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パイオニア、初のハイレゾ音源対応となった「サイバーナビ」2017年モデル説明会

0.35cm刻みのタイムアライメント、チャネル間独立31バンドグライコなど

2017年9月6日 開催

「パイオニア 2017 秋 カロッツェリア新商品説明会」

 パイオニアは9月6日、ベルサール秋葉原(東京都千代田区)において、「パイオニア 2017 秋 カロッツェリア新商品説明会」を実施した。

説明会が行なわれた会場
ステージにはラージサイズメインユニットAVIC-CL901が置かれていた
パイオニア株式会社 市販事業部 事業企画部 部長 三宅孝氏

 今回の説明会はカーナビゲーション「サイバーナビ」を中心としたもので、対象となる新商品は8月30日に発表が行われている。詳細については「パイオニア、初のハイレゾ音源再生対応などカロッツェリア『サイバーナビ』8機種を9月発売」などの記事を参照して欲しい。

 説明会ではまず、パイオニア 市販事業部 事業企画部 部長 三宅孝氏が登壇。サイバーナビは2016年にフルモデルチェンジを行い「最先端のカーナビとしてナビ、AV、ADASとすべてにおいてリニューアル」したと前置き。「常に先進を追求し続けたサイバーナビはカーエンタテインメントにおいて数々の新価値を提案してきた」として、その歴史を振り返った。

サイバーナビの歴史を紹介
ミュージックサーバーを搭載した「AVIC-H09」(2001年)
オートタイムアライメント&オートイコライザを搭載した「AVIC-ZH900MD」(2004年)
スマートループに対応した「AVIC-VH009MDG」(2006年)
カーナビの枠を超えた高音質を実現した「AVIC-VH9000」(2008年)
ARスカウターモードを搭載した「AVIC-VH09CS」(2011年)
ミュージッククルーズチャンネルを搭載した「AVIC-ZH0999LS」(2015年)

 そして、「先進のエンタテインメントカーナビとして新たなステージに進みます」として、2017年モデルのポイントを挙げた。

 ひとつ目は「ハイレゾのネイティブ再生に対応」したことに加え、既存楽曲をハイレゾ相当に近づけるパイオニア独自のハイレゾ化新技術の搭載。これにより「あらゆる音源を想像を超える高音質で再生することが可能になります」とコメント。ふたつ目は2015年モデルから搭載している「ミュージッククルーズチャンネル」が、「レコチョク Best ライト プラン」サービスで大幅に進化し、「より魅力的な機能に」なるとした。そして最後に「ドライバーと同乗者のエンタテインメント空間を作り上げる多様なリアエンタテイメント機能」を搭載することで、「シートごとに別々の映像や音楽を楽しむことができる」ことから、ドライブをより盛り上げてくれると説明した。

 最後に「これからもサイバーナビはクルマの中のエンタテインメント空間を作り上げていきますのでご期待ください」と挨拶を締めくくった。

2017年のサイバーナビ
ハイレゾに対応
新しい音楽の聴き方を提案
シートごとに別々の映像や音楽が楽しめる
パイオニア株式会社 市販事業部 事業企画部 市販企画部 マルチメディア企画1課 橋本岳樹氏

 続いてパイオニア 市販事業部 事業企画部 市販企画部 マルチメディア企画1課 橋本岳樹氏が新商品についての説明を実施。2017年の新サイバーナビは「音を軸としたカーエンタテインメントを追求」していくと紹介し、「目的地への誘導はもちろん、臨場感溢れるサウンドでカーエンタテインメントを極めていきます」とコメント。

 その特徴として挙げられたのは「パイオニアのDNAであるオーディオ」「新サービスで大幅に進化したミュージッククルーズチャンネル」「同乗者全員が楽しめるリアエンタテインメント」の3点。

2017年のサイバーナビは音を軸としたカーエンタテインメントを追求
ポイントは3つ

 まず、オーディオではカロッツェリアが目指す音の世界を「超臨場=静粛な空間が広がり自然で輝きに満ちた音が溢れ、まるでその情景までも描き出す圧倒的な臨場感」と定め、その実現のためハイレゾ音源のネイティブ再生に対応したと説明。

 技術面では微細な音がノイズに埋もれないようにするため2015年モデルより10dBほどノイズフロアを引き下げるなど、独自の新たな知見を元に開発を行うことで「ハイレゾ音源のかつてない原音忠実再生を実現」していると紹介。また、革新的な独自のハイレゾ化技術「マスターサウンドリバイブ」により、圧縮音源やCD音源など既存楽曲をハイレゾ音源に近づけることも可能になっているという。

 ハードウェアに関しても「カーナビとしては過去に例を見ない次元の高音質設計を実施」しているといい、基盤や配線のレイアウトに加え、ハイエンドモデル「カロッツェリアX」のプリアンプより高性能なD/Aコンバータ、高性能浮動小数点DSPなど、パーツにおいても惜しみなく投入することで高音質を実現しているとした。

 車室内に理想の音響空間を作り上げるために重要なポイントとして「調整機能」を挙げ、チャネル間独立31バンドのグラフィックイコライザー、業界最高レベルの0.35cm刻みで設定可能なタイムアライメントなど、「カロッツェリアXを超える緻密な調整能力を搭載」していると紹介した。

「超臨場」を目指す
ハイレゾ音源のネイティブ再生に対応
独自の知見を確立し商品開発
低ノイズフロア化を実現
パワーアンプ、スピーカーもハイレゾ対応に
既存楽曲をハイレゾに近づける新技術マスターサウンドリバイブを搭載
マスターサウンドリバイブにより量子化ノイズを低減

 2015年以来搭載している車載用の音楽ストリーミング機能「ミュージッククルーズチャンネル」では、「ドライブに最適な新しい音楽の聴き方を提案」しているとし、出会った音楽をお気に入りとして登録しいつでも再生できる「チェックチャンネル」、シチュエーションに応じた音楽を提供する「ライブレコメンド/オートライブレコメンド」、スマートフォン内の楽曲をMCCとして再生可能な「ライブラリーモード」、レンタカーや自宅などでもMCCを楽しめる「スタンドアローンモード」、歌い出し手前で歌詞を読み上げる「SingNow」など新機能を紹介した。

ミュージッククルーズチャンネル
チェックチャンネル
ライブレコメント/オートライブレコメンド
ライブラリーモード
スタンドアローンモード
SingNow/歌詞表示

 最後にリアエンタテインメントに関しては、「サイバーナビは映像や音楽の楽しみを同乗する全ての人へ柔軟な対応力で届けます」として、オプションのリアモニターとサイバーナビのリンクにより、「フロントリンクモード」「リアセパレートモード」など、車室内の状況に応じてさまざまなAV空間を作り上げることが可能だとした。

リアエンタテインメント
フロントリンクモードとリアセパレートモード
ラインアップにセレナ用が追加
車種別専用モデルにはエキスパートによるチューニングがプリインストールされる
ラインアップ
セレナ専用モデル
アルファード/ヴェルファイア専用モデル
ヴォクシー/ノア専用モデル
エスクァイア専用モデル
ステップワゴン専用モデル

 説明会終了後には同社サイト「カーライフに、スパイスを。」内のコンテンツ「小林可夢偉のクルマリノベーション」に出演しているレーサーの小林可夢偉選手がゲストとして登場。「趣味のDJではパイオニアの機材を使っている」「実はスピーカーマニア」「クルマのスピーカーを変えると音楽が変わる」「(会場に置かれているデモカーの)86の音が気に入って20分以上も聞いてしまった」などのエピソードを披露した。

カロッツェリアのアイテムでドライブを楽しくする提案を行う「カーライフに、スパイスを。」
ゲストとして小林可夢偉選手が登場
愛車のスピーカーを交換
マルチドライブアシストユニットがセットになったAVIC-CW901-M。モニターは7V型でワイド2DIN(200mm幅)対応モデル
ミュージッククルーズチャンネルの機能となるスマホへの歌詞表示
タイムアライメントは0.35cm刻みで設定が可能(フロントRの数字に注目)
31バンドのグラフィックイコライザー
一般的な2DINサイズのAVIC-CZ901。モニターは7V型
XGA解像度の8V型モニターを搭載するAVIC-CL901
会場には多くのデモカーが展示されていた。こちらはアウディR8
ヴェルファイア
小林可夢偉選手が聞き惚れた86。スピーカーはTS-V173S
ハイレゾ対応のパワーアンプPRS-D800
スタンドアローンタイプのドライブレコーダー「ND-DVR40」。フルHD(200万画素)の小型モデル
偏光フィルターが付属する300万画素モデルの「ND-DVR20」
ND-DVR20から偏光フィルターをレスオプションとした「ND-DVR30」
専用ソフトによる再生画面。フロント&バックカメラの同時再生にも対応