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マセラティ、創業100周年を記念した12台だけの特別仕様車2モデルを東京 増上寺で公開

100周年を記念して東京タワーがマセラティブルーに

創業100周年を記念した特別仕様車「グランカブリオ MC センテニアル・スペシャル・エディション」と、マセラティブルーに彩られた東京タワー
2014年7月22日開催

2347万円(グラントゥーリズモ ストラダーレ・センテニアル・スペシャル・エディション)

2424万円(グランカブリオ MC センテニアル・スペシャル・エディション)

 マセラティ ジャパンは7月22日、創業100周年を記念した特別仕様車「グラントゥーリズモ ストラダーレ・センテニアル・スペシャル・エディション」「グランカブリオ MC センテニアル・スペシャル・エディション」を発表、東京都港区の増上寺で両モデルを報道陣に公開した。価格は前者が2347万円、後者が2424万円。いずれも20147月~2015年中旬だけの限定生産モデルとなっており、日本に導入されるのは各6台の合計12台。デリバリー開始は2014年10月を予定している。

グランカブリオ MC センテニアル・スペシャル・エディションのアンベール

 マセラティは1914年12月に伊ボローニャで誕生、今年で創業100周年を迎える。今回発表された特別仕様車は、4シータークーペ「グラントゥーリズモ MC ストラダーレ」、4シーターオープントップ「グランカブリオ MC」をベースとした100周年記念モデルで、ともにV型8気筒DOHC 4.7リッターエンジンに6速ATを組み合わせ、最高出力338kW(460PS)/7000rpm、最大トルク520Nm(53.0kgm)/4750rpmを発生する。

 特別仕様の内容としては、ボディーカラーに特別な3層構造の塗装で仕上げたという、イタリアの伝統的なモータースポーツを表現した「ロッソ・マグマ」、明るい内装色とのコンビネーションを楽しめる「ブルー・インキオストロ」、1950年代に活躍したマセラティ・スポーツカーのグレーを現代的に解釈した「グリジオ・ピエトラ」の3色を設定し、標準カラーの4色を加えた全7色のカラーバリエーションを用意。

 また、アルミホイールにはホワイト/レッド/ブルーのいずれかのアクセントがあしらわれるチャコール・フィニッシュの20インチホイールとともに、マット・スモーク・フィニッシュの20インチホイールが設定される。

 インテリアは、ロッソ・マグマではブラックレザーに赤いストライプを、ブルー・インキオストロでは白レザーにブルーのストライプを採用するなど、ボディーカラーに合わせて専用のインテリア素材やカラーリングを組み合わせている。

グラントゥーリズモ ストラダーレ・センテニアル・スペシャル・エディション

グラントゥーリズモ ストラダーレ・センテニアル・スペシャル・エディションのボディーサイズは4935×1915×1345mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2940mm。搭載するV型8気筒DOHC 4.7リッターエンジンは最高出力338kW(460PS)/7000rpm、最大トルク520Nm(53.0kgm)/4750rpmを発生。6速ATを組み合わせる

グランカブリオ MC センテニアル・スペシャル・エディション

グランカブリオ MC センテニアル・スペシャル・エディションのボディーサイズは4935×1915×1370mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2940mm。パワートレーンはグラントゥーリズモ ストラダーレ・センテニアル・スペシャル・エディションと共通
マセラティ ジャパンのファブリッツィオ・カッツォーリ代表取締役社長

 発表会では、マセラティ ジャパンのファブリッツィオ・カッツォーリ代表取締役社長が登壇してマセラティの歴史を振り返るとともに、「近年におけるマセラティの成功を象徴する数値」とし、世界での販売台数が2012年は6200台だったのに対して2013年は1万5400台に、そして2014年は6月末の時点で2013年の販売台数を超えたと紹介。日本においても2014年に販売拠点を6拠点増やす予定と解説するなど、国内外でマセラティブランドが好調であることをアピールした。

 そして「次の100年に向けても順調に基盤を築き上げている」と述べ、同社初のSUV「レバンテ」、今年のジュネーブモーターショーで公開した創業100周年を記念する2+2シーターのコンパクトモデル「アルフィエーリ」の生産を「近々に開始する」(カッツォーリ社長)と発表を行い、「私たちは2015年に5万台、2018年に7万5000台という世界での販売目標を掲げており、(両モデルの登場によって)今年は忙しくなるだろう」と、今後登場予定の新型車に期待を込めた。

 なお、今回の発表会では創業100周年を記念して、東京タワーをマセラティのコーポレートカラーであるブルーにライトアップする点灯式や、7月22日~24日の日程で100周年を象徴する記念品を東京 増上寺から京都 清水寺へと運び、奉納するというツアーの出発式も併せて行われた。

増上寺と東京タワーがマセラティブルーで彩られた。東京タワーには100周年を祝う「100」の文字が表示された
ゲストとして登場したイタリア共和国 特命全権大使 ドミニコ・ジョージ氏
100周年を象徴する記念品を東京 増上寺から京都 清水寺へと運び、奉納するというツアーの出発式。記念品は黒と朱、対の本漆塗の利休棗(なつめ/茶器)で、ファブリッツィオ・カッツォーリ社長からツアーを担当するマセラティ・クラブ・オブ・ジャパンの代表者へと手渡しされた
東京タワーもマセラティ100周年を祝福
100周年記念イベントとして会場には歴代のマセラティが展示された。写真は1962年に「3500GT」の後継モデルとして発表された2+2クーペの「セブリング」。フェラーリ傘下となった当時、セブリングが今後のマセラティの方向性を明示するモデルとして大きく言及された
1947年に発表されたマセラティ初のロードカー「A6 1500 ピニンファリーナ」。イタリア自動車史における最初期のグランツーリスモとして、エポックメイキングなモデルとして位置付けられた
1963年に発表されたマセラティ初の4ドアサルーン「クアトロポルテ(初代)」。当時存在しなかった、ドライバーズカーとしてのパイパフォーマンス・4ドアサルーンという新ジャンルを創出。ハイクオリティなインテリアもセールスポイントだったという
1971年に発表されたマセラティ初の市販ミッドマウント・エンジンカー「ボーラ」。ジョルジェット・ジウジアーロ氏が設立したイタルデザイン初期のモデル
1963年のトリノモーターショーで発表された2シータークーペの「ミストラル」。955台が生産された。ボディーサイズは4500×1680×1250mm(全長×全幅×全高)
1966年に発表された2シータークーペ「ギブリ」のスパイダーバージョン「ギブリ・スパイダー」。ジョルジェット・ジウジアーロ氏の手による優雅なロングノーズを特徴としている
1989年にビトゥルボシリーズのエボリューションモデルとして発表された「シャマル」。スパイダー、カリフに用いられたショートホイールベース・シャシーをブラッシュアップし、新開発のV型8気筒3.2リッターツインターボエンジンを搭載
マセラティ創立90周年イベントで発表された限定モデル「スパイダー 90th アニバーサリー」。グランスポーツ・スパイダーをベースに専用カラーのブルー・アニバーサリーが設定されたほか、カーボン製パーツが用いられたロールバーからトノカバーにかけての新デザインが採用された

100周年特別仕様車主要諸元

グラントゥーリズモ ストラダーレ・センテニアル・スペシャル・エディショングランカブリオMC センテニアル・スペシャル・エディション
全長×全幅×全高[mm]4935×1915×13454935×1915×1370
乗車定員(名)4
ホイールベース[mm]2940
車両重量[kg]18502070
エンジンV型8気筒DOHC 4.7リッター
ボア×ストローク[mm]94×84.5
最高出力(kW[PS]/rpm)338(460)/7000
最大トルク(Nm[kgm]/rpm)520(53.0)/4750
トランスミッション6速AT
最高速度(km/h)303289
0-100km加速(秒)4.54.9
ホイール(フロント/リア)8.5J×20 / 10.5J×20
タイヤ(フロント/リア)255/35 ZR20 / 295/35 ZR20245/35 ZR20 / 285/35 ZR20

(編集部:小林 隆)