トヨタ、ハイブリッド専用車となった新型「クラウン マジェスタ」

　トヨタ自動車は9月9日、新型「クラウン マジェスタ」を発売した。価格は610万円～670万円。

　新型クラウン マジェスタはクラウンシリーズにおける最上級モデルであり、トヨタブランドの最高級セダンとして位置付けられている。パワートレーンは先代までのV8 4.6リッターガソリンエンジンから、V6 3.5リッターのハイブリッドエンジンに変更。ロイヤル＆アスリートからホイールベースを75mm延長したボディーに搭載し、社会の要請である環境性能とゆとりある室内空間を両立するモデルとなっている。

フロントマスクのデザインテイストはロイヤルシリーズに近いものだが、マジェスタ伝統の縦桟グリルを配して“トヨタブランドの最高級セダン”としての威厳を演出

精悍さを強調するLED4灯式ヘッドランプを採用。ロアグリルの位置を下げてバンパーに厚みを与え、下端にクローム加飾を使って安定感と力強さを表現する

ロングホイールベース化によって直進安定性を高めて快適性を向上させたほか、デザイン上でも伸びやかなフォルムを手に入れている

メーカーオプションの「ホワイトパールクリスタルシャイン」

「シルバーメタリック」

メーカーオプションの「プレシャスシルバー」

「ブラック」

「ダークレッドマイカメタリック」

「ダークブルーマイカ」

　インテリアは基本的なデザインをロイヤル＆アスリートから踏襲しつつ、インパネやセンターコンソール、ステアリングなどに装着する加飾パネルをサンバースト木目調パネルに変更。けやきの持つ重厚な年輪と玉杢の風合いによって高級感を高めている。

基本の内装色となる白系のフラクセン。シート表皮は標準車がファブリック、Fバージョンは本革に加え、ファブリックもオプション選択が可能

本革シートではブラックの内装色が基本で、フラクセンも選択可能となっている

Bピラーから後方を75mm延長し、くつろぎの後席空間を創出している

高精細8型ワイドタッチディスプレイのHDDナビゲーションシステムを全車に標準装備。ナビ画面の下側に5インチ画面の「トヨタマルチオペレーションタッチ」を組み合わせる

　パワートレーンに採用するのは、レクサス GSなどにも搭載する2段変速式リダクション機構付ハイブリッドシステムの2GR-FXE。ロイヤル＆アスリートのV6 3.5リッターガソリン車の2倍近い数値となる18.2km/LのJC08モード燃費を実現したほか、エンジンルームからの透過音を低減させるダッシュインナーサイレンサーを増強し、吸遮音材や防振剤などの配置を見直したほか、リアサイドガラスとバックウインドーの板厚アップなどによって総合的な静粛性を向上させている。

連続的にギア比を制御するTHS IIとモーターアシストの力強いトルクなどにより、V8エンジン搭載車に迫る加速性能を発揮する

ダブルウィッシュボーン形式のフロントサスペンションには、オフセット形状のタイロットエンドを使用

トーコントロールアームを採用し、開断面構造のサスペンションアームとしたマルチリンク式のリアサスペンション

オプション設定する18インチのタイヤ＆ホイールでは、タイヤ内部で空気が振動することを抑える特殊吸音スポンジを使用。タイヤサイズは225/45 R18となる

標準装着となる225/50 R17タイヤ。ホイールのカラーはスーパークロームメタリックII

ハイブリッドシステムの動作モードイメージ

フロントロアグリルの内側に、車速やエンジン水温などと連動して自動的に開閉する「グリルシャッター」を装着。空気抵抗を低減し、エンジン暖機を促進して実用燃費を高めてくれる

車両のリア側面をレーダーでチェックし、ドアミラーの死角になる位置に走行車がいると検知した場合にドアミラー鏡面に警告表示を行う「ブラインドスポットモニター」を全車標準装備

4台のカメラを使って車両の前後左右を撮影し、映像を合成して周辺状況をナビの画面上に映し出す「パノラミックビューカメラ」は全車オプション設定

万が一の事故のときに歩行者保護性を高めるポップアップフード

後席のシートヒーターはFパッケージの本革シート車に標準装着。前席シートヒーターは全車で標準装備

「折りたたみ式ラゲージボード」を備えるトランクは、ゴルフや旅行などの大荷物もしっかりと収納可能