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ホンダ、「フィット ハイブリッド」「ヴェゼル ハイブリッド」の7速DCT搭載車をリコール、計8万1353台

7速DCTにおいて1速ギヤがかみ合わないため発進不良、加速不良になるおそれ

フィット ハイブリッド
2014年2月10日発表

ヴェゼル ハイブリッド

 本田技研工業は2月10日、「フィット ハイブリッド」「ヴェゼル ハイブリッド」の7速DCT搭載車をリコールすると発表した。対象台数はフィット ハイブリッドが7万929台、ヴェゼル ハイブリッドが1万424台の計8万1353台。

 フィット ハイブリッドの7速DCT搭載車においては、2013年10月および同年12月に自動変速機制御コンピュータのプログラムが不適切だったため国土交通省にリコールを届け出ており、今回で3回目のリコール(ヴェゼル ハイブリッドとしては1回目)になるとともに、今回のリコール範囲は1回目、2回目の対象車も含まれる。

 今回のリコールについても自動変速機の制御プログラムに不具合があるとしており、「7速DCT型自動変速機を搭載した車両において、変速機内の1速ギヤがかみ合わないために、発進不良、坂道でのずり下がり、加速不良などが発生する場合がある。再加速や発進に時間を要するおそれがある」と発表している。

 改善措置としては、まず自動変速機の変速履歴を確認し、履歴にギヤかみ合いの不具合が記録されている場合は内部部品が損傷している可能性があるため部品交換を実施した上で制御プログラムの変更を行う。対策済みの制御プログラムの供給開始予定日は2月21日となっている。また、履歴にギヤかみ合い不具合の記録がない車両については、当面の暫定措置として車両使用上の注意喚起を行った上で対策を施した制御プログラムに変更する。

 なお、現在埼玉製作所寄居工場、鈴鹿製作所で生産している対象車については、対策プログラムへの変更が完了するまで出荷を停止する。また、販売店にある対象車についても、対策プログラムへの変更を完了するまでユーザーへの引き渡しを停止する措置をとる。

 今回のリコールについて、同社は「新技術上市にあたり、開発および製造品質検証にて不具合を顕在化させることができず、市場へ流出させてしまい、お客様に多大なるご迷惑をおかけいたしました。また、市場品質不具合の早期解決に向け関係部門一丸となって鋭意推進してまいりましたが、対策内容の確からしさの検証が不十分であったことは否めません。ここに深くお詫び申し上げます」「発売から半年足らずにも関わらず、お客様、関係者の皆様に多大なるご迷惑をおかけいたしましたことを重ねて深くお詫び申し上げますとともに、今後、再発防止を徹底してまいります。引き続きHondaへのご理解、ご協力を賜りたく、お願い申し上げます」と述べている。

 1回目、2回目のリコールに関しては関連記事を参照されたい。

(編集部:小林 隆)