ボルボ、外観を一新して安全装備を進化させた「2014年モデル」

　ボルボ・カー・ジャパンは8月27日、モデルラインアップの多くに商品改良を実施し、2014年モデルとして発売した。

　対象となるのは「S60」「V60」「XC60」「V70」「XC70」「S80」「XC90」の7車種。V40シリーズは6月に先行して2014年モデルに移行している。今回の変更でXC90は装備の充実やラインアップの変更などの仕様変更となるが、それ以外のモデルでは外観デザインの一新など大幅な商品改良となっている。

　外観デザインの変更では、大小のライトを組み合わせて構成していたヘッドライトをオードソックスなスタイルにスイッチ。これによってできたスペースを利用してフロントグリルを横に広げ、バンパーのロアグリルも横方向に連続させたデザインに変更してワイド感を強調。低く安定感のある印象を与えるデザインテイストとしている。また、ボンネットの伝統的な“Vシェイプ”をさらに強調するためにプレスラインが追加されている。リアビューでもフロントマスクとのコーディネートを目指し、バンパー形状でワイド感をアピール。ワゴンモデルではリアコンビネーションランプのスモールライトの発光部位を上方まで拡大し、独自の存在感を持つライト形状を夜間走行中もアピールするよう変更した。

　装備面もXC90以外は大きく変更。V40シリーズに採用されて好評な「デジタル液晶メーターパネル」を手に入れたほか、一部のグレードを除いてボルボ車で初となるパドルシフトを導入している。さらに先進安全技術「セーフティ・パッケージ」の「シティ・セーフティ」作動領域を30km/hから50km/hに拡大。「ヒューマン・セーフティ」にV40シリーズ2014年モデルで先行導入されている「サイクリスト検知機能」を追加導入。従来から持っているBLIS（ブラインドスポット・インフォメーション・システム）はドアミラー下部のカメラを使う方式からリアバンパーに内蔵するセンサーにシステムを切り替え、スマートなルックスを手に入れたことに加え、駐車スペースからの後退時に自車の死角から接近する車両を見つけてドライバーに警告する「CTA（クロス・トラフィック・アラート）」などを追加装着している。

S60/V60/XC60

●S60

●V60

●XC60

　2014年モデル共通の仕様変更以外では、S60/V60でリアバンパー下部のボディ同色部分の面積を広げて安定感を表現し、6気筒モデルで排気口をスクエアな形状の「インテグレーテッド・デュアル・クロームテールパイプ」に変え、新デザインのトランクスポイラーやアルミホイールを装備。内装では、カメラシステムを使って対向車や先行車を検知し、ハイビーム状態のヘッドライトの配光から対向車や先行車に向けられる部分にシェードをかける「フル・アクティブ・ヘッドライト」を全車にオプション設定。パドルシフトはS60 T4/V60 T4以外に標準装備している。

大型化され、フレームレスになったフロントグリルなどによって“アスリートのように低く構えるスポーティなスタイリング”に一新。ボディーカラーは新色の「パワーブルーメタリック」

S60/V60と同じく水平基調のフロントマスクを採用するが、LEDポジションライトは縦型に変更。ボディーカラーはXC60専用の新色「リッチジャバメタリック」

V70/XC70/S80

●V70

●XC70

●S80

　V70/XC70/S80ではボディーカラーに「クリスタルホワイトパール」「ブライトシルバーメタリック」を新色として設定。パドルシフトはV70 T4 SE以外に標準装備している。

V70 T6 AWDでは標準装備の18インチタイヤのほか、無償オプションとして19インチタイヤ＋スポーツサスペンションを設定する

XC70はフロントバンパー下部のエアインテークに設置するメタリック加飾をスクエアタイプからブーメラン形状に変更

S80ではパーフォレーテッド・ソフトレザーシート、レザーダッシュボード、リア・シートヒーターなどを備える新グレード「T6 AWD Executive」を追加

XC90

●XC90

　昨年2月にマイナーチェンジしたばかりのXC90では、「クリスタルホワイトパール」の新外装色追加、盗難防止システム「ボルボ・ガードシステム」の標準装備、新グレードとなる「3.2 AWD Executive」の追加。パッケージオプションとして設定されていたR-DESIGNのラインアップモデル化などが行われている。