日産、新型「フェアレディZ」発表会 「新型Zは風邪をひいていても乗りたくなる」 |
日産本社ギャラリー前に展示されたZ34 | 発表会に展示されていたZ34 |
日産自動車株式会社最高執行責任者(COO)の志賀俊之氏。スポーツカーをZ、スカイランクーペ、GT-Rと3つもラインナップしているのは「日産が車の走りに対する情熱を持ち続けていることの表れ」 |
発表会での挨拶で志賀氏はフェアレディZを「2009年に40周年を迎え、累計170万台を販売。日産というより、日本を代表するグローバルスポーツカー」と紹介。先代のZ33は2002年の発売以来、世界で累計24万5000台を販売、日本ではセグメントシェア20%強、6年間で3万7000台を販売したという。
新型のZ34は、発売前に世界各国で累計20万kmの品質確認走行を行ったと明かし、「Zをこよなく愛し続けていただいている世界中のお客様のご期待に十分にお答えできる車に仕上がった」とした。日本では月販500台を予定している。
商品企画本部 商品企画室 チーフ・プロダクト・スペシャリストの湯川 氏 |
チーフ・プロダクト・スペシャリストの湯川伸次郎氏は製品全体の概要をプレゼンテーション。Z34のキーワードを「Z NESS(Zらしさ)」と「NEW NESS(新しさ)」にまとめた。
Zらしさは、「決してお客様を裏切らない高性能とデザイン」とし、「最新の車として満たすべき安全性や装備を実現すると100kg以上の重量増が見込まれるが、メンバーの通し方などを効率化し、エンジンフードやドア、バックドアをアルミ化したことで、100kg以上軽量化した」「さらにホイールベースを100mm短縮した」と、運動性能を重視して軽量化とサイズ変更を行ったことをアピール。
またバルブタイミングとバルブリフト量の可変機構を持つVQ37VHRエンジンの採用と、「熟練ドライバーより速いシフトダウンが可能な、ヒールアンドトウを自動化した世界初のシンクロレブコントロール付き6速MTと、パドルシフト付き7速AT」で「世界トップの走る・曲がるを実現した」と述べた。
デザインを担当したデザイン本部プロダクトデザイン部 アソシエートプロダクトチーフデザイナーの谷中譲治氏は、Z34のデザインを「機械だけどアスリートの体のような機能美を持った、“センシャルメカニズム”」と説明。ヘッドランプからリアまで弧を描くウエストラインと、後退したキャビンにより「リヤの駆動輪にパワーが集中しているかのような明快なFRプロポーション」を作り、「広がった全幅は前後フェンダーの張り出しに使った」ことで筋肉質のボディーを表現。さらに前後のランプは「ボディーの大きな流れの中にあって、書道の止め、跳ねのように置かれることで、ボディの塊を引き締めている」。
一方インテリアは、「各部分の機能ごとに明快に表現を作り分けコントラストを作った」とした。
谷中氏によれば、ホイールベース短縮や全幅拡大は、スタイリングチームの要請ではなく、エンジニアが必要と判断したことなのだという。「スポーツカーは、最初にデザインありきではよくないと思う。Z34では走りをよくすることを優先したかった。デザインはその結果」
■URL
日産自動車株式会社
http://www.nissan.co.jp/
製品情報
http://www.nissan.co.jp/Z/
ニュースリリース
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2008/_STORY/081201-01-j.html
デビューイベント
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2008/_STORY/081201-02-j.html
【2008年12月1日】日産、「フェアレディZ」をフルモデルチェンジ
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20081201_38201.html
【2008年11月20日】【2008LAオートショー】日産、新型Z「370Z」を発表
http://car.watch.impress.co.jp/docs/event_repo/2008la/20081120_38143.html
【2008年10月29日】日産、新型「フェアレディZ」の特設Webサイトを開設し写真を公開
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20081029_38013.html
(編集部:田中真一郎)
2008年12月2日