写真で見るトヨタ「SAI」


 トヨタ「SAI」は、「才」と「彩」をコンセプトとし、先進性と上質感を兼ね備えたというハイブリッド専用高級小型セダン。トヨタとして、2台目のハイブリッド専用モデルとなる。外観はコンパクトなセダンだが、さまざまな装備により高級感が高められている。トヨタ車のデザインフィロソフィ「VIBRANT CLARITY(活き活き、明快)」に基づき、優れた空力性能を象徴するトライアングルシルエットをセダンとして初めて具現化したとされている。

 パワーユニットには2.4Lアトキンソンサイクルエンジンとモーターを搭載した「リダクション機構付きTHSII」を採用、10・15モード燃費はコンパクトカー並みの23km/L(JC08モード走行燃費:19.8km/L)の低燃費を達成した。省エネ法により策定された燃費目標基準「2015年燃費基準値」を達成したほか、排出ガスでも国内の排出ガス基準最高レベル「平成17年度基準排出ガス75%」低減レベルの認定を取得し、「環境対応車普及促進税制」()および「環境対応車普及促進対策費補助金」(エコカー補助金)の対象車となる。また、植物原料のエコプラスチックを室内表面積の約60%に採用するなど、走行時だけでなく製造時の環境へも配慮している。

 安全装備として、SRSサイド&カーテンエアバッグやSRSニーエアバッグなど7つのSRSエアバッグを全車に標準搭載するほか、ミリ波レーダー方式の前方後方プリクラッシュセーフティシステムや、後席SRSサイドエアバッグもオプション設定されるなど、安全性も強化されている。ブレーキ制御付きのレーダークルーズコントロール機能や、車両前方直下や左右の映像を映すワイドビューフロントモニターもオプション設定される。

 モデルバリエーションは装備違いの4モデルが用意される。価格は338~426万円と、価格帯もプリウス(205~327万円)よりワンランク上となっている。今回の試乗車は最上位グレードとなる「G“AS Package”」、色はベージュメタリック(プラム)。価格は474万7200円(オプション装着車)。

外観は小さくまとまったコンパクトセダン。LEDを採用した3連ヘッドライトを除き、外観は高級さをあまり主張しないデザイン

 

LEDヘッドライトが特徴的なフロントマスク。「S」を除きフォグランプも標準装備されるエンブレムはハイブリッド車特有の「シナジーブルー」のグラデーションが入る。エンブレム裏にはレーダークルーズコントロール用のミリ波レーダーを内蔵するヘッドライト前部にはヘッドライトウォッシャーを備える
ヘッドライトはGがLED、SがHIDとなる。右はロービーム点灯時フォグランプも備える。コーナー部のスポイラーはG“AS Package”専用装備
フェンダー後部にハイブリッドロゴが配されるドアミラーはターンシグナルランプ内蔵タイプ。ターンシグナルランプはミラー下端に内蔵されるターンシグナルランプ点灯時
ドアミラー内側ドアハンドルは中央部がメッキ処理される。ドアハンドルに触れるだけで施錠/解錠できるスマートエントリーにも対応するホイールとタイヤは18インチ、タイヤはブリヂストンのPOTENZA RE050Aでサイズは215/45 R18
給油口。ガソリンは無鉛レギュラーガソリンで、タンク容量は55Lトランク上縁には小型スポイラーが装着されるハイマウントストップランプはリアウインドー内側にある。ブレーキランプは急制動時の自動点滅機能も備える
リアコンビネーションランプ。左が消灯時、右が点灯時
トランク右側にはハイブリッドロゴが配されるトランク左側はSAIエンブレム
パワーユニットは2.4Lアトキンソンサイクルエンジンとモーターを搭載したリダクション機構付きのTHSIIモーターはエンジン横にレイアウトされる大きな開口部を持つトランク
トランク内のフロアカーペットを外すと工具類の収められたトレイが現れるさらにトレイを外すとスペアタイヤが収納される

 

インストゥルメントパネル全景。センターコンソールは手前にせり出しているステアリングは4本スポークタイプステアリング左はオーディオ操作スイッチ、右は電話と表示切り替えスイッチなどが設けられる。右下の「LKA」はレーンキーピングアシストボタン
スピードメーター中央にマルチインフォメーションディスプレイがレイアウトされる。左上はハイブリッドシステムのステータス表示ワイパーレバーはオーソドックスなタイプターンシグナルランプ&ヘッドライトレバー。フォグランプスイッチも含まれる
ハンドル右下にはクルーズコントロール操作用レバーステアリングのチルト&テレスコピック操作は電動。操作はハンドル左のレバーで行うシフトレバーは小さく、操作が非常に軽い。Pレンジには下に設けられたスイッチで切り替える
ステアリング右には電源スイッチがある。左はリアサンシェード。下段は左からヘッドライトウォッシャー、サイドミラー開閉スイッチとサイドミラーの角度調整スイッチ電源スイッチ下には小物入れが設けられる
サイドブレーキはペダル式サイドウインドー前部には、三角窓が用意されるルームミラー。防眩は手動で切り替える
ルーフ部にはルームミラーとスイッチ、ヘルプネット接続スイッチ、サングラスホルダーが用意されるルーフ中央に設けられたルームランプ
カーナビ用ディスプレイは電動収納が可能モニターの下にはエアコン吹き出し口がレイアウトされる。ルーバーは縦型
エアコン下部のドア内には、オーディオ操作パネルがある。開閉はドア左下のスイッチで行うセンターコンソールは室内にせり出しているコンソール下にはシガーソケットと、オーディオ外部入力端子、トレイなどがある
カーナビなどの設定を行う「リモートタッチ」。レクサスに装備されているものとは形状が異なっているコンソール下には左右独立シートヒーターの切り替えスイッチがある
左右のシート間には、ドリンクホルダー兼小物入れが用意される
アームレストはスライド、開閉する。内部は小物入れ
グローブボックス内は2室に仕切られているETC車載器もグローブボックス内に収められる
フロントドア開口部シートポジションは2種類記録できるドアポケット前部はドリンクホルダーを兼ねる
フロントシートシートのスライド、リクライニング、ヘッドレスト操作などは全て電動シート脇には給油口とトランクオープナーが用意される
助手席電動シート操作部リアドア開口部
リアシートは3名乗車。アームレストにはドリンクホルダーも備える
安全装備は、SRSニーエアバッグやSRSサイドカーテンエアバッグも備えるリアウインドーには電動サンシェードを備える
インテリアスマートエントリーに対応したキー。内部にキーも内蔵する
マルチインフォメーションディスプレイの表示例
カーナビ表示例

 

(平 雅彦(WINDY Co.) / Photo:石川 智)
2010年 4月 30日