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ホンダ、阿蘇&雲仙をバックに熊本空港でHondaJetのデモフライト

2015年4月29日 実施

屋外展示された「HondaJet」。奥には阿蘇中岳から立ちのぼる噴煙

 本田技研工業は4月29日、子会社のホンダ エアクラフト カンパニーが開発した小型ビジネスジェット機「HondaJet」の一般向けお披露目イベント「HondaJet World Tour in Japan 2015」として、熊本空港でイベントを行った。会場は崇城大学 宇宙航空システム工学科の格納庫。

 熊本空港でのイベントは午前、午後の2回に分けて計400名を募集。会場外でも、熊本空港展望デッキのほか、スポッティングポイントとして知られる滑走路北側道路に多数のクルマが集まっており、当地においても高い注目を集めていることが分かる。

 4月25日に行われた仙台空港でのイベントの模様をお伝えしているが、熊本空港のイベントも仙台空港同様、まずは熊本空港への到着を待ち受け、到着後は機体やエンジンの展示、ホンダ エアクラフト カンパニー社長の藤野道格氏によるプレゼンテーション、デモフライトを実施。

 東に阿蘇地方、西に雲仙天草を望む、国内でも屈指の風光明媚な空港として知られる熊本空港。藤野社長も「熊本空港へ降りてくるとき、機内の外国人スタッフが“まるでハワイのようだ”と話していた」と話すように、デモフライトでは雄大な山々をバックを軽快な動きを披露。3度のローパス(低空飛行)を見せ、イベント参加者を盛り上げた。

 また、イベントには熊本県知事の蒲島郁夫氏も来場。「県で1台欲しいと言ったら、(議会を)通らないと言われた。国内で生産体制を整えることがあるなら熊本に来てほしい。そういうことになれば購入できるんじゃないか」と笑わせると、藤野社長も「米国では県知事クラスの方がプライベートジェットを所有するのは当たり前。プレゼントにモデルプレーンを用意した。これは購入されたお客様に差し上げているもの」と冗談交じりに購入を促すといった掛け合いで会場を盛り上げた。

 このほか、藤野社長は囲み取材で本田宗一郎氏について問われ、「実は若い頃に1度だけお会いしたことがある。トイレでアロハシャツを着た人がいるので、誰かと思ったら宗一郎さんだった。その頃は飛行機をやっているとは言えず、会釈をしただけで終わってしまった」と、しみじみとした表情で思い出を語っていた。

 以下、熊本空港で29日の午前中に行われたイベントの模様および午後のデモフライトを滑走路北側から眺めた様子をお伝えする。

 なお、HondaJet World Tour in Japan 2015は、これまで24日の仙台空港、25日の神戸空港、4月29日の熊本空港と実施されてきた。今後、5月2日~3日の岡山・岡南飛行場、5月4日の成田空港で行われる予定だ。

熊本空港に到着
8時30分ごろに成田空港を飛び立ったHondaJet。熊本空港には10時20分過ぎに姿を見せた
東から西方向(阿蘇から雲仙方面)となる25滑走路に着陸。地上走行を開始
ターミナル前を通過し、空港東側に隣接する崇城大学 宇宙航空システム工学科の格納庫へ向かった
プレゼンテーションと県知事を迎えてのセレモニー
プレゼンテーションを行うホンダ エアクラフト カンパニーの藤野道格社長
熊本県の蒲島郁夫知事
両者の会見は終始なごやかなムード
HondaJet購入者向けのHondaJetモデルプレーンが藤野社長から蒲島知事にプレゼントされた
HondaJetを楽しむ人々
ターミナルビルの展望デッキや、滑走路向かい側の撮影スポットにHondaJetの到着を待つ大勢の人が詰めかけた
イベントでもHondaJetの屋外展示やプレゼンテーションが盛況
崇城大学 宇宙航空システム工学科が会場となったこともあり学生もイベントに参加。整備士を目指す学生は、米国から来たホンダ エアクラフト カンパニーのエンジニアの話に熱心に聞き入っていた
デモフライトへの準備
地上展示されたHondaJet
到着後、給油が行われる
地上電源車が繋がれエンジン再始動の準備が進められる
デモフライトのため滑走路へ向けて地上走行を開始。到着時とは逆に、西から東方向となる07滑走路を使用
デモフライト
午後のデモフライト

(多和田新也)