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ホンダ、発表前の新型ステップワゴン 車いす仕様車を「バリアフリー2015」で世界初公開

4月18日まで一般公開。クラストップという室内空間を活用

2015年4月16日~18日

インテックス大阪

発表前の新型ステップワゴンをベースとした車いす仕様車。発表前車両のため、フロント部が隠されている

 本田技研工業は、4月16日~18日までインテックス大阪(大阪府大阪市住之江区南港北)で開催されている総合福祉展「バリアフリー2015」において、4月下旬発売予定の新型「ステップワゴン」をベースとした車いす仕様車を世界で初めて一般公開した。

インテックス大阪で開催中のバリアフリー展2015。慢性期医療展2015と併催されている

 ホンダスタッフによると、これは大規模な福祉機器の展示会が大阪においてはこの時期になるため、クラストップの室内空間を持つという新型ステップワゴンベースの車いす仕様車を、車いす仕様車を必要とする人たちにいち早く見てほしかったため。ベースとなる新型ステップワゴンは4月下旬に発売となるが、車いす仕様車については未定とのこと。

 展示された新型ステップワゴン車いす仕様車は、2列目、3列目シートの床部分がフローリングになっており、車いすの取りまわしが楽なよう工夫されている。また、新型ステップワゴンの特長とされる、3列目のシートを左右独立して床下格納できる「マジックシート」も装備している。

 新型ステップワゴン車いす仕様車では、2列目に車いすの人が乗車できるタイプ、3列目に車いすの人が乗車できるタイプ、2列目と3列目に車いすの人が2名乗車できるタイプ、と3タイプを設定する。

新型ステップワゴンの発表は4月を予定。そのため、車いす仕様と直接関係のない部分は覆われている
プレゼンテーションなどでは、新型ステップワゴンの写真が登場。これはティザーサイトで公開済みのため
ホンダブースでは、手話を交えてのプレゼンテーションを実施。新型ステップワゴン 車いす仕様車の使い勝手を知ることができる

 新型ステップワゴンに興味のある人はぜひ、と書きたいところだが、発表前のクルマのため、フロント部分やインパネまわりは隠された状態になっている。また、新型ステップワゴンで大きな話題となっている、タテにもヨコにも開く「わくわくゲート」装備車ではない。しかしながら、その広い室内は変わりなく、マジックシートの動きも見ることができる。

車いす用のステップを引き出し、車いすを車内に入れるまでを実演。車内では3点式シートベルトが用意されている
新型ステップワゴンの室内。クラストップの広さという
車いす仕様車の床はフローリングに
新型ステップワゴンの特長であるマジックシート
ホンダスタッフにマジックシートの動きを実演してもらった。片手で簡単にシートをしまうことができる
シートを引き出す際も片手で実演。取り扱いが容易であるという
3列目のマジックシート。シートの左側に見えるメジャーは、訪れていたお客さんのもの。自分の車いすが入るかどうか、各部を計測する人が多いという
ホンダブースでは、新型ステップワゴン以外の福祉車両や「歩行アシスト」なども展示。歩行アシストは実際に装着して体験できる
ホンダ S660の製造でも知られる八千代工業は車いすレーサーを展示。2020年の東京パラリンピック開催決定を背景に、競技用車いすの需要も高まっているという

 ホンダ以外に、トヨタ自動車、日産自動車、スズキ、ダイハツ工業が大規模なブースを出展しており、技術によって人の暮らしを支える福祉車両の今を実感できる。生活必需品であるクルマの1つの形であるため、時間があったら立ち寄ってみていただきたい展示会だ。

各社の最新福祉車両を一堂に見ることができる

(編集部:谷川 潔)