ニュース

独アウディ、2017/2018年シーズンから「フォーミュラE」に本格参戦

2025年までにアウディが生産するクルマの4分の1はEVに

2016年9月7日(現地時間)発表

 独アウディ AGは9月7日(現地時間)、電気自動車(EV)のフォーミュラカーを使ったFIA(国際自動車連盟)の世界シリーズ「FIAフォーミュラ E選手権」の2017/2018年シーズンから、ワークスチームとして参戦すると発表した。

 同社はフォーミュラEが始まった2014/2015年シーズンから「チームABTシェフラーAudi Sport」の支援を行なっており、チームへの支援の一環としてアウディのワークスドライバーの1人であるルーカス・ディ・グラッシ選手をレースに参戦させるとともに、チームにはドイツ ノイブルクにあるAudi Sportの設備を開放してきた。

 今回の発表では、2016/2017年シーズンから資金や技術面でチームへの支援を強化すること、さらに2017/2018年シーズンからのワークスチームとしての本格参戦に向け、技術パートナーであるシェフラーと協力し、技術開発への参画度合いを徐々に増やしていくことが明らかにされた。

 この発表について、アウディ AGの技術開発担当取締役であるシュテファン・クニウシュ氏は「アウディはこの分野においても、プレミアムカーブランドとして、業界をリードする存在になりたいと考えています。2025年までに、アウディが生産するクルマの4分の1は電気自動車になるでしょう。2018年には、アウディ初の電気自動車となるSUVの発売を予定しています。このような計画を考慮すると、アウディがモータースポーツ活動のプログラムにおいて、電気自動車によるレースシリーズへの参画を強化していくのは、当然の流れといえるでしょう」とコメント。

 また、Audi Motorsport(AUDI AGのモータースポーツ部門)の責任者であるウォフルガンフ・ウルリッヒ氏は「アウディはこれまでも、モータースポーツを生産モデルに採用する新しい技術の実験、開発の場として活用してきました。クワトロ駆動システムでは、ラリー界に革命をもたらし、サーキットでも幾度か新たなスタンダードを確立しています。ル・マン24時間レースでは、TFSI(ターボチャージャー付き直噴ガソリン)エンジン、TDI(ターボチャージャー付き直噴ディーゼル)エンジン搭載モデル、さらにはハイブリッドのレースカーで優勝した初の自動車メーカーとなり、その度にモータースポーツの歴史に新たなページを書き加えてきました。今度は電気自動車のレースにおいても、同じことを成し遂げたいと考えています。世界の主要都市の中心地で開催されるフォーミュラEは、そのための格好の舞台であり、チームABTシェフラーAudi Sportは最高のパートナーといえるでしょう」と述べている。