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三菱自動車、“超スペース系”新型軽自動車「eKスペース」「eKスペース カスタム」
クラス最大級の室内サイズを誇り、260mmのロングスライドが可能な後席を採用
(2014/2/13 13:30)
三菱自動車工業は2月13日、“超スペース系”新型軽自動車「eKスペース」「eKスペース カスタム」を発売した。価格はeKスペースが122万4300円~149万4150円、eKスペース カスタムが152万1450円~177万5550円。
eKスペース、eKスペース カスタムは、三菱自動車と日産自動車が共同で設立した軽自動車事業会社「NMKV」が手掛けたモデルで、2013年6月に発売した軽トールワゴン「eKワゴン」「eKカスタム」に続くNMKV第2弾モデル。同日発売された日産「デイズ ルークス」「デイズ ルークス ハイウェイスター」とは兄弟車で、三菱自動車として軽スーパーハイト市場への参入は初となる。
展開グレードはeKスペースが「E」「G」、eKスペース カスタムが「カスタム G」「カスタム T」の4モデルで、いずれも2WD(FF)と4WDを設定。
モデル | エンジン | 変速機 | 駆動方式 | 価格 |
---|---|---|---|---|
E | 直列3気筒DOHC 0.66リッター | CVT | 2WD(FF) | 1,224,300円 |
4WD | 1,340,850円 | |||
G | 2WD(FF) | 1,377,600円 | ||
4WD | 1,494,150円 | |||
カスタム G | 2WD(FF) | 1,521,450円 | ||
4WD | 1,638,000円 | |||
カスタム T | 直列3気筒DOHC 0.66リッター ターボ | 2WD(FF) | 1,659,000円 | |
4WD | 1,775,550円 |
エクステリアデザインは、標準モデルのeKスペースにはスリーダイヤマークを基点とするフロントグリルや、ヘッドライトからリアコンビランプに続く躍動的なキャラクターライン、ワイドに張り出したリアバンパーなどを採用。カスタムモデルでは「デリカD:5」に似た縦基調のフロントメッキグリルに加え、HIDヘッドライト、LED導光タイプのポジションランプ、大型フロント&リアバンパー、大型リアスポイラーなどを装備してプレミアム感を高めている。
ボディーサイズは3395×1475×1775mm(全長×全幅×全高)で、eKワゴン/eKカスタムと比べ全高は155mm高く、室内サイズは2235×1320×1400mm(室内長×室内幅×室内高)とし、150mm長く、25mm広く、120mm高いスペックとなる。この室内サイズは、同じ超スペース系のスズキ「スペーシア」(2215×1320×1375mm)、ダイハツ工業「タント」(2200×1350×1365mm)よりも室内長、室内高で勝っている。
そのスペースを最大限に活かしたインテリアでは、広いガラスエリア、フロントクォーターガラスの採用と細めのフロントピラー、低く設定されたベルトラインにより、死角を減らすとともに前方・側方の良好な視界を提供。ヒップポイント地上高はフロント670mm、リア740mmとし、アイポイントを高めに設定して開放感も高めている。運転席まわりでは上下に15mm調整できるチルトステアリングや、シート座面の高さを30mm調整できるハイトアジャスターを全車標準装備し、最適なドライビングポジションを得ることが可能になっている。
また、260mm(eKワゴンから90mm延長)ものスライドが可能な5:5分割可倒式のリアシートを採用しており、シートをもっとも後方にスライドすると「デリカD:5」並みの広さを確保できるという。後席は左右独立フラット格納機構も備え、シートバックの前倒しに連動してロックが解除され、シートバックのストラップを引くことで後席を足下に格納することができる。後席助手席側のスライドドアは、ベーシックな「E」グレードは手動となるものの、その他のグレードにドアのスイッチを押すだけで開錠する「ワンタッチ電動スライドドア」を採用(運転席側スライドドアは「カスタム T」のみ電動、「G」「カスタム G」はオプション設定)。スライドドア開口部のスペックは580×1226mm(開口幅×開口高)。
一方、装備面では「リアサーキュレーター」「ロールサンシェード」「リアビューモニター付ルームミラー[自動防眩機能付]」を「G」「カスタム G」「カスタム T」グレードに装備するとともに、日焼けを効果的に防ぐUVカットガラスを全グレードの全窓に採用した。UVカット率はフロントウインドシールドが約100%、フロントドア/フロントクォーターが約99%、リアドア/リアクォーターのプライバシーガラスが約90%、テールゲートのプライバシーガラスが約89%となっている。
ルーフ中央に備わるリアサーキュレーターは、前方からエアコンの風を取り入れてリアシートまで循環させるもので、風向きを上下左右に調整可能なほか、風量を3段階で切り替えることができる。さらにウェットティッシュやサングラスなどを収納できるプッシュオープン式の収納ボックスも用意される。
また、安全装備面では横滑りや発進時などに起こるホイールスピンを感知すると、4輪のブレーキ力やエンジン出力、CVTの変速速度を統合制御して車両を安定させる「アクティブスタビリティコントロール(ASC)」を、「E」グレードを除く全モデルに装備。加えて、急ブレーキなどの際に自動でハザードランプが高速点滅する「エマージェンシーストップシグナルシステム」や、ブレーキペダルからアクセルペダルに踏みかえる際に自動でブレーキを最大で2秒間保持する「ヒルスタートアシスト」などを全車に標準装備している。
パワートレーンは、「eKワゴン」「eKカスタム」と同じく軽量・コンパクトを特徴とする直列3気筒DOHC 0.66リッター「3B20 MIVEC」エンジンを採用。「E」「G」「カスタム G」グレードで搭載する自然吸気エンジンは最高出力36kW(49PS)/6500rpm、最大トルク59Nm(6.0kgm)/5000rpmを、「カスタム T」で搭載するターボエンジンは最高出力47kW(64PS)/6000rpm、最大トルク98Nm(10.0kgm)/3000rpmを発生する。
自然吸気エンジン搭載車では、車速が約9km/h以下になると自動でエンジンを停止するアイドリングストップ機構「オートストップ&ゴー」や、燃費を向上するための「アシストバッテリー」を採用。このアシストバッテリーは、減速時のエネルギーで高出力オルタネーターを回転させて電気を作り、通常の鉛バッテリーに加えて搭載されるニッケル水素電池に蓄電し、その電力をカーナビやオーディオ、CVTの制御などに使うことでガソリンを節約するというもの。このオートストップ&ゴー、アシストバッテリーなどの採用により、JC08モード燃費は「E」「G」「カスタム G」グレードの2WD(FF)車で26.0km/Lを、ターボエンジンの「カスタム T」(2WD車)で22.2km/Lを達成している。
●eKスペース/eKスペース カスタム主要諸元(一部抜粋)
モデル | G | カスタム G | カスタム T |
---|---|---|---|
駆動方式 | 2WD(FF) | 4WD | 2WD(FF) |
全長×全幅×全高 | 3395×1475×1775mm | ||
ホイールベース | 2430mm | ||
前後トレッド | 1300/1290mm | ||
室内長×室内幅×室内高 | 2235×1320×1400mm | ||
エンジン | 直列3気筒DOHC 0.66リッター | 直列3気筒DOHC 0.66リッター ターボ | |
最高出力 | 36kW(49PS)/6500rpm | 47kW(64PS)/6000rpm | |
最大トルク | 59Nm(6.0kgm)/5000rpm | 98Nm(10.0kgm)/3000rpm | |
使用燃料 | 無鉛レギュラー | ||
トランスミッション | CVT(INVECS-III) | ||
JC08モード燃費 | 26.0km/L | 24.6km/L | 22.2km/L |
定員 | 4名 | ||
重量 | 920kg | 990kg | 950kg |
ステアリング形式 | ラック&ピニオン(電動パワーステアリング) | ||
前/後サスペンション | ストラット式/トルクアーム式3リンク | ||
主ブレーキ形式 | ディスク/リーディングトレーリング | ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーリング | |
タイヤ | 155/65 R14 | 165/55 R15 |