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英アストンマーティン、「DB4 G.T.」の復刻モデル「DB4 G.T. Continuation(コンティニュエーション)」を25台限定生産
同モデルの販売に伴い、世界のレーストラックを巡る国際的なサーキット走行プログラムを開始
2016年12月12日 14:29
- 2016年12月9日(現地時間)発表
英アストンマーティンは12月9日(現地時間)、「DB4 G.T.」の復刻モデル「DB4 G.T. Continuation(コンティニュエーション)」を25台限定で生産すると発表した。同モデルの生産は、生産を終了していたアストンマーティン発祥の地であるニューポート・パグネルを10年ぶりに再開させる形で行なわれ、デリバリーは2017年の第3四半期を予定している。
4シーター仕様のDB4を2シーター化するなどし、全長を短く、軽量化したDB4 G.T.は1959年に発表。エンジンもベースとなる直列6気筒3.7リッターのハイチューン版が搭載され、当時「イギリス最速の市販スポーツカー」として名を馳せたという。DB4 G.T.は1959年~1963年の期間に計75台を生産。そのうち“ライトウエイト・バージョン”と呼ばれるモデルが8台含まれ、今回25台限定で生産されるDB4 G.T. Continuationは、その“ライトウエイト・バージョン”の設計を忠実になぞって開発。「継続」の意が車名に与えられるとおり、エンジン性能、ハンドリング、ブレーキ性能、安全性などを現代的に改善する一方で、オリジナルモデルの卓越したクオリティや独特のドライブフィールはそのまま引き継いでいるのが特徴になる。
アルミ合金製シリンダーヘッドとクランクケースを採用するエンジンは、気筒あたり2つのスパークプラグを用いた直列6気筒4211ccエンジン(ボア98.5mm×ストローク92.0mm)で、最高出力331HP/6000rpmを発生。オリジナルのDB4 G.T.同様に、4速MTを介して後輪を駆動する。
ボディ設計もオリジナルモデルにならい、チューブラーフレームの上に薄いアルミのアウターパネルを装着。高い組み付け精度とオリジナルへの忠実性を確保するため、昔ながらのハンドワークでボディを仕上げる前に、最新鋭のデジタルテクノロジーを用いてパネルの成形を行なうという。ボディサイズは4368×1676×1321mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2362mm。車両重量は1230kgとしている。
そのほか同モデルの販売に伴い、アブダビの「ヤス・マリーナ」など世界の有名なレーストラックを巡る国際的なサーキット走行プログラムを2年間にわたって運営していくことを発表。アストンマーティンをドライブし、ル・マン24時間レースで2度のクラス優勝を飾ったダレン・ターナー氏を始めとする、プロフェッショナルなインストラクターによるドライビングレッスンもこのプログラム内で行なわれる。
今回の発表について、アストンマーティン・ワークスのコマーシャル・ディレクターであるポール・スパイアーズ氏は、「アストンマーティン・ワークスは、過去60年以上にわたって、アストンマーティンのクラシックモデル保存のために、比類なきスキルと経験を捧げてきました。そして今、史上最も偉大なアストンマーティンの1台であるDB4 G.T.ライトウエイトの復刻モデルを25台生産することで、未来に向けた何かを生み出そうとしています。ニューポート・パグネルにある再整備したばかりの近代的工場で生産されるDB4 G.T. Continuationは、有名なオリジナルモデルと同じ場所でハンドメンドされることになります。2007年にヴァンキッシュ Sの最後の生産車がラインオフされて以来、アストンマーティンの歴史的なホームタウンで生産される久々のモデルでもあります。デイヴィッド・ブラウンの時代に手作りされたオリジナルモデルを忠実に再現しながら、その後半世紀のエンジニアリング面および性能面での進化も反映したDB4 G.T. Continuationは、古典的なデザインと現代的な設計・生産手法を、まさに融合させたクルマなのです。また、その結果、非常に素晴らしいマシンが誕生することになりました。これにより私たちは、25人のお客様に対し、現代の基準で生産され、クルマそのものと同様に特別に企画された国際サーキット走行会でドライブを楽しむためのクラシックカーを注文する機会を提供することができます」とコメント。
また、アストンマーティンのアンディ・パーマー社長兼最高経営責任者(CEO)は、「103年にわたって世界トップクラスのスポーツカーをつくり続けてきたアストンマーティンには、豊かで心躍る歴史があります。なかでもDB4 G.T.は、特別な名声を備えたアストンマーティンの1台として、我々が誇りとするクルマです。歴代のDBモデルのなかでもとりわけ進歩的なDB11を発売したのと同じ年に、DB4 G.T. Continuationのような野心的なプログラムに着手できたことは、カーメーカーとしてのアストンマーティンの幅広い能力を証明するものといえるでしょう。アストンマーティンならではの情熱と技術をフルに活用したこのプロジェクトを通じ、25人のエンスージアストの皆様に、アストンマーティンの歴史に関わる1台を注文するという格別の機会を提供できることに、大きな興奮と喜びを感じています」と述べている。