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写真で見る ホンダ「ステップワゴン」
(2015/5/5 00:00)
本田技研工業の「ステップワゴン」は、5ナンバーサイズで日本の道路環境にジャストフィットするミニバン。アグレッシブなデザインを採用する「ステップワゴン スパーダ」もラインアップ。こちらは全長が45mm伸びるため3ナンバーになる。
ホンダが提唱した「クリエイティブムーバー(生活創造車)」シリーズの第3弾として1996年5月に発売された初代ステップワゴンは、「取り回しのよい5ナンバーサイズ」「多人数が快適に移動できる広々とした空間」「家族みんなが使いやすい機能」という3つのテーマを掲げてデビュー。以来、コンセプトはそのままに時代の流れを取り込みつつ進化を続け、5代目となる新型でも基本テーマに大きな変更はない。
この新型で重視されたのは3列目シート。近年は3世代で移動することが増えつつあるという市場研究を踏まえたもので、これを見据えて導入されたのが「わくわくゲート」だ。従来は跳ね上げ式の1枚型だったテールゲートを、6:4程度の比率で左右に分割。助手席側の大きな方を横開き可能としている。ゲートの荷重がかからず軽い力で開閉できるようになったことに加え、狭い場所での開閉も可能になった。
さらに、これまでのテールゲートは荷物の出し入れ時にしか使われていなかったが、開口部の地上高を低く抑えるとともにグリップを装備したことなどにより、テールゲート側からも車内に乗降できるようになっている。もちろん、これまでどおり全体を跳ね上げて開けることも可能となっており、まさに「目の付け所が……」的なギミックなのだ。
もう1つ、新しい試みとなっているのが心臓部。これまでステップワゴンは2.0リッター自然吸気エンジンをメインに搭載していたが、新型では欧州を中心とした小排気量化の流れを受け、排気量のダウンサイジングを図っている。搭載されるエンジンは新開発となる1.5リッター直列4気筒 VTECターボの「L15B」。これは今後ワールドワイドで使用されるメインストリームユニットになるとのことで、その第1弾にステップワゴンが選ばれたことになる。
気になるスペックは、最高出力110kW(150PS)/5500rpm、最大トルク203Nm(20.7kgm)/1600-5000rpmと、先代モデルが搭載していた「R20A」と比較すると最高出力はそのままに、トルクアップ&ワイドバンド化が図られている。このパフォーマンスならフル乗車での登坂時などでもストレスを感じさせない走りができそうだ。組み合わされるトランスミッションはCVTのみで、駆動方式は全車に2WD(FF)と4WDを用意。JC08モード燃費は最高で17.0km/Lと、こちらも先代モデルを上まわる数値となっている。
ラインアップは標準モデルが「B」「G」「G・EX」の3タイプ。2代目から登場したスパーダも用意されており、こちらは「SPADA」「SPADA Cool Spirit」の2タイプ。