写真で見るフェラーリ「カリフォルニア 30」


 リトラクタブル・ハードトップを備えたコンバーチブルモデル「カリフォルニア 30」が国内でも発売となった。同モデルは2月のジュネーブショーで公開され、車名に新たに“30”の名が与えられた。その名のとおり、スペックシートの上では30PSの出力向上と30kgの軽量化が行われた進化版となっている。30kgの軽量化は、アルミニウム製造技法の進化によるもの。

 新しくなった直噴のV型8気筒4.3リッターエンジンは、最高出力360kW(490PS)/7750rpm、最大トルク505Nm(51.5kgm)/5000rpmと、従来よりもそれぞれ30PS、20Nm高められた。トルクカーブにも改良が加えられたほか、7速F1デュアルクラッチギアボックスとのマッチングも大幅に改善されたとの評価も出ている。最高速は312km/h、0-100km/h加速は3.8秒。

 そのほかのスペックやインテリアやエクステリアのデザインは、2009年のデビュー時と目立った違いはない。今回撮影したモデルは「ハンドリング・スペチアーレ」と呼ばれるオプションパッケージを装着しており、バネレートを高めたコイルサスペンションと、少ない角度で操舵できるステアリングシステムを装着している。

 「ハンドリング・スペチアーレ」による外見の差はほとんどないが、フロントグリルがシックなつや消しシルバー仕上げになるなど、バージョンの違いを静かに主張している。

 ボディーサイズは4562×1909×1322mm(全長×全幅×全高)で、重量は1630kg。価格は2480万円からで、撮影車は「ハンドリング・スペチアーレ」のほか20インチホイールをはじめ、内外装などに約500万円のオプションを装着している。

フェラーリ カリフォルニア 30。ボディーカラーはGRIGIO TITANIO METALL。スイッチ1つで電動開閉するリトラクタブルルーフを装備している
ミッドシップレイアウトのフェラーリと異なり、グリルは中央となる
フロントフェンダー
フロントにエンジンを搭載するため、ボンネットやフェンダーサイドにエアのルーバーがあるフロントグリルはシックなつや消しシルバーを採用
ヘッドライトはバイキセノン。LEDによるターンシグナルやスモールライトを装備(撮影車はオプションのAFSも搭載)
フェンダーに装着されるエンブレムフロントノーズ先端に装着されるエンブレムフロントフェンダーの下部にはピニンファリーナのエンブレムも装着
クローズ状態のルーフ。ルーフ部はブラックで塗装される
フェンダーにあるサイドターンシグナルランプサイドミラードアハンドル
フューエルリッドは右側後方にあるキャップにも“跳ね馬”が刻印される
ボディーラインは美しい曲線でまとめられている
リアまわりでは左右の円形のテールランプと、縦に配置されたエキゾーストパイプが特徴的
円形のテールランプは、ライト点灯時の尾灯とブレーキランプ
円形のライトの下は、バックフォグ、バックライト、ターンシグナルを配置する。いずれも電球タイプ
ハイマウントストップライトは、テールリッドに内蔵するテールリッド上面にあるFerrariロゴフェラーリのエンブレムは後面側に装着する
最高出力360kW(490PS)/7750rpm、最大トルク505Nm(51.5kgm)/5000rpmを発生するV型8気筒4.3リッタエンジンはフロントに搭載する1台1台のエンジンナンバーが目立つところに記載される
エンジンのヘッドカバー等は赤く塗装される
標準車は19インチだが撮影車はオプションの20インチを選択(タイヤサイズ:フロント245/25、リア285/35)ブレーキキャリパーはイエローに塗装されていた
ドライバーズシートとステアリングホイール
走行中の運転操作はステアリングホイールでほぼ完結するセンターコンソールはボタンが並ぶ変速のAUTOモードや後退はここで操作する。手前のスイッチはルーフの開閉とパワーウインドー
レザーとカーボンのステアリングホイールシフトパドルを装備
左側にエンジンスタートボタン、中央にはフェラーリのエンブレム、右側に走行モード切り替えスイッチがある
メーターは中央にタコメーターを配置する。イエローのメーターはオプション装備ステアリングホイールにエンジン回転に連動したLED表示があり、シフトアップの目安になるペダルと大型のフットレストを装備
エアコンの操作パネルルームミラーは自動防眩タイプルームライトのスイッチともに中央の(S)マークのスイッチはアイドリングストップのスイッチ
ヘッドライトスイッチ。オートモードも装備するパーキングブレーキスイッチはヘッドライトの下になるヘッドライトスイッチの右側にはマルチディスプレイの操作ボタンがある
フロアにトランクオープナーとフューエルリッドオープナーがある助手席側にも大型のアルミフットレストがある
助手席グローブボックス上にカリフォルニアとフェラーリのエンブレムがあるカーボンインテリアを選ぶとエアコンの吹き出し口もカーボンになる
ドア内装もインテリアと統一。レザーとカーボンがあしらわれるスカッフプレートもカーボン
センターアームレストは大型の物入れを兼ねるグローブボックスは小さめ
カリフォルニアは2+2の4人乗り
シートはオプションのDaytona シート。表面はアルカンタラ地
後席はミニマムなスペース。オープンにすることでヘッドスペースが稼げる背もたれは開くことでトランクスルーになる
トランク側からトランクスルーを覗いたところトランク内のレバーを引くと後席の背もたれが倒れる後席にはISOFIXのアンカーが備わる
クローズ時のルーフ内側非常時はここからバーが立ち上がり、乗員を保護する
トランクを開いたところ内部カバーを上げた状態。この状態ではルーフを開けない内部カバーを下げるとルーフを開くことができる
ルーフを開くためにはトランクスペースが狭まるトランク内にある工具類。フェラーリの軍手も備わる
カーナビは国内で組み合わせたもの。タッチパネル操作はできずリモコンでの操作となるキーは通常のタイプ。差し込んで回し、スタートボタンでセルを回す
「フェラーリ カリフォルニア」の画面が出る通常は水温計、油温計を表示。その下には燃料残量やトリップメーターが出るモードを変更すると上部に色が付きモードを表示する。緑色はコンフォート
スタビリティコントロール「ESC」をOFFモードにすると上部が赤になり、ESCがOFFであることをしばらく図示するESC ONにするとしばらくESC ONと表示する表示を変更するとタイヤの空気圧と温度を表示する
トリップメーターは最高速や平均速度なども表示できるセットアップで多彩な設定ができる
カーナビ以外は中央のディスプレイで操作できる。FMラジオの周波数は日本向けになっているタッチパネルでオーディオなどの設定ができる携帯電話の接続も可能

ルーフ開閉の様子

ルーフを開く際は、まずリアウインドーが持ち上がりルーフトップと重なる
トランクリッドが反対側を支点に開き、ルーフがトランクルームに収納される
ルーフがトランクルームに収納されたらトランクリッドが閉じる

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http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(正田拓也/Photo:鈴木広一郎)
2012年 8月 21日