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2015年シーズンのスーパー耐久シリーズがツインリンクもてぎで開幕
デミオディーゼルなど出場マシンを全車紹介
(2015/4/13 18:14)
- 3月28日~29日 ツインリンクもてぎ
2015年シーズンのスーパー耐久シリーズ 第1戦がツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)で行われた。3月28日予選、29日決勝のスケジュールで、両日ともにドライコンディションの中で戦いが繰り広げられた。
日本のSUPER GT/GT300クラスをはじめ世界中のさまざまなレースで活躍するFIA-GT3マシンと、それをベースに規定のパーツを組み合わせたマシンで構成されるST-Xクラス(後者はST-X+)など、駆動方式やエンジン排気量の異なる6クラスに分けられたマシンが参戦するスーパー耐久シリーズ。
最小排気量(1500cc以下)のST-5クラスには2014年にデビューしたホンダ「フィット(フィット3)」に続き、今シーズンは国内レース初のディーゼルターボを搭載したマツダ「デミオ」も参戦し、バラエティに富んだマシンが5時間かけて争う賑やかな開幕戦となった。なお今シーズンはST-1クラスへのエントリーはなく、計4クラスで行われている。
ST-Xクラス
FIA-GT3マシン(ST-X車両)と、それをベースにスーパー耐久機構が認定したパーツを使用したマシン(ST-X+車両)で争われるのがST-Xクラスだ。
柳田真孝選手、片岡龍也選手、小林崇志選手、佐々木孝太選手ら数多くのSUPER GTドライバーが名を連ね、激しいバトルを繰り広げるスーパー耐久シリーズのトップカテゴリー。今大会を制したのはENDLESS ADVAN BMWだ。決勝でのベストラップはKSF Direction Racing GT3Rがたたき出した1分53秒271となっている。
ST-2クラス
排気量2001~3500cc、スーパー耐久シリーズ唯一の4WDクラス。新旧ランエボとスバル WRXの戦いは、ランサーエボリューションIXのRSオガワADVANランサー(CT9A)が制した。決勝のベストラップは初登場の新型スバルWRX STI(DAMD MOTUL ED WRX STI)の2分05秒103だ。
ST-3クラス
ST-2クラスと同じく排気量の規定は2001~3500ccだが、こちらは2WDクラス。日産「フェアレディZ」とレクサス「IS350」の戦いだが、今シーズンはレクサス「RC」も参戦予定だ。なお今シーズンよりSUPER GTでもおなじみのSARD Racingが参戦。ドライバーは全日本ジムカーナで6年連続チャンピオンに輝いている柴田優作選手と、SUPER GT GT500クラス参戦中の平手晃平選手というハイレベルな異色コンビだ。
このクラスを制したのはasset ings テクノ Z34。決勝のベストラップはムータレーシング TWS IS350の2分05秒697だ。
ST-4クラス
排気量が1501cc~2000ccのこのクラスは19台ものエントリーがあった超激戦区。最大勢力のトヨタ「86」/スバル「BRZ」、ホンダ「S2000」「インテグラ」「シビック」のVTEC勢に加え、マツダ「ロードスター」やトヨタ「ヴィッツターボ」、フィアット「アバルト695 アセットコルセ」が参戦。
ドライバー勢もFINA ADVANサントラントBRZにはラリー界から新井敏弘選手が参戦するなど、世界チャンピオンやプロドライバーからアマチュアドライバーまでバラエティに富んだ顔ぶれとなった。
そんなST-4クラスを制したのは、VTEC勢のウィンマックスTEINワコーズKRP☆DC5。決勝日の午前中に行われたGAZOO Racing86/BRZレースでのアクシデントにより井口卓人選手が不出場になったため、5時間を蒲生尚弥選手、松井孝充選手の2人で戦い抜いたGAZOO Racing SPIRIT 86がそれに続き86/BRZ勢の最上位となり、2分11秒258でこのクラスのベストラップも叩きだした。
ST-5クラス
排気量1500以下のクラス。ホンダ フィット、トヨタ ヴィッツ、マツダ デミオと国産メーカーのコンパクトモデルの争いだ。
ホンダ フィットの速さが際立つこのクラスに、今年はデミオ ディーゼルターボが特認車両として参戦。大会プログラムにはフィット ハイブリッドも参戦との記述もあるが、今大会のエントリーはなかった。今後に期待だ。
華やかなドライバーラインアップ
さまざまなジャンルのドライバーラインアップがスーパー耐久シリーズの特徴だが、今シーズンは特に華やかだ。アマチュアドライバーに混じりSUPER GT経験のあるドライバーや現役ドライバーを始め、さまざまなジャンルのプロフェッショナルドライバーが数多く参戦した。今回の走行はなかったものの、チューニング雑誌「REVSPEED」の編集長もエントリーリストに名を連ねていた。
デミオディーゼルターボ
今シーズン注目の1台がデミオ ディーゼルターボだ。本来エコカー的ポジションで世に登場したモデルだけに、レースフィールドではパーツもノウハウも何もない中での参戦だ。室内などは、3月1日に行われた公式テスト時と比べ見た目はレースカーらしい形になってきたが、トップグループについていくだけのスピードはまだ備えていないようだ。だが、ディーゼルターボ車として国内初登場のマシンが、これから戦うごとに成長していく姿は興味深い。
2015年シーズンの開催スケジュール
第2戦:5月23日~24日スポーツランドSUGO(宮城県)
第3戦:7月4日~5日富士スピードウェイ(静岡県)
第4戦:8月1日~2日オートポリス(大分県)
第5戦:9月5日~6日岡山国際サーキット(岡山県)
第6戦:10月24日~25日鈴鹿サーキット(三重県)