トヨタ、86イベント「86S(ハチロックス)」に86台が集合
TOYO TIRESターンパイクを占有し、走行イベントを開催

86イベント「HACHI ROCKS(ハチロックス)」

2012年10月13日開催



 トヨタマーケティングジャパンは、10月13日にTOYO TIRESターンパイクを貸し切り、トヨタ「86(ハチロク)」オーナーが参加する走行イベント「86S(ハチロックス)」を開催した。

 この「86S HACHI-ROCKS J001 HAKONE」は、2月に行われた86の発表会でアナウンスされていた、スポーツカルチャー推進活動の一環として開催されたもの。参加者は全国の86オーナーを対象としていて、申し込みのあったオーナーの中から抽選で選ばれた86台がエントリーした。参加者にうかがったところ、86Sに参加するにあたり1次審査、2次審査があったようで、2次審査ではクルマの仕様やグレード、カラーなどの申請し、応募のあった中から選ばれたオーナー達が、ターンパイクに集まったようだ。

 当日は、来年に放映される86のCM撮影も同時に行われ、日の出とともに走るというコンセプトがあったようだ。そのため、朝日が昇る直前にターンパイクの小田原側にある早川料金所を86台の86がスタート。ターンパイクを上り始めてから日の出を迎えることとなる。コースは占有となっているので、普段は上下線となっている2車線を使い、並走してステージが設けられた大観山のパーキングを目指した。

早川料金所から大観山まで上っていく86オーナー。日も昇り始め、あたりはやや明るくなっていた
大観山に集結する86台の86。

 大観山では、86Sのための特設ステージが設けられ、86の生みの親であるチーフエンジニア多田哲哉氏や、86の開発・設計に携わったエンジニアたちがオーナーを迎えた。また、プログラムの一環として設けられていたプロドライバーによるレーサードライブのために、影山正彦選手と大島和也選手も参加していた。

大観山のパーキングに設置された特設ステージ多田チーフエンジニアのほかにも、エンジンや足まわり、ボディー設計、デザインの担当者などが訪れオーナーとの会話を楽しんでいた86の開発担当者、多田チーフエンジニア
レーサードライブのために来場した、プロドライバーの影山正彦選手同じくプロドライバーの大島和也選手
86人の参加者は、1人ずつ檀上で紹介された

 開発陣による出迎えを受け、始まった86Sの次のプログラムは、相模湾を見下ろす白銀展望台での朝食。道路上にガーデンチェアーとテーブル、パラソルを広げた専用の朝食会場がセットされていた。ケータリングには、10月1日より期間限定で大観山に設けられていている「86 PIT HOUSE」で提供されているフレンチトースト専門店「LONCAFE」の特別メニューや移動販売のベンダーフードが用意されていた。

白銀駐車場をベースに行われた「リッチブランチ」。今回のために用意されたガーデンセットが路上に置かれている
86 PIT HOUSEで食べられるフレンチトースト専門店「LONCAFE」のケータリングが用意された
フレンチトースト以外にはカレーやスープなどのケータリングもあった86Sの様子は来年に放映されるCMにも使わるようで、ヘリコプターによる空撮などが行われていた

 普段では味わえないターンパイクのコース上での朝食の後に行われたのが「シューティングカーブ」。路上脇に設置したセンサーを走行しているクルマが越えると、自動的に複数台のカメラが撮影し、コーナリングの風景を撮影できるというもの。「シューティングカーブ」も86が提案するスポーツカルチャー推進活動の1つで、複数台のカメラが撮影したかっこいいコーナリングの写真が、重ねあわされて完成するのだろう。撮影した写真は後日、参加者へ送られるようなので仕上がりが気になるところだ。

御所の入り駐車場の先に設けられた「シューティングカーブ」。コーナーの3ヶ所にカメラを設置し、それぞれのクルマのコーナリング風景を撮影車両がセンサーを越えると撮影が始まる。カメラの準備に余念がない

 「シューティングカーブ」を撮影しながら86台の86は、ターンパイクを下り、早朝にスタートした早川口へ移動。そこで、行なわれたのが、86とオーナーの記念撮影となる「86ers Cheese」。路上に整列させた86とオーナーの姿は圧巻で、このイベントのハイライトともいえるものだった。

早川料金所の先で撮影された「86ers Cheese」

 そして再度、大観山のステージに戻り、抽選で当たった幸運な参加者がプロドライバーとの同乗走行を体験し、「86S」は閉会式へと進行していった。

 チーフエンジニアの多田哲哉氏は「86を販売すると同時に、スポーツカーを使ってどのように遊ぶかというのが重要なポイントでもありました。そのときに、峠にスポーツカー好きが集まって、そこで楽しく会話ができるカフェがあれば、と考えていました。86PIT HIUSEや86Sで、思っていたことが実現できました」とスポーツカー好きが集える場所や催しの一環として86Sを開催できたことを喜んでいるとのことだった。

計6名のオーナーがプロドライバーの同乗走行を経験。それなりのペースで走っていたようだが、スムースな運転と速さを感じさせない挙動のコントロールに舌を巻いていた

 「86S」は、今回が初の開催となったが、86オーナーに限らずスポーツカー好きな人たちが集まるオフ会や会合などにも名称を使えるように、ウェブサイトなどでは現在、バーナーやロゴを提供できるように調整しているという。今後は、オーナーレベルで各地域ごとに「86S」が開かれていくことになりそうだ。

記念撮影後は、早川料金所へ向けてパレードランを行ない「86S」は終了となった
同乗走行に用いられたのは、トヨタファクトリーチューンの86。多田氏が言うには、同乗者はファクトリーチューンに乗った初めての一般人とのことだった
大観山のビューラウンジに12月11日までの期間限定でオープンしている「86 PIT HOUSE」。日本初のフレンチトースト専門店「LONCAFE」のフレンチトーストを食べられる

(真鍋裕行)
2012年 10月 17日