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ジャガー、新型スポーツ・サルーン「XE」をジャパンプレミア

錦織圭選手とドライブできるバーチャルドライブを各ディーラーに配備

2015年6月2日受注開始

新型XEとのフォトセッションに収るジャガー・ランドローバージャパンのマグナス・ハンソン社長(左)とジャガー・ランドローバーのプロダクト・マーケティング・アーキテクチャ・ディレクターのクリストファー・マッキノン氏(右)

 ジャガー・ランドローバー・ジャパンは、6月2日より新型スポーツ・サルーン・モデル「XE」の受注を全国のディーラーで開始。受注開始にともない都内では、報道陣向けにジャパン・プレミアが開催された。

新型XEのキーワードは、新たな価値を生み出すという「ゲームチェンジャー」。ダンス界のゲームチェンジャーである、ダンスアーティスト集団「WRECKING CREW ORCHESTRA(レッキンクルーオーケストラ)」のパフォーマンスにより新型XEはお披露目された
ジャパンプレミアでまず登壇したジャガーランドローバー・ジャパンのマグナス・ハンソン社長
国内市場へは新たな施策やディーラー網の拡充などの投資を行なっていくとのこと

 新型XEのジャパン・プレミアでは、まず、ジャガー・ランドローバー・ジャパンのマグナス・ハンソン社長が登壇し「昨年の9月8日にロンドンで発表されたXEは、画期的な技術を搭載し、プレミアムスポーツのコンパクトセグメントに復活するモデルとなりました。また、2015年はジャガーブランドが誕生して80周年の記念の年で、4月に発表された新型XF、9月のフランクフルトショーでデビュー果たすF-PACEと、今後12カ月の間に3種類の新しいモデルを導入することができます。ジャガーファンにとってはたまらない年になることは間違いありません。日本市場に対しての投資も引き続き行なっていきます。ブランドアンバサダーの錦織圭選手と一緒に仮想のドライブができるバーチャルドライブの導入やディーラー網の拡充、スタッフの教育など、お客様によりよい体験をしてもらうための投資です。新型車の導入などを含めて全体としてエキサイティングな1年になることは間違いありません。そして、XEの登場は、ジャガーの大改革の序章にしか過ぎないのです」と新たなミドルサイズのセグメントに導入することになった新型XEへの思いや、国内市場への大規模な投資などの説明を行なった。

本国からジャパンプレミアに駆けつけたジャガー・ランドローバーのプロダクト・マーケティング・アーキテクチャ・ディレクターのクリストファー・マッキノン氏

 続いてマイクを握ったのは、ジャガー・ランドローバーの本社でプロダクトとマーケティング、アーキテクチャのディレクターを務めるクリストファー・マッキノン氏で、新型XEの特徴について、より詳しい説明が行なわれた。

 マッキノン氏は「XEは、ジャガーにとって非常に重要なモデルになります。理由としては、XEはブランドとして新たなミドルサイズのセグメントとして生まれたクルマであり、新しいアーキテクチャ、エンジンを採用し、さらに新工場で生産されます。新しいセグメントのモデルということは、新たなお客さんを迎えることにもなります。そして、新しいアーキテクチャは、今後発売されるXFやF-PACEにも採用されるからです」と、新型XEは今後登場する新型のXFやジャガーブランド初となるSUVモデルのF-PACEに繋がる技術が多く盛り込まれているそうだ。

デザインの重要性はプロポーションにあるといい、Fタイプにも似たロングノーズが採用されている
インテリアは、ドライバーを包み込むような流れるデザインとなる
素材やカラーなど多くのラインナップを用意している

 ジャガーブランドの特徴となっている洗練されたデザインについて、マッキノン氏は「良いデザインの秘訣となるのはプロポーションです。XEは、ダイナミックなデザインをミドルサイズのセグメントに導入したものとなり、EタイプやFタイプでも使用したクーペフォルムを用いています。その見た目は、ほぼ4ドアのFタイプと言えます。パワーバルジと呼ばれるボンネットやリアのキャビンなどはダイナミックであり、パフォーマンスを強調しています。造型が難しいアルミ素材を使用しているのですが、30年にもおよぶアルミニウム成形の技術を駆使して作りあげました。止まっているときでも躍動感のあるのがXEのエクステリアの特徴となります。インテリアに関しては、ダッシュボードからドアへ流れるラインを採用していて、ドライバーを包み込むコクピットのような作りになっています。XEはスポーツセダンなので、シフトはダイヤルクラフターを採用しステアリングは、Fタイプと同様となります。カラーバリエーションや使用素材、室内照明についても多くのラインナップがあり、オーナーの好みによって選択することが可能です」と、内外装ともクラスレスな質感の高さとスポーティを併せ持った仕上がりとなっていることを強調した。

エンジンは、V6スーパーチャージャー、4気筒ガソリン、ディーゼルをラインナップする
同セグメントでは初となるインテグラルリンク式のリアサスペンションを採用。上質感のある乗り心地を実現している
静粛性はクラストップレベルを確保している
先進のドライバーアシストも多数用意されている

 そして多くの部分が新規開発となっているエンジンやシャシーについて、マッキノン氏は「アーキテクチャに関しては、75%以上にアルミ部材を使うことで軽量に仕上げています。そのためシャシーの重量はわずか251kgしかありません。剛性については従来モデルのXFに対して20%アップしています。スチール素材も部分的には使っていて、これにより前後重量配分を理想的な50:50にしています。エンジンは、340psを発揮するV型6気筒スーパーチャージャーと2.0リッター直列4気筒のガソリンエンジン、そしてジャガー・ランドローバーが設計から生産まで行なう新型のディーゼルエンジンをラインナップします。180psを発揮するディーゼルエンジンには8速ATがセットされていて、欧州でのCO2の排出量はわずか109g/kmです。Cd値0.26という優れた空力性能やインテグラルリンク式のサスペンション、速度感応式の電動パワーステアリングなどもXEの特徴となり、スポーティなハンドリングはもちろん、しなやかな乗り心地も突出しています」と説明、エンジンやシャシー、サスペンション、制御系など多くの部分で新たに開発を行なったパーツを用いていることを示した。

 クリストファー・マッキノン氏は、モデル解説の最後に「XEはジャガーにとって素晴らしいプロダクトとなりました。新しいエンジンやアーキテクチャ、新規の工場、そしてさまざまな選択肢を用意しています。XEは、ジャガーブランドにとってもミドルサイズのセグメントにとってもゲームチェンジャーとなります」と、自信を持ってXEを国内市場へ送り込めると語っていた。

ジャガーランドローバー・ジャパンのマーケティング・広報部ディレクターの若林敬市氏からは、日本市場での展開やブランドアンバサダーの錦織圭選手と試乗体験ができるバーチャルドライブの説明があった

 ジャパン・プレミアの最後に登壇したジャガーランドローバー・ジャパンのマーケティング・広報部ディレクターの若林敬市氏は、国内でのグレード展開やジャガーブランドの生い立ちについて振り返り「ジャガーは、1922年にサー・ウイリアム・ライオンズが設立し、1935年にジャガーに改名しました。当時から生き物にもっとも近いのがクルマであり、心が温まり安らぐクルマ作りを行なってきました。パフォーマンスやスピード、美しさなどの創業者の考えを現在のテクノロジーで表現したのがFタイプであり、このXEになります。ゲームチェンジャーであるXEは、人生に前向きで、一歩でも前進する人。そして、老若男女問わず、ヤングアットハートな人に乗ってもらいたいモデルです。安心、安全快適な装備が満載していて、何よりも美しく、頼りがいのあるクルマがXEだと思っています」と新型XEについても印象を語っていた。

国内に導入されるXEのラインナップ
国内モデルは、エントリーグレードでもアダプティブクルーズコントロールやエマージェンシーブレーキなどを標準装備する
錦織圭選手とのドライブや高速走行、オフロード走行ができるバーチャルドライブ。全国の正規ディーラーに配備される
XEの展示やバーチャルドライブを先行して体験できる「ジャガーXEゲームチェンジャーツアー」を開催

 6月2日から受注が始まった新型XEは、ガソリンモデルが9月より順次納車される予定で、ディーゼルモデルは今年の後半からデリバリーが始まる。

3.0スーパーチャージャーモデル
本革シートを採用したプレステージモデル

(真鍋裕行)