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実車「ウィリスMB」の“ガルパン仕様”なども展示された「第52回静岡ホビーショー」開幕
クルマ関連は、サンバー、430セド/グロ、ST165セリカなど、アオシマに注目
(2013/5/17 11:59)
第52回静岡ホビーショーが5月16日~19日の日程でツインメッセ静岡(静岡県静岡市)で開催されている。一般公開日は18日、19日の2日間。開催時間は18日が9時~17時、19日が9時~16時まで。入場料は無料で、中学生以下を対象として先着1000名にプラモデルがプレゼントされる。
静岡ホビーショーは毎年開催される国内模型メーカーらによる新製品展示会で、プラモデルやラジコン、鉄道模型などの新製品が一堂に展示されるイベント。今年は国内メーカー75社が参加している。主催は静岡模型教材協同組合。
一般公開日には日本や台湾、韓国などのモデラーが作品を持ち寄り、展示する「第24回モデラーズクラブ合同作品展」も同時開催。今年は227クラブ、約7,800点の作品が展示される予定だ。
また、ツインメッセ静岡4Fレセプションホールでは、写真展「60年代街角で見たクルマたち」も開催中。入場料は300円(中学生以下無料)。静岡生まれのアマチュア・カメラマン 浅井貞彦氏が約65年間に渡り撮影してきた8万枚のクルマの写真の中から、昭和30年代に撮影された約500点が展示されている。
静岡ホビーショーでは、飛行機やクルマ、艦船などさまざまな模型が展示されているが、本誌では主にクルマ関連の製品をピックアップしてお届けする。とくにアオシマ(青島文化教材社)とタミヤはクルマ関連の新製品が多く出展されていた。
アオシマ
アオシマは完全新金型となる「1/24 '12 サンバートラック TCスーパーチャージャー」および「1/24 '12 サンバートラック VBパネルバン」を展示している。何れも価格は2730円で7月発売。
同社では従来から3代目サンバーをキット化した「スバル サンバー 赤帽仕様」などを販売していたが、これらは元々2002年に倒産した模型メーカーである今井科学の金型を買い取って製品化していたものであり、金型自体が古く、車種もバン仕様のもののみであった。
スバルが2012年にサンバーの生産を終了したこともあって、再度の製品化とトラック仕様版の要望が高まり、今回完全新金型での製品化となった。TCスーパーチャージャーは最終型であるTT2、VBパネルバンは同じくTV2を再現。どちらもフレームやキャブ裏側、4輪独立サスペンション、エンジンを、実車を参考にモデル化している。軽トラックのスケールモデルとしては非常に貴重なキットだ。
このほか、「1/24 430グロリアセダン 200スタンダード」(2730円)、「1/24 430セドリックセダン 200E GL」(2730円)も新金型で7月に発売される。
タミヤ
タミヤブースの今年の目玉は1/35スケール「陸上自衛隊 10式戦車」。10式戦車は陸上自衛隊の最新鋭主力戦車であり、防衛省では世界に先駆けて「第四世代戦車」として位置づけている車両。昨年、陸上自衛隊の総合火力演習に初めて参加した様子は本誌でもリポートしているが、その10式戦車を同社として初のキット化。自衛隊の全面協力をえて実車取材を敢行し、そのディティールを見事に再現している。7月発売で価格は4830円。
そのほか、完全新金型の車両モデルはないものの、クリアボディーによって、車体構造を楽しむ事ができるフルビューシリーズとして「1/24 フルビュー ポルシェ カレラGT」(3780円)および「1/24 フルビュー メルセデス・ベンツ SLR マクラーレン」(4410円)が展示された。いずれも7月発売。エンジンやサスペンションの構造などが詳細にモデル化されており、クリアボティーのおかげでその様子をいつでも見ることができる。
また、長らく再販がされておらず、一部でプレミアが付いていた「1/24 トヨタ ハイエース クイックデリバリー」がタミヤ仕様版として再販。実車に使用されたタミヤマークやミニ四駆のシリーズマークなどのほか、同スケールの輸送用カートン箱を作れる台紙も付属する。7月発売で価格は2940円
京商
京商ブースに展示してあった「トヨタ 86 Racing 京商&JKB女子RCクラブバージョン」。JKB女子RCは元々女性だけのレーシングカートチーム「JKB女子カート部」がR/Cレーシングに挑戦するために編成チーム。この車両はそのアピールのためにチームリーダーでレーシングドライバーの塚本菜々美さんが富士スピードウェイなどで開催されるパーティーレースで走行するためのもの。
「戦車道」をご存じですか?
ガールズ&パンツァー(以下、ガルパン)は、茶道や華道のように「大和撫子のたしなみ」として、「戦車道」というものが存在する世界を舞台にしたアニメーション作品。女の子+戦車が実弾で撃ち合う(一応、安全性には配慮?されている)という奇抜さと、CGを使った迫力のある戦闘シーンが人気をよび、各模型メーカーからも続々と関連商品が発売され続けている。この作品によって停滞気味であったミリタリー模型の世界に新規ファンを取り込むことができたのは間違いがないようだ。ここでは会場に展示されていたものの中からその一部を紹介する。
クルマではなく、戦車ネタが続いてしまうが、ツインメッセ静岡の南展示場には、1/1スケールの旧日本陸軍「九五式軽戦車」が展示されている。といっても実車ではなく、米国HBO製作の太平洋戦争をテーマとしたTVシリーズ「ザ・パシフィック」の撮影用に3台製作されたうちの1台ということ。撮影用とはいえ、フォードのV型8気筒ガソリンエンジンとATミッションを搭載しており、自走が可能。キャタピラは実物から型取りして作ったものだという。