ニュース
トヨタ、“大人の武器”をコンセプトに「SAI」を一新
内外装のビッグチェンジで“優等生”から“個性派”に進化
(2013/8/29 13:30)
トヨタ自動車は8月29日、ハイブリッド専用のミドルクラスセダン「SAI」をマイナーチェンジして発売した。価格は321万円~421万円。
モデル | ハイブリッドシステム | 駆動方式 | 価格 |
---|---|---|---|
S | リダクション機構付きのTHS II | 2WD(FF) | 3,210,000円 |
S “Cパッケージ” | 3,310,000円 | ||
G | 3,820,000円 | ||
G “Aパッケージ” | 4,210,000円 |
2009年の発売以来初めての変更となる今回のマイナーチェンジでは、開発担当者が「ほぼフルモデルチェンジ並み」と口にするほど大掛かりに内外装を一新。さらに走行関連でもブラッシュアップが行われ、軽快な操縦性と燃費向上を実現している。
エクステリアデザインは、従来のコンサバでおとなしめともいえる雰囲気をガラリと変更。シャープでエッジの効いた形状となり、左右のヘッドライトを白色LEDで連続させた「超ワイドサイズヘッドランプ」や開口部の広い横桟グリルなどの組み合わせによって強い個性を持ったフロントマスクに生まれ変わっている。
内装では使い勝手と先進性を融合させた独特の形状を踏襲しつつも、内装色3色(4種類)、木目調パネル3色に選択肢を増加。華やかさや高級感のある空間としている。さらにセンターコンソールには無垢のアルミから削り出して作るオーディオノブを採用し、G/“G Aパッケージ”で標準装備するクリアブルーの夜間イルミネーションといったアイテムが上質感を際立たせる。リモートタッチも操作性を向上させながら、ソフトパッドが操作する人の手首を支える形状に変更されている。
走行性能では車高を10mm下げて空気抵抗を低減し、補機バッテリーの配線取りまわしの変更、ハイブリッドシステムの制御見直しなどによってJC08モード燃費を21.0km/Lから22.4km/Lに向上させた。また、従来からある「エコドライブモード」「EVドライブモード」に加え、新しく「スポーツドライブモード」を設定。アクセルを大きく踏み込まなくても力強く加速するほか、パワーステアリングのアシスト量を減らしてステアリング操作を重くし、ダイレクト感のある運転が楽しめるようになる。また、吸遮音材の増設や遮音ガラスの採用、エンジンマウントの改良などによってキャビンの静粛性を追求。スポット溶接の打点数を追加してボディー剛性を強化し、エアロスタビライジングフィンの採用によって走行安定性を向上させるなど、クルマとしての基本性能もしっかりと磨いている。
スペック | |
---|---|
エンジン型式 | 2AZ-FXE |
エンジン排気量(cc) | 2,362 |
エンジン最高出力(kW[PS]/rpm) | 110[150]/6,000 |
エンジン最大トルク(Nm[kgm]/rpm) | 187[19.1]/4,400 |
モーター型式 | 2JM |
モーター最高出力(kW[PS]) | 105[143] |
モーター最大トルク(Nm[kgm]) | 270[27.5] |
バッテリー | ニッケル水素 |
SAIはハイブリッドカーであることに加え、室内表面積の約80%に植物資源を原料とする「エコプラスチック」を採用しているなど高い環境対応力でも定評があるが、マイチェンではさらにロアグリルやフロントアンダーカバーなどで樹脂リサイクル材の使用部位を大幅に増やし、これまでは使用が困難だった着色した内装材にもリサイクル品を採用。これにより、トヨタが独自に進めている「トヨタ環境取組プラン」で掲げる「樹脂部品のエコプラスチック、樹脂リサイクル材の20%使用技術確立」をいち早く達成したモデルとなっている。
このほか、ウェルキャブ(メーカー完成特装車)の「助手席リフトアップシート車」も合わせてマイナーチェンジ。シートへの乗降をサポートするアームレスト付き仕様を新たに設定している。
モデル | ハイブリッドシステム | 駆動方式 | 価格 |
---|---|---|---|
助手席リフトアップシート車 Aタイプ(S “Cパッケージ”ベース) | リダクション機構付きのTHS II | 2WD(FF) | 3,860,000円 |
助手席リフトアップシート車 Aタイプ(Gベース) | 3,986,000円 | ||
助手席リフトアップシート車 Bタイプ(S “Cパッケージ”ベース) | 3,933,000円 | ||
助手席リフトアップシート車 Bタイプ(Gベース) | 4,059,000円 |