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ル・マン24時間の予選終了、ポルシェ 919ハイブリッドが最前列を占める

2列目にトヨタ、3列目にアウディの順で6月18日(現地時間)の決勝に臨む

2016年6月16日~17日(現地時間)開催

予選総合トップに立ったポルシェ 919ハイブリッド(2号車)

 今年の「FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦 ル・マン24時間レース」は、6月16日(現地時間)にフリー走行4時間/夜間予選2時間、6月17日に昼間予選2時間/夜間予選2時間のタイムフォーマットが設定された。

 ほとんどのチームは基本的な車両セットを6月5日に開かれた公式練習で煮詰め、6月16日のフリー走行で確認と微調整、2日間合計で6時間の予選時間枠内でタイムアタックという手順としていた。だが、今年は天候が安定せず、ドライコンディションは予選1日目の2時間枠のみで、ここでマークしたタイムがそのまま決勝のグリッド順となった。

 最前列を占めたのはポルシェ 919ハイブリッドの2台。2号車(ロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マーク・リーブ)が唯一3分20秒を切る3分19秒733、これより0.476秒遅れの3分20秒203で1号車(ティモ・ベルンハルト/マーク・ウェバー/ブレンドン・ハートレー)が続いた。

ポルシェ 919ハイブリッド

 2列目にはトヨタ TS050 ハイブリッドの6号車(ステファン・サラザン/マイク・コンウェイ/小林可夢偉)と5号車(アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴)が並び、そして3列目にアウディ R18の7号車(マルセル・ファスラー/アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ)と8号車(ルーカス・ディ・グラッシ/ロイック・デュバル/オリバー・ジャービス)がつける展開。

 予選タイムによる3ワークスの差は、ポルシェとトヨタが約1~2秒差、ポルシェとアウディが約3秒差。ただ、ドライの予選を十分に走り込んでのタイム比較ではないだけに、決勝レースの成り行きが注目される予選結果となった。

トヨタ TS050 ハイブリッド
アウディ R18

 参加する21台のうち18台が日産自動車「VK45エンジン」を使うLMP2のトップは、G-Driveレーシングのオレカ 05-ニッサン(26号車)。3分36秒605のタイムは、クラス2番手となるBAXI DC レーシング アルピーヌのアルピーヌ A460-ニッサン(35号車)に0.5秒差をつける会心のタイム。

LMP2のトップに立ったG-Driveレーシングのオレカ 05-ニッサン(26号車)

 さらに激戦となったのは、メーカーの代理戦争となったLM-GTE PRO。3分51秒台に4台が入る僅差の戦いで、3台のフォードGT(68/69/67号車)とAF コルセのフェラーリ 488 GTE(51号車)によるかつての「フォード対フェラーリ」の対決構図を再現。決勝レースの展開はまったく予断を許さぬ状況だ。また、LM-GTE Amはフェラーリ 458 イタリア、アストンマーティン V8 ヴァンテージ、ポルシェ 911 RSRによる三つ巴模様。こちらもタイムが拮抗し、どのチームが勝ってもおかしくない状況だ。

 決勝レースのスタートは6月18日15時(現地時間)。小さなタイムロスが優勝戦線からの脱落を意味する最近のル・マン事情を考えると、今年の決勝からは目の離せない展開となりそうだ。

フォードGT(LM-GTE PRO)
アストンマーティン ヴァンテージ(LM-GTE PRO)
シボレー コルベット C7.R(LM-GTE PRO)
フェラーリ 488 GTE(LM-GTE PRO)
アストンマーティン V8 ヴァンテージ(LM-GTE Am)
シボレー コルベット C7-Z06(LM-GTE Am)
ポルシェ 911 RSR(LM-GTE Am)