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BASF、2015年-2016年自動車カラートレンド予測「あるがままに(RAW)」
冷静に理性的にバランスのよい生活をおくりたいという欲求の高まりを表現
(2015/8/8 21:10)
- 2015年8月7日発表
BASFは8月7日、「あるがままに(RAW)」をテーマとした2015年-2016年自動車カラートレンド予測を発表した。
同トレンド予測は、BASFのコーティングス事業部のグローバルデザインチームが毎年発表しているもので、グローバルと各地域(アジア太平洋/北米/欧州)、2つの視点から社会のトレンドや時代の流れを読み解いて、2~3年先のカラートレンドを予測、自動車用ボディーカラーの新色として表現しているもの。
2015年-2016年にBASFのカラートレンド予測として掲げたテーマは「あるがままに(RAW)」。
発表会では、アジア太平洋地域のカラーデザインを担当するチーフデザイナー 松原千春氏が登壇。
会場では、テーマを示すボディーカラーのサンプルが並べられ、より具体的なカラーのイメージとして「感覚に従う(BASICALLY)」「技術と生命の融合(JUST TIED?)」「過剰なものへの反動(NEVER STOP)」と、3つのテーマを示すとともに、松原氏は「完璧なものや過度に表現されたものよりも、素のままの飾らないもの“自分自身の感覚”をより追求する価値を表現した」と、テーマを表現したカラーについて解説した。
2015-2016年のテーマが「あるがままに(RAW)」となったことについて、松原氏は「技術の発達より過剰な情報にさらされる現代の生活環境において、自分自身の立ち位置を明確にして、冷静に理性的にバランスのよい生活をおくりたいという欲求が高まっています。今回示したカラーは、自分に本当に必要なものは何なのか、自分の心の声にしたがって生きていく、そういったライフスタイルを象徴しています」と話した。
また、それぞれの地域の世相を反映した地域別テーマでは、アジア太平洋の「自己実現(LIVE FOR TODAY)」、ヨーロッパの「価値の再定義(NO STATUS QUO)」、北米の「活力(LIFE BLOOD)」とのテーマが示された。いずれのイメージボードにはブルーを基調としたカラーが並び、松原氏は「知的な印象の青色の領域が具現化されたもの」との考えを示した。
毎年発表されるカラートレンド予測について、松原氏は「例えばiPhoneなどでもそうですが、世の中にはトレンドになりそうなものに真っ先に飛びつく人とそうでないボリュームゾーンにいる多数の人がいます。私たちが提案しているカラーというのは、トレンドに対して感度の高い人に向けたもので、一旦そういった人たちに受け入れられると、ボリュームゾーンにいる人たちにも自然に受け入れられる傾向があります」と話した。
加えて、松原氏は「今ボリュームゾーンにいる人に“いいね”と言ってもらうものを提案していては遅く、次のトレンドになりそうなものを早い段階で用意する必要があります。私共が主に提案する自動車メーカーなどでは3~4年先、さらに先のトレンドを見据えていますので、実際には生産できないような論議のテーマになるようなものも含まれます」と、明かした。