奥川浩彦の「撮ってみましたF1日本グランプリ 2010」【前編】
アマチュアカメラマンにも優しいサーキット


 今年も鈴鹿にF1がやってきた。筆者の皆勤賞は継続し、22回目の鈴鹿サーキットのF1を無事観戦することができた。昨年と同様、筆者のF1撮影記をお届けしよう。

 昨年のF1日本グランプリは、全席指定というチケット販売方式だったが、今年は金曜日のみV1/V2席以外が自由席となった。加えてカメラマンシートという席が設けられ、アマチュアカメラマンにとっては喜ばしい販売方法になったと思う。

 指定席では単体で長さ20cmを超えるレンズの使用が禁止された。これは、まわりの観客の観戦の邪魔になるような、大砲と呼ばれる望遠レンズを規制するためのもの。金曜日の自由席、カメラマンシート、サーキット各所に設置されたカメラマンシート専用エリアでは、大砲を使うことは可能としていた。

 雰囲気としてはタバコの分煙に近いイメージだ。もし横断幕禁止、旗振り禁止、チアホーン禁止、望遠レンズ禁止などと規制ばかりになるとレース観戦が面白くなくなってしまうので、新たな試みとしてはわるくないだろう。余談だが、鈴鹿サーキットは分煙されており、喫煙スペース、灰皿が多いような気がする。グランドスタンド裏には喫煙室まで設置され、スモーカーに優しい環境だと思っている。

 昔からのF1ファンはご存じだと思うが、F1は多くのタバコメーカーのスポンサーを受けてきた。マールボロ、ウエスト、JPS、キャメル、マイルドセブン、ラッキーストライク、ジタン、ロスマンズ……。タバコ会社のお陰でF1が観られると言っても過言ではない時代が長く続いていたのだ。2008年からタバコ広告が禁止となったが、マールボロはバーコード表記でフェラーリのスポンサーを続け、バーコード表記がなくなった現在もフェラーリのスポンサーとなっている。筆者もわずかばかりの貢献と思い、フィリップ モリス(マールボロの製造会社)を吸った時期があった。そんなモータースポーツとタバコの関係が影響しているのか否かは分からないが、スモーカーに優しいと感じている。

 昨年はD席のチケットを購入し、あれこれ手を尽くしA2席、C2席、I席のシートをチケット交換して撮影したが、今年は金曜が自由席ということもあり、B2席のチケットを購入した。筆者1人ならカメラマンシートを購入する手もあったが、一緒に行く2人の友人もいるので、撮影よりは観戦優先の選択とした。

 元来、筆者の観戦スタイルはフリー走行は撮影モード、予選、決勝は観戦モードだ。走行時間も金曜日は1時間半のフリー走行が2回、土曜日は1時間のフリー走行と約1時間の予選、日曜日は約1時間半の決勝なので、合計6時間半のうち3時間、半分弱が金曜日の走行となる。さらに観客数が最も少なく撮影しやすいということもあり、金曜日は撮影モードとしてきた。

 若干事情が異なってきたのは、以前は完全にプライベートの観戦だったので、撮影ポイントを移動しようが、しまいが筆者の勝手だったが、最近はこうして記事を書いているので、「3日間ずっと2コーナーにいました」というわけにもいかず、できるだけ多くの場所から撮影するようにしている。

 30年近く、趣味でモータースポーツの撮影をしてきたが、人生は何が起こるかわからないもので、Car Watchでの報道のため、SUPER GTなど国内レースは昨年から取材パスが出るようになり、現在は金網の中(報道用の撮影エリア)で撮らせてもらっている。F1は別格なので普通にチケットを購入して撮影するはずだった。

 昨年の鈴鹿サーキットの大改修以降、各スタンドからのパノラマ撮影を行い、Car Watchの記事の中で紹介を行ってきた。多くの読者に席からの眺めを事前に見ていただきたいと思っての工夫だったが、なんと鈴鹿サーキットからチケット販売サイトで使用する公式のパノラマ写真を撮ってほしいと依頼が来た。なので、春にチケットガイドとして記事に掲載したパノラマ写真と、チケット購入サイトに掲載されているパノラマ写真はサイズは異なるが、同じ写真となっている。

 その後、なんとなんとF1取材用のパスも用意してくれることになった。報道用カメラマンエリアには入れないものの、すべてのスタンド(お客さんのじゃまにならないように)、パドック、ピットウォーク、取材センターに入ることができる。個人的にもっとも興味があるのは、今年から新設されたカメラマンシート専用エリアで、ここには取材パスで入れるのだが、遠くから見ると1人だけビブスを付けていない人間がいるのは紛らわしい。そのため、カメラマンシート用の黄色いビブスも取材用に用意してもらった。チケット自費購入後に急転直下、すべてのスタンド、カメラマンシート専用エリアに入れる、金網外の最強環境で22回目の鈴鹿F1に臨むこととなった。

 昨年の記事を読まれた方はご存じだと思うが、「全席指定は好ましくない」「全席指定という販売方式を歓迎する人には1人も出会わなかった」と好き勝手なことを書いてきた。それでも、心の広い鈴鹿サーキットの担当者からは「奥川さんのぶっちゃけトークで好きに書いてください」と言われている。最強環境を活かす腕に不安はあるが、まさに感謝感謝で臨むF1日本グランプリだ。

金曜フリー走行
 朝6時30分に名古屋市内を出発。いつもどおり伊勢湾岸道のみえ川越IC(インターチェンジ)で降り、国道23号を経由して鈴鹿に向かった。金曜日は平日のため朝の通勤ラッシュと重なる。昨年は料金所から渋滞していたが、今年は四日市の手前で渋滞したので裏道を抜け8時頃サーキット近くの民間駐車場に到着した。関係者用の駐車券も用意してもらったのだが、サーキット内に車を駐めると、帰りに出られなくなりそうなので、外駐車場+自転車という長年の作戦を採った。

 A席の裏手にある交通教育センターで取材用のパスを受け取り、逆バンクのオアシスにあるカメラマンシートインフォメーションでカメラマンシート用のビブスを受け取った。金曜日の朝ということもあり、まだオアシスはそれほどの人出ではなかった。チラッとD席を見ると、黄色いビブスを付けた人がすでに列になっていた。

金曜日の朝なのでまだ人は少なめ逆バンクに設置されたカメラマンシートインフォメーション。カメラバッグの預かりもしてくれるフリー走行まで30分以上あるが、すでに列ができていた

 先ほども書いとおり金曜日は3時間の走行があり、観客数も少なく、もっとも撮影に適した日だ。昨年は2回目の走行が雨となったが、今年は天気もよく絶好の撮影(観戦)日和となった。土曜日の天気予報が雨ということもあり、筆者は金曜日は西コースで撮る作戦を立てた。

 逆バンクから自転車で西ストレートゲートまで移動し、厳しい階段を登って最初の撮影ポイントJ席に向かった。ここはF1のときしか仮設スタンドが設置されないので、この機会を逃すと撮ることのできない場所だ。先日、直前情報の取材で仮設スタンドに立ってみて、ここで撮りたいと思い最初の撮影ポイントとした。

J席はきつい階段を登らないとたどり着けない金曜日の朝はスタンドも空いていてノンビリした感じだJ席の最前列に座るとこんな感じに見える

 J席は2コーナーやヘアピンといった席と比べると、それほどメジャーな席ではない。価格も1万1000円と最安値の席で、V1/V2席以外は自由席となる金曜日に、わざわざこの席に来るのは何度も鈴鹿に来ている人だけかもしれない。ということもあり、観客は少なめ、ヘアピン側の下段はそこそこ人がいるが、スプーン側は寝転んでも観戦できるほど閑散としていた。一緒に来た友人2人も、「この席いいじゃん。1万1000円? 来年はここにするか」と喜んでいた。

 J席はFM放送(Pit-FM)の受信状況も良好だった。セッション開始前にFM放送を聞くと、場内のスピーカーで流れる放送とFMの放送は内容が別々だった。たまたま目の前にスピーカーが設置されていたこともあり、両方の放送が聞こえて、かえって聞きにくいと感じた。マシンが走り出すと場内の放送は聞こえなくなるので、FM放送の方が役に立つのだが、個人的には両方の放送を同じ内容にしてくれたほうがよかったと思う。

 ここからの撮影は初めてなので、まずはヘアピン側の下から数列目の席に座って撮影開始。300mmのレンズに1.4倍のコンバーターを付けても正面からはやや遠い感じだ(ちなみに筆者はキヤノン 7Dを使っている。なので、約670mm相当)。なんとなく撮影開始直後はスローシャッターの流し撮りよりも、速めのシャッター速度で撮りたいのだが、ヘアピンから立ち上がるマシンを真っ正面で撮るにはレンズが短すぎたので、シャッター速度を1/250秒まで落とし、少し引きつけた位置で撮ることにした。マシン速度はそこそこ速いのでシャッター速度を1/250秒にすればタイヤウォールの文字も流れ、路面も少し流れるのでスピード感が出てくる。

 初めての撮影ポイントなので、席を最前列に移動、さらにスプーン方向に何度か移動。撮影アングルも正面から徐々に斜め前方向に変え、シャッター速度も徐々に落とし、最後は上段に上がって横方向の流し撮りをして最初のセッションが終了した。今回撮影した写真はフォトギャラリーとしてすでに掲載している。解像度1920×1080ピクセルで掲載してあるので、最終的にリサイズした画像はそちらを参考にしていただきたい。基本的にExif情報も残してあるのでシャッター速度なども確認することができるだろう。

 タイミングよく赤旗が出たら、すぐ前に見えるヘアピンに移動することも考えていた。ハミルトン選手がクラッシュした際に、赤旗か……と思ったが、そのままセッションは続行されたので最後までJ席に留まることとなった。J席は公式にはサーキットビジョンのない席だが、ヘアピン用に設置されたビジョンを遠くに見ることができる。肉眼では何が映っているのは分かりづらいが、望遠レンズや双眼鏡があればそこそこ見ることができる。ハミルトン選手のクラッシュ映像は望遠レンズ越しに確認することができた。

300mm+1.4倍のテレコンではやや遠いトリミングすれば一応使えるヘアピン席用のサーキットビジョンがチラッと見える
徐々にアングルを変えて撮影トリミングしてドライバーをアップにした上段に登って流し撮り

 午前中のセッションが終了したので友人と別行動をとり、逆バンクまで自転車で戻り、そこから徒歩でピットビル2階の取材センターに向かった。広報担当の方から、取材センターも顔を出すように言われていたのでチラッと覗きに行ったのだが、普段は通れるところが通行止めになっていて、思いっきり遠回りしてやっとたどり着くはめとなった。

お昼には逆バンクオアシスのテントに大勢の観客がいた売店も賑わっていた

 2004年に某CPUメーカーの方からパドッククラブのチケットをいただき、豪華飯とピットウォークを体験したことがあるが、F1のパドックに入るのはそのとき以来だ。取材パスは顔写真の登録をしてあるので、セキュリティゲートを通過する際に自分の顔がモニターに表示されビックリ。何度かゲートを通過して取材センターに行くと、F1解説でおなじみの今宮さんや川井さん、Car WatchでもF1記事を執筆している小倉さんの顔が見えた。

 外国人が多いこと、日本人もSUPER GTと異なり、いつもと違う顔ぶれが多いこと、配付される資料がすべて英語なのに加え、普段は1種類の弁当が2種類から選択でき、弁当と別にパンが用意されていた。「やっぱF1は違うのね」とどうでもいいことに感心した。

 食事を済ませパドッククラブの方のためのピットウォークの時間に合わせ、ピットロードに降りてみた。国内レースのピットウォークは人が溢れるほどの人気だが、チケット料金が2桁違うパドッククラブは数えるほどしか人がいない。

 筆者は動いているマシンを撮るのは好きだが、止まっているマシンには興味がない。時々空港や商業施設にレーシングカーが展示されることがあるが、基本的には素通りだ。それでも各ピットを見て回ると、ルノーの前で担当者がステアリングを見せていたので触らせてもらった。革の感触やパドルシフトの感触を体感できたのはプチ収穫だった。

今年は冠スポンサーがフジテレビではなくなったため、ゲートのスポンサーがThinkPad(レノボ)に代わっていたメルセデスGPのピットはもっとも1コーナー側。各チームのピット前にはウイングが並べられていたレッドブル・レーシングのピット前。タイヤ交換用の支柱?もお洒落
先端の2つのコネクターにホースが取り付けられるフェラーリは装置の断面が丸でなくエンブレム形状となっている昨年はいろいろ話題となったスタートシステム
こちらはマクラーレンこちらはルノー。よく見ると翼端板の形状が上と下で異なっているルノーはステアリングを触らせてくれるので大人気だった
ベッテル選手のマシンも2回目のセッションに向け準備中ウィリアムズも忙しそう山本左近選手のピット
ピット裏も国内レースと違い閑散としている各チームのスタッフはパドックに設置したブースでお食事ブース前でマッサ選手が海外メディアの取材を受けていた

 ピットウォークが終わったので再び西コースに向かった。セキュリティゲートを通らないと出られないので、最終コーナー側の取材センターから1コーナー側のパドックトンネルを抜け、グランドスタンド裏のGPスクエアをチラッと横目で見て、逆バンク近くの駐輪場から自転車で西コースに移動、セッションギリギリにヘアピンにたどり着いた。

 自由席ということもあり、ヘアピンの常設スタンドは人が入れないほどの混雑となっていた。直前の取材で確認し、常設席の下に設けられたカメラマンシート専用エリアは期待できる撮影ポイントだったので、スイマセン、スイマセンと人垣を乗り越え、ビブスを着てカメラマンシート専用エリアに立った。

金曜日の昼過ぎ、GPスクエアはそこそこ賑わっていたヘアピンの常設スタンドは入れないほどの人気となっていた当然、スタンドの席は観客がぎっしり。この日は望遠レンズもOKなので席にも大砲が見える

 取材センターに寄った際に、ヘアピンのカメラマンシート専用エリアで問題が発生していると聞いた。アマチュアカメラマンのレンズの砲列が凄く、金網の内側の報道カメラマンが恐くてその前には立てないとのことだった。ヘアピンは常設スタンドの下と、その左側の湾曲部の土手、進入側の土手もカメラマンシート専用エリアとなっていて、専用エリアは席ではないのでカメラマンシート購入者しか入れない。人気なのは常設スタンドの下、進入側は後ろからのショットとなるので、数人が撮影しているだけだった。

土嚢が積まれ撮影しやすくなったカメラマンシート専用エリアは大人気だった。途中、この傾斜のきつい土手を2個目のスピーカーの位置まで移動した湾曲部の土手もすべてカメラマンシート専用エリア。広いので空いて見えるが人数はかなりいるシークレットとしてエリアに追加された進入部分は6人でした

 昨年の記事で「緑の金網が反射して……金網は黒のつや消しにしてほしい」と書いた。サーキットの広報の方との雑談でも黒のつや消しにして欲しいと話したことがある。先日、仮設スタンドやカメラマンシート専用エリアの事前取材が終わった後に、「金網、黒くなっました?」と広報の方に言われたが、土嚢が積まれたところばかり目が行ってその時は気付かなかった。ヘアピンを見回すと、湾曲部の金網が黒のつや消しで塗られていた。

 今回のカメラマンシートの企画にアドバイザーとして参加した、F1フォトグラファー原富治雄氏からの提案もあり、この部分の金網が黒のつや消しで塗られることになったそうだ。スモーカーにも優しいが、アマチュアカメラマンにも優しいサーキットだと感心した。

 階段を付け、土嚢を積み、金網も黒く塗っていただき感謝感謝なのだが、もう一つお願いをするなら、左側の湧き水が出るところに水路を造っていただき、ドロドロにならないようにしていただきたい。晴れていた日もドロドロで、この水は報道カメラマンのエリアにも流れ込み、金網の内側も年中ドロドロになっている。是非、検討いただきたい。

湾曲部の金網が黒のつや消しで塗られ撮影しやすくなった常設席左側の土手の湧き水。晴れていてもドロドロになってしまう

 2回目のセッションが始まったので、取り敢えずクリッピングポイントに近い側の隙間で撮影を開始。まずはシャッター速度を速めにし正面からの撮影だ。これは現在の一眼レフのAF性能なら、押せば写る的な撮影だ。徐々にシャッター速度を落とし進入から立ち上がりまでを撮影、常設スタンド左側での撮影を終了した。

正面からの撮影は押せば写る簡単な撮影だシャッター速度を1/125秒にすると動きが出てくる。リアタイヤのウォールの文字は差が分かりやすいそのまま立ち上がりを流し撮り

 常設スタンド下の土嚢が積まれた場所に移動して撮影しようと思うが、ところどころに隙間はあるものの、そこまで行くのを躊躇するほど混雑している。観客席を出てスプーン側から入る手もあるが、観客席全体が混雑しているので難しい。

 大半の機材をカメラバッグごとその場所に放置して、傾斜のきつい土手を移動することにした。実は、少し前にサーキット取材用にトレッキングシューズを新調した。この靴のグリップは良好で、ほとんど滑ることなく撮影ポイントまで移動することができた。

 ヘアピンから立ち上がってくるマシンを少しシャッター速度を落として撮影。撮影を始めると思ったより金網が高い。1週間前に来たときは丁度よい高さだと思ったが、場所による差なのか、大勢が立ったために土嚢が低くなったのか時々レンズを振る手が金網にぶつかってしまった。

土手を横切りこの位置まで移動して撮影。ちなみにこの位置からガードレールの間までが報道エリアヘアピンから立ち上がってくるマシンを撮影

 セッションが半分経過したので再び土手を横切り、カメラバッグを持ってスプーンに移動した。F1マシンは数秒でスプーンまで行くが、徒歩では数分はかかってしまう。実際に最後の写真を撮って、カメラバッグを持って、人混みをかき分けスタンドを脱出、スプーンで最初の1枚を撮るまでは15分かかっていた。

ヘアピンからスプーンに向かう途中のインフォメーション。フリー走行1回目の順位が掲示されていたスプーン手前のエキストラビューエリア。スプーン手前の坂の右側にあるが、誰も気付かない場所だ
ズームすると看板も見える。昨年と同様誰もいなかった多くの人がエキストラビューエリアだと思っているスプーン手前の高台。全席指定の昨年は混雑していたが、金曜日は自由席なので、ほとんど観戦する人はいなかった

 昨年はスプーン全体が幕で覆われ指定席券がないと撮影することは不可能だった。今年は幕も張られていないし、進入側の土手はカメラマンシート専用エリアでもないので誰でも撮ることが可能となっていた。カメラマンシート専用エリアはL席とM席はそこそこ人がいたが、N席横は1人しかいなかった。普段は誰も行かない場所なので仕方ないだろう。

昨年は幕が張られていたが、今年は金網だけ。L席手前の土手は誰でも撮影OKのようだL席とM席のカメラマンシート専用エリア。ざっと20~30人くらいが撮影していたN席横のカメラマンシート専用エリアは1人。ここで撮る人は滅多に見ない

 スプーンにはカメラマンシート専用エリアがあるが、今回はL席の仮設スタンドで撮ることにした。元々スプーンは進入からスプーン2つ目まで広い範囲で撮影する人が多い。セッションも残り時間が1/3となったので、この場所で最後まで撮影した。

 まずは進入側のブレーキングするところを撮影。続いてスプーン1つ目に進入するマシンを、青い広告看板と赤白の縁石を意識してスローシャッターで撮ってみた。これで初日の撮影は終了。後編では雨となった予選日、そして青空が広がった決勝日の模様をお届けする。

スプーン進入はブレーキローターの赤熱が撮れるポイントだスプーン1つ目に進入するマシンをスローシャッターで撮影M席のL席に近いブロック。そこそこ観客は入っている
M席の高台N席も思った以上に観客がいた

(奥川浩彦)
2010年 10月 14日