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マセラティ、133万円安価な戦略価格モデルの新型「ギブリ」

9.6L/100kmの環境性能と330PSのパワフルさを両立する新型パワートレーン搭載

デビューした新型「ギブリ」と並んでフォトセッションに臨むマセラティ ジャパン 代表取締役社長 ファブリッツィオ・カッツォーリ氏
2014年5月9日発売

834万円

 マセラティ ジャパンは5月9日、Eセグメントのミドルセダン「ギブリ」の追加モデルを発売した。ステアリング位置は左右両方を設定し、価格は834万円。

 2013年11月に国内販売がスタートしたギブリは、これまで2WD(FR)の「ギブリS(967万円)」と、4WDの「ギブリS Q4(1039万円)」の2種類がラインアップされてきたが、新たな追加モデルはグレード名がそのまま「ギブリ」となり、3グレード展開となった。834万円のギブリは既存の2グレードよりも安価なモデルとなっている。

新たにエントリーモデルとして追加された「ギブリ」

 ギブリはギブリS&ギブリS Q4と同じV型6気筒 3.0リッター直噴ツインターボエンジンと8速ATを組み合わせるパワートレーンの基本構成は同一ながら、カムシャフト、インジェクター、ターボマッピング、電子制御システムなどが専用開発品となっており、エンジン出力が従来の最高出力302kW(410PS)、最大トルク550Nm(56.0kgm)から243kW(330PS)、500Nm(51.0kgm)にスペックダウン。同じ2WD(FR)のギブリSと比較して、最高速は285km/hから263km/h、0-100km/h加速は5.0秒から5.6秒に変化している。その一方で燃費性能は向上し、9.6L/100km(メーカー発表数値。約10.4km/L)を実現。環境性能と走行性能を両立させている。

 また、エンジンパワーに合わせて前後ブレーキをコンパクト化したほか、ギブリSなどに標準装備される「フロント&リアパーキングセンサー」「リアビューカメラ」「ヒーテッドフロントシート」などがオプション設定に変更されている。

パワートレーンの基本構成に大きな変化はないが、カムシャフトやインジェクターなどの変更により80PS/50Nmほど出力が下がっている。そのかわりに燃費性能が高められており、車両価格が抑えられている
純正サイズは4輪とも235/50 ZR18。撮影車両はオプションの19インチ仕様となっており、フロントに245/45 ZR19サイズのタイヤを装着
フロントのブレーキキャリパーはギブリS&ギブリS Q4が採用する6ピストンから4ピストンに変更
リアタイヤのサイズは275/40 ZR19となっている
フロントブレーキのキャリパーは4ピストンからフローティングキャリパーに変更された
特徴的なデザインのヘッドライト。ヘッドライトベゼルにマセラティのロゴが入っている
「フロント&リアパーキングセンサー」はオプション設定
「マセラティ・サウンド・タンク」を備えるエキゾーストシステムに変更はない
インテリアは「ヒーテッドフロントシート」などがオプション設定に変更される以外に大きな違いはない。撮影車の内装色は「ロッソ トロフェオ」

 このギブリは同日、ザ・リッツ・カールトン東京で開催されたプレスカンファレンス「2014年マセラティ ビジネスレビュー」のなかで発表され、マセラティが掲げている「2015年 年間生産5万台達成」という目標に向けてリリースする第2弾モデルであると紹介。さらに第3弾モデルとなるスポーツラグジュアリーSUV「レヴァンテ」の開発も最終段階を迎え、2015年には市場投入される予定であると明かされた。

 また、このプレスカンファレンスではマセラティの世界販売が2012年から2013年に148%アップまで成長。日本国内でも同期間に311台から491台に販売を伸ばし、今後もラインアップの拡充や顧客満足度を高めるブランド戦略などでビジネスを拡大させていくと語られた。

マセラティは2013年に全世界で1万5400台を販売
「このギブリが加わることでラインアップが強化され、日本市場でも800万円台から手に入る新しいクルマの選択肢になると期待しています」とコメントするカッツォーリ社長
ザ・リッツ・カールトン東京のある東京ミッドタウンでは、5月9日~11日の3日間「ミッドタウンアトリウム」でニューモデルを加えたギブリ3モデルを展示中

(編集部:佐久間 秀)