様が必要なの? 自分でもそう思う。というか注文した時、もしかしたら気が動転していたのかも知れない。それでも寒冷地仕様、なんで? 理由は1つ、単純にドアミラーをヒーター内蔵にしたかったからなのだ。雨天時、街中を走っていると見えづらいドアミラーにイライラすることがある。その点、以前乗っていたマークII ブリットのヒーター内蔵ドアミラーは調子が良かった。なのでヒーター内蔵になる寒冷地仕様にしてもらったのだ。ちなみにこの寒冷地仕様には、驚愕の事実がいくつかあったので、それはいずれ紹介したい。

さっそく「引き渡しの儀」を始める。車両の確認などを一緒に行い、いよいよハチロクが私のものになるハチロクに乗り込んでみる。コンパクトで車高の低いハチロク。座高が高く、決して身体の小さくないおっさんは、詰め込まれる気分だしかし座席に入ってしまい、シート上でポジションを落ち着かせれば、狭いという感覚はない
こっち見るな。おっさん、ちょっと余裕が出てきたのか、引きつった笑みを浮かべるの図写真では分かりにくいのだが、パドルシフトをパタパタさせて喜んでいる。ステアリングホイールは小さくて、しっかりしている印象だ担当営業の太田さんが、運転席まわりの機能を細かく説明してくれる。スポーツカーらしいスイッチや機能があるので、ちゃんと説明を聞かないと(マニュアルも読もう!)
撮影するため、ハチロクを移動させる。初のハチロク運転は、東京トヨタの敷地内でした。しかし、おっさん嬉しそうというより不安そうわずか50mほどの移動。それでもおっさんの緊張感が、写真から伝わってくるようだ。おっさん、ちょっと落ち着け!
おっさん、ハチロクから降りようとするの図。右手の位置、右手の先にある赤い部分に注目実は右手の先にあった赤い部分。あそこは乗り降りする際に、手をつく場所として用意されているのだ

 さて、さてさて。この状態で私のハチロク、いったいいくらになったのか? ナビなし、寒冷地仕様(東京なのに)のハチロク、GTグレードの価格は「287万円」となりました! そこに諸経費が入って約318万円なりが、私のハチロクのお値段である。もちろんそれまで乗っていたプリウスを下取りに出したのだが、人気のハイブリッド車、しかも走行距離も短いということで、いい値段で引き取ってくれた。そのお陰で最終的な支払いは150万円とちょっととなったのである。

助手席側から見たセンターコンソール。ん? 何やら妙な穴というか、空間があるのだけど……そう、私の注文にナビは含まれていない。そんな訳で2DIN分のスペースがポッカリ空いているのだ
ステアリングの間から見えるメーター。ステアリングの中央近くにも注目、左右にシフトパドルの端が見えているオドメーターが、わずか7kmという走行距離を示している。アイドリングは700rpmぐらいだろうか。レッドゾーンは7400rpmかららしい

ついに納車! 赤いぞハチロク!
 昨年、2011年の段階で、一般的な報道でハチロクの登場を知る。東京トヨタに連絡し、受け付けが始まったらすぐに予約したいと伝え、実際に予約を入れたのが2012年の1月。そこからが長かった。メーカーの想いからはやや斜め上方向に大人気となったらしいこのハチロク。Car Watchなどの記事を見る限り、トヨタは若い人にスポーツカーの魅力を知ってほしい、スポーツカーを楽しんでほしいと考えていたようだ。

 ところがどっこい。販売店の話を聞いても、私の周囲(おっさん率95%)の話を聞いても、新しいハチロクは見事なまでに「おっさんホイホイ」としての機能をフルに発揮した。私もふくめておっさんたちが飛びついたのである、ハチロクに! それがどう影響したかは知らないが、1月に予約を入れてから月日は流れ、サクラが舞い散り、新社会人たちが人間関係や仕事で苦悩する5月まで待った。

 新社会人となった若い知人の悩みを聞きつつ、5月も末となったある日、ついに私の順番が回ってきた。赤いハチロクがついに納車となったのである。東京トヨタ井草店に飛んでいき、ハチロクを受けとってはしゃぐおっさんの姿は写真を参照して欲しい。そりゃあれですね、やはり嬉しいものですよ、納車というのは。

 まあ、実際に乗ってみて、運転してみた印象などは次回から詳しくリポートする。すでに新東名高速道路を使って名古屋から帰ってきたり(行きは?)、左前輪のホイールを傷つたりしながら、日々ハチロクに乗っている。搭載したカーナビのことなどもリポートしなくてはならない。

 ではなぜ、こんなにリポート開始が遅れたのか? 実はハチロクの納車直後から怒濤のように、公私取り混ぜさまざまなイベントが連続したのだ。簡単に言うと、ハチロク納車(さあ、乗るぞ!)→海外でコンピュータのイベント(前後含めて10日は取られる)→引っ越し(荷物がたくさん積めるガイアでないと大変)→引っ越しの片付け(しばらくガイアだな)→ポニョ嫁の親戚長期滞在(3人以上乗車する機会が多いと、やっぱりガイアが便利)→ポニョ嫁ギックリ腰(屈んで乗車出来ないのでどうしてもガイア)……いった具合だったのだ。

 出だしからバタバタとなってしまったが、とにかくハチロクはゲットした。後は下り最速を目指して、日々精進するだけである。なお、クルマに詳しい友人に「なあ、ヒール・アンド・トウってどうやるんだ?」と質問したら、「それはマニュアル車の話だ! お前のはオートマ!」と怒られたのはここだけの秘密である。

シートを壊そうとしている中年の図ではない。後部座席の座り心地を確かめるべく、シートを操作しているおっさんの図であるあらどっこいしょっと! 入るのに苦労するが、身体の大きなおっさんでも後部座席に入ることができる
入るには入った。だが、長時間はつらいだろう。身体はいいのだが、例えばおっさんの位置だと、助手席を少し前気味にしてもらわないと足がつらいトランクルームは小さく見える。オプションで注文したラゲージソフトトレイが入っている。ちゃんとハチロクロゴ入り。
「太田さん、トランク小さいよ!」「ちょっと待ってください……よっと」。後部座席を倒す太田さん後部座席を倒すと、トランクルームの奥行きがグッと拡がる。これなら開発責任者の人が公言するように、タイヤ4本とヘルメット、そして工具などが入るだろう
ああ、ついにボクサーエンジンを手に入れた! どこが水平対向4気筒かさっぱり分からんが……。思ったより余裕を感じさせるエンジンルームだと思ったパワーウインドウのスイッチが2つしかない! 2ドアだから当たり前。というかおっさんは、2ドア車が初めてなのだ太田さんと連れだって、ハチロクの初ドライブに出た高橋。さて、どこへ行くのか? ヒントはセンターコンソールの穴!

いい面構えだ、ハチロク。マークII ブリットの時も思ったのだが、顔の迫力はクルマ選びの大きなポイントだと思う

高橋敏也
デザイナー、コピーライターを経て、パソコン関連のライターとして独立。SF小説なども上梓している。ライター歴は20年を超えるが、最近10年は真面目なレビュー記事というより、パソコンを面白おかしく改造する記事などを書いている。若い頃はオートバイをこよなく愛していたが、体力の衰えと共にクルマへの興味を持つ。このため自動車免許を取得したのは1998年。現在、クルマはトヨタのハチロク、オートバイはカワサキのNinja 1000とZ1300を所有、都内を縦横無尽に走っている。インプレスジャパン、DOS/V POWER REPORT誌に「高橋敏也の改造バカ一台」を連載中。ほかにImpress Watchでインターネット動画「パーツパラダイス」を配信中。