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カローラ生誕50周年、初代カローラに同乗してみた!
「カローラ生誕50年フェス」で開発責任者が次期カローラについて予告
2016年10月23日 13:04
- 2016年10月22日 開催
トヨタ自動車は10月22日、1966年に発表された「カローラ」の生誕50年を記念したイベント「カローラ生誕50年フェス」を東京お台場のMEGA WEBで開催。会場では初代「カローラ」が用意され20組限定の同乗試乗会などが実施された。
1966年10月20日に発表された初代カローラは、最高出力60PSを発生する直列4気筒 1.1リッターエンジンを搭載。価格は「スタンダード」で43万2000円。開発責任者は、戦時中は立川航空機で戦闘機の設計をしていたという長谷川龍雄氏。
会場では、実際に筆者も同乗試乗することができた。車内に入るとドアが閉まる「バチン!」という音が筆者にとっては新鮮。ドライバーがキーをひねると、軽やかなエンジン音が車内に響き渡り、上品なホーンの音とともに発進した。カチカチというギヤシフトとともに加速時にはエンジンは力強い音に変わり、4名乗車の車体をひっぱっていく。同乗試乗は、3~4分で回れる試乗コースを1周するだけだったが、全てが快適になっている現代のクルマでは味わえない、新鮮な体験をすることができた。
イベント会場には初代カローラから11代目カローラまで歴代カローラが展示されるとともに、10・11代目カローラ開発責任者の安井慎一氏、次期カローラの開発責任者 小西良樹氏らが参加するトークイベントが開催され、初代カローラの開発責任者 長谷川龍雄氏がカローラ開発で掲げた「80点+α」の思想などについて語られた。
初代カローラの開発責任者である長谷川氏について、安井氏は「直接お会いしたことはないのですが、社内の主査制度を作ったのは長谷川さんと聞いております。昔、飛行機をデザインするときにチーフデザイナーが1人いて飛行機1台の重量やコストをまとめていた。それをクルマに取り入れて、今の主査制度が生まれたと聞いております」と長谷川氏にまつわるエピソードを紹介。
歴代カローラで引き継がれる「80点+α」の思想について、小西氏は「クルマ開発にあたってすべてが合格点、80点以上でなければならないというのがベースにあります。でも、それだけでは“つまらない”と感じられるかもしれません、お客様にワクワクしてもらう、感動してもらうものを+αとして付与するという意味合いになります。長谷川主査の初代モデルは、+αとしてスポーティー性が付与されました。当時の競合車はエンジンの排気量が1000ccでしたが+αとして+100ccを付与し、スポーティ性として赤いシートを付与して、お客様に感動を与えるクルマ作りをしてきた」などと話した。
現在ではカローラは世界13カ国で生産され、150カ国以上で年間130万台以上販売されるモデルとなっている。
グローバルで展開するカローラの開発をまとめてきた安井氏からは「グローバルで対応するというのは、地球規模で物事を考えなければならない。壮大な計画やコンセプトを考えなければならなく、ある意味大変ですが地球に貢献できるようなところが、自分自身のやりがいにつながる」と話した。
次期カローラの開発を担当している小西氏からは「次のカローラは、2つ決めていることがあります。1つは見てかっこいいクルマにしていきたい、スタイリッシュでスポーティなクルマ。2つめは乗っていて楽しいクルマ、気持ちのいい走りのクルマ。この2つを次のクルマには取り入れて、皆様にお届けしたい」と次期カローラ対する予告がされた。
そのほかにも、トークイベントではカローラに関するクイズや来場者からの質問に答えるコーナーなどが用意され、会場に集まったカローラファンとともにカローラの生誕50周年を祝った。