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岡山 岡南飛行場で低空飛行を披露したHondaJet

「HondaJet World Tour in Japan 2015」は、5月4日の成田空港でファイナル

2015年5月2日~3日 実施

快晴に恵まれた岡南飛行場に駐機する「HondaJet」

 本田技研工業は5月2日、子会社のホンダ エアクラフト カンパニーが開発した小型ビジネスジェット機「HondaJet」の一般向けお披露目イベント「HondaJet World Tour in Japan 2015」の一環で、岡山 岡南飛行場でイベントを行った。

 岡南飛行場は、現在の岡山空港が開港する1988年までは岡山空港として供用されていた飛行場。遊覧飛行や個人/企業所有の小型機が中心のコンパクトな飛行場だけに、イベント会場となったジャプコンの格納庫から滑走路までの距離は、Honda World Tour in Japan 2015の会場の中でも特に短い。

岡南飛行場施設に隣接するジャプコンのハンガーとエプロンがイベント会場

 一方で同飛行場でのイベントは、HondaJet World Tour in Japan 2015の中でも最大規模となっている。唯一2日間の開催で、計5回を実施。合計3000名の募集人数も最多だ。この3000名の募集に対して、約5000通の応募があったとのこと。当選を逃した人向けには、岡南飛行場脇の芝生が第2会場として開放され、到着時やデモフライト時には、そちらも多くの人が集まっていた。

 今回、岡南飛行場をイベント会場として選択したのは、「東北、関西、九州と来て、中国・四国地方、そして関東(4日の成田空港)と地域ごとに1カ所ずつ回っている」との理由で、中国・四国地方の中で岡南飛行場が選ばれたことに対する明確は理由は語られなかった。

 ホンダ エアクラフト カンパニー社長の藤野道格氏は、「今日は瀬戸内の島々を空から綺麗だなと思って見てきた。富士山は秀麗富嶽というような言い方をするが、空から見て“そういう意味か”と感じることもできた。これまで、あまり日本の空を飛ぶ機会はなかったので」とコメント。プライベートジェットでの空からの眺めについて触れ、日本でもプライベートジェットやビジネスジェットの文化が広がることへの期待を込めた。

 イベントでは他の空港での実施内容と同様、機体やエンジンの展示、藤野社長によるプレゼンテーション、デモフライトなどが行われた。定期便がなく、トラフィックの少ない飛行場だったこともあってか、観客を楽しませる要素を多く盛り込んだ。到着時に一度フライパス(飛行したまま通過)を見せたほか、デモフライトについても滑走路までの距離が近いうえに、司会者が「これまでのイベントの中でももっとも低い飛行でした」と声を張るほどの低空飛行。デモフライトは、エプロン部分に出ての観賞、撮影も許可されており、目の前を通り過ぎるという表現通りのデモフライトが展開された。

 デモフライト終了後には、参加者からパイロットへの拍手が起こり、パイロットもこれに応えるかのように観客へ近づきハイタッチ。HondaJetとイベント参加者の近さが印象的なイベントとなった。

 各地で熱い出迎えを受けたHonda World Tour in Japan 2015だが、5月4日に行なわれる成田空港での実施をもって、いよいよ幕を下ろす。

10時ごろの到着が予定されていたが、9時30分過ぎには飛行場の北側を飛ぶ姿を見せたHondaJet。1度フライパスをしたあと、再び北側を旋回して岡南飛行場に着陸した
地上走行し、会場のジャプコン格納庫前へ。ホンダ エアクラフト カンパニー社長の藤野道格氏も手を振りながら降機
藤野社長のプレゼンテーション
トーイングされるHondaJet。格納庫での屋内展示が行われた
格納庫からプッシュバックされ、デモフライトへの準備をするHondaJet
多くの人が見守るなか滑走路へタキシング
飛行場脇の第2会場も多くの人が詰めかけた
滑走路へ進むHondaJet
デモフライトのために離陸
デモフライトでは滑走路上を3度ローパス飛行。エプロン最前列まで開放され、間近でデモフライトを楽しめるイベントとなった
3度目のローパスは地上スレスレといって差し支えないほどの低空を飛行
デモフライトを終えたHondaJetを出迎え
Tim Frazier機長(左写真)、Warren Gould機長(右写真)。イベント参加者とハイタッチ

(多和田新也)