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【SUPER GT 第6戦鈴鹿】GTA定例記者会見。坂東代表「来年8月の富士は500マイルレースに」

2017年8月26日~27日 開催

株式会社GTアソシエイション 代表取締役 坂東正明氏

 8月26日~8月27日の2日間にわたり、SUPER GT 第6戦 第46回インターナショナルSUZUKA 1000km "SUZUKA 1000km THE FINAL"が、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで開催されている。これまで46回行なわれてきた伝統の鈴鹿1000kmは、1996年からSUPER GTのシリーズ戦に組み込まれてきたが、既報のとおり来年からは鈴鹿10時間耐久レースとして、FIA-GT3とGT300の混走レースとして新しいスタートを切ることになる。

 SUPER GTシリーズ戦としては最後のレースとなる今回の鈴鹿1000kmレースが開催されている鈴鹿サーキットで、SUPER GTのプロモーターであるGTアソシエイション 代表取締役 坂東正明氏の定例会見が、8月26日に行なわれたので、その模様をお伝えしていく。

8月の富士のレースは500マイルレースになる、来年のGT300は長距離レースが増える傾向に

司会:それでは冒頭に坂東代表から挨拶を

坂東代表:SUPER GTとしては今回で最後の1000kmレースとなるが、チケットの売り上げも20%アップするなど有り難い状況。しかし、朝サーキットホテルから来る時、外部駐車場が渋滞しており、片側一車線が塞がっている状態なので、モビリティランド側に善処をお願いしておいた。土曜日からこれでは、日曜日が思いやられるからだ。今回は天候がよく暑くなりそうなので、メディアの皆様やお客様には体調に気をつけて取材や観戦して頂きたい。

Q:今回は最後のSUPER GTとしては鈴鹿1000kmとなる。今回でSUPER GTとしては19回目の開催となるが、このレースのシリーズにおける意義や思い出を語って欲しい。

坂東代表:SUPER GTの鈴鹿1000kmレースは、1996年から始まっている。SUPER GTとしての1000kmレース、モビリティランドの1000kmレースというのはちょっと違いがあり、彼らとしては来年を47回として10時間耐久レースとしてやっていくことになる。SUPER GTとしての立場としては、シリーズの一戦としての1000kmレースで、ボーナスポイントや距離が長いレース、そしてシリーズの折り返しとしての一戦として大事な役割を果たしてきた。また、距離が長いということもあり、第3ドライバーに若手を採用し、育成として行なってきたという歴史もあり、こちらとしても思い入れはある。

 これからモビリティランドがやろうとしている10時間耐久レースは、FIA-GT3、我々のGT300が参加出来るレース。我々はGT300のグローバル化、特に東南アジアでの開催を目指しており、東南アジアの人々に参加してもらい、そこに日本のチームがレベルを引っ張り上げて統一したルールの中で競争をしていきたいという想いがある。それはもう少し先になると思っていたが、モビリティランドさんが10時間レースでそれを目指されたいということだったので、予定よりも1~2年早くなるが一緒にやっていきたい。

 そこで、マニファクチャラーと一緒に鈴鹿をメインとしながら形作りをしていき、中長期的にはいい方向に進むと考えている。鈴鹿としてはこの1000kmの枠を10時間レースにしたいという意向があったので、SUPER GTのシリーズ戦は5月19日~5月20日移動する。もちろん、そちらも新しいレースとして中身の濃いレースを提供していかなければならない。今回20%アップした売り上げを、引き続きそちらのレースでも実現していかなければいけない。

 モビリティランドさんとの関係では、このレースとツインリンクもてぎでの最終戦と2レースをやって頂いている。SUPER GT以前にはエントラントとしては賞金や宿泊代なども出るという体制ではあったが、継続性は無かった。そこにGTAが入ることで、継続してやれるようになり、うまく回るようになった。あの頃を考えると、エントラントの立場からするとかなり厳しくなった。GTAとしてはそこの部分をクリアーにして、エントラント負担の軽減を目的にこれまでやってきた。今後もそれは継続していかなければいけない。

Q:鈴鹿の5月のレースは300kmになる予定だが、鈴鹿1000kmがなくなったことで、その代わりに距離が伸びるレースはあるのか?

坂東代表:オーガナイザーとして要求できる部分がある。全体として見ると、FIA-GT3のエンジンのオーバーホール、鈴鹿10時間のレースも考慮に入れながら、距離数を管理してオーガナイザーのニーズと調整してやっていく。

Q:富士の8月のレースは500マイルになるという話しもでていると聞いているが……

坂東代表:(広報担当者に)これ言っていいの?言っていいということなので、8月の富士は500マイルにする計画。GT300のチームには、5月に500km、8月に500マイル(筆者注:800km)と鈴鹿10時間で約1,600kmのレースがあり、その前にはタイへの遠征がある。マニファクチャラーとも相談し、その管理下でどうしていくか考えていきたい。

Q:SUPER GTもこのレースから後半戦になる、終盤戦に期待することは?

坂東代表:前回はシリーズスポンサーでもあるオートバックスの8号車と55号車が同時優勝をした。NSX-GTの今シーズン初優勝ということもあり、ウェイトの軽い、重いは出てきているが、かなり拮抗している。46号車とか17号車などが調子よさそうで、なんで19号車がこないのかなどはあるが……今回のレースは折り返しに来ていて、これから行なわれる予選(筆者注:会見は土曜日の予選前に行なわれた)も面白くなりそうなので、面白いレースに期待したい。

 GT300の方も、FIA-GT3とJAF-GTで得意、不得意がはっきりしている。全体的にはGT3の方が上だと考えているが、マザーシャシーを使う25号車のチームなどが、金銭面では敵わないなりにアイディアで頑張ってやっているなどは面白いのではないかと考えている。

 明日のレースはバトンが出てくるときに、可夢偉をぶつけるということで、プレスから要望があれば(チーム側にお願いするなど)考えていきたい。

笑いながらジェンソン・バトンと小林可夢偉選手の対決を見たいと説明する坂東代表

司会:最後に坂東代表から一言

坂東代表:今回のレースは優れたゲストドライバーも参加してくれているし、タイヤメーカーもかなりの勢いがでてきている。ピリピリした環境の中でガチガチの勝負をお客様に楽しんで頂けるのはいいこと。我々としてもそうした想いをきちんと伝えられるようにして、お客様に思い出を持って帰って頂けるようにしていきたい。