トピック

ホンダアクセス「わんこ部」、3月30日~4月2日開催の「インターペット 2017」に「フリード+ドッグ コンセプト」出展

愛犬とのカーライフを充実させるアイテム満載のコンセプトカー

2017年3月30日~4月2日 開催

一般1500円(小学生以下、ペット無料)

インターペットに出展されるホンダアクセスのコンセプトカー「フリード+ドッグ コンセプト」

 ホンダアクセスは、3月30日~4月2日に東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で開催される「Interpets(インターペット)~人とペットの豊かな暮らしフェア~」に、愛犬とのカーライフを充実させる装備を搭載したコンセプトカー「FREED+Dog Concept(フリードプラスドッグ コンセプト)」を出展する。

 会場のホンダアクセスブースでは、このフリード+ドッグ コンセプトの展示と合わせ、愛犬とクルマで出かける際に便利なホンダ純正愛犬用カーアクセサリー「Honda Dog」シリーズを装備した「ステップワゴン Modulo X」を出展。実際に愛犬を乗せてみたり、使い勝手や質感を確認するなど、愛犬といっしょに入場できるインターペットの会場で実際に体感してもらいたいとしている。

 今回、イベントに向けて準備が進められているコンセプトカーの装備を、筆者と我が家の愛犬「みちお」でひと足先に体験してきたのでご紹介する。

愛犬コンセプトカー「フリード+ドッグ コンセプト」

コンセプトカーのフリード+ドッグ コンセプト。実際の展示では、ホンダアクセス従業員やアドバイザーの愛犬の写真をコラージュしたカラフルなラッピングが施される

 コンセプトカーのフリード+ドッグ コンセプトは、その名のとおり本田技研工業の「フリード+」をベースとした車両。「愛犬と一緒にいつでも、どこでもおでかけしたい!」という思いをかなえるため、ホンダアクセス従業員の有志による「わんこ部」が製作を担当。参加従業員たちが業務の範囲を越えて、デザインや装備の提案、取り付け作業などを行なって生まれた車両となっている。

 フリード+は2列シート車で、2列目は本来はベンチシートとなっている。フリード+ドッグ コンセプトでは、2列目左側(助手席側)に犬用ベッド「冷暖ベッド for Dog」が設置されるため、右側(運転席側)を「フリード」の6人乗り仕様で採用されているキャプテンシートに変更し、3人乗りとなっている。シートカバーはホンダアクセスの純正アクセサリーで、毛が付きにくく掃除が楽な合皮製フルタイプのもの。カラーはタン。

2列目シートはキャプテンシートに変更し、右側のみを装着する3人乗り。ドアライニングパネルやラゲッジスペースのフロアなどもタンカラーのシートカバーに合わせてある

 追加変更された装備は20種類以上。各装備はほとんどがボルトオンで、すべて取り外すとほぼ元どおりの車両に戻るという。これは逆に、すでに車両を所有しているオーナーが各装備を手に入れて、後付けで同様の仕様に変更できるということにもなる。現在のところ各装備の具体的な販売予定はないが、今後に期待したくなる。

「ビルトインスロープ」

 注目の装備の1つである「ビルトインスロープ」は、ラゲッジスペースのフロア下に収納する簡単に出し入れ可能なスロープで、車両後方からの愛犬の出入りをサポート。犬だけではなく、カートや自転車なども乗せ降ろしを楽に行なえるようになる装備だ。

 若く、中型犬以上の大きさならスロープを使わなくても乗り降りが可能だろう。しかし、近年は犬にも高齢化の波が来ていて、高齢犬では中型犬以上でも乗り降りが難しい。歩幅の小さな小型犬も同様だ。そうした社内外での困りごとやニーズを調査した中から、このスロープが提案されたという。大きさや角度などさまざまなテストを繰り返し、犬が使いやすいのは「傾斜30度以下」「幅50cm以上」「滑りにくい表面処理」「すき間や段差を少なくする」といういくつかの条件が導き出され、このスロープが完成した。

取っ手を軽い力で手前に引くとスロープが出る
カートや自転車なども楽に乗せ降ろしできる
表面には滑り止め加工が施される

 通常、乗り降り(または出し入れ)に使うスロープは、別体のものを車体に取り付けて使用するものが多い。しかし、ビルトインスロープは取っ手を引っ張り出すだけなので非常に簡単。使用しないときアンダーラゲッジスペースにきれいに収納される。また、スロープはオープンしたテールゲートよりも短いため、テールゲートが屋根代わりになってスロープが雨に濡れないようになっているのもうれしいポイントだ。さらにスロープの下には、同じくアンダーラゲッジスペースを利用した「床下引き出し収納」が装備される。

体重約11kgの愛犬「みちお」も、トコトコとスロープを上り下りした
スロープの下には「床下引き出し収納」が装備されている

 リアだけでなく、サイドからの乗り降りにも手が加えられている。助手席側の前後ドアの開閉に連動して作動する「オートサイドステップ for Dog」は、犬の乗り降りに便利で滑りにくいステップを採用。また、パワースライドドアには純正アクセサリーの「メロちゃんボタン」が装備される。メロちゃんボタンは子供が楽しく乗り降りできるように、パワースライドドア開閉時にメロディが流れるというアクセサリーだが、コンセプトカーに取り付けられているメロちゃんボタンは、犬の乗り降りをアナウンスする特別音声仕様となっている。

左側スライドドアと助手席に連動する「オートサイドステップ for Dog」
オートサイドステップとサイドステップガーニッシュの表面にもビルトインスロープと同じ滑り止め加工が施される
スライドドア用の飛び出し防止ネット
小型犬から大型犬まで乗り降りしやすいような工夫となっている

 左側スライドドアから車内に入ると、そこは冷暖ベッド for Dogが設置された愛犬用スペースとなっている。冷暖ベッド for Dogはペルチェ素子を使った水循環式で表面温度を管理し、大型犬も快適に過ごせる冷暖房機能付のベッドだ。

 クルマの車内にあるエアコンは着座している人間に最適化された設計なので、フロアに伏せている犬の周囲の温度設定が難しい。冬場はともかく、人間よりも体温が高い犬にとって夏場の暑さは特に厳しい。ひんやりと涼しくなる専用ベッドがあれば愛犬が車内で快適に過ごせることになり、愛犬家にとっても安心できる装備だ。また、車内の室温だけでなく、愛犬用スペースの温度を確認できる「マルチポイント温度計」も設置され、視覚的に快適さが判断できるようになっている。

助手席後方に設置された「冷暖ベッド for Dog」
ベッドに繋がれている水循環ホースと温度計測用のコード
キャプテンシート下の白い箱がペルチェ素子を使った温度制御ユニット
純正用品の「アシストグリップ」は、リードを繋いておく用途にも便利だろうという意見から装着されている
「マルチポイント温度計」は、本来は外気温と車内温度を表示する装備だが、温度センサーの位置を変更して流用。取材時はまだ調整中で、イベントで展示するときは表示を変更するとのこと
2列目のシートに座ると、ドライブ中も愛犬が近くにいる

 ドライブレコーダーとしても使える「全方位みまもりモニター」は、2列目右側シートの頭上に360度カメラ(カーメイト「d'Action 360」)を設置。冷暖ベッド for Dogのある2列目左側も含めて車内をグルッと確認できる。カメラ本体では4Kで記録が可能。コンセプトカーではiPad miniに映像を送り、ライブ映像の確認やカメラ操作ができるようになっていた。

 ラゲッジスペースの左側には「オートチャージ掃除機」、ユーティリティナットにはポップアップ式の小物入れが装備される。掃除機はブラック・アンド・デッカーの球体型ハンディクリーナーが採用され、使用後はポケットにセットするだけで自動的に充電される仕組みとなっている。球体型クリーナーが採用されたのはデザイン的な意味合いもあるが、ある程度大きなサイズの球体のため、犬が噛みにくいというのが大きな理由とのことだ。

360度を記録する「全方位みまもりモニター」のカメラ
助手席に座っていたり、クルマからちょっと離れていてもスマホやタブレットで愛犬の様子を確認できる
ラゲッジスペース左側には、上に「オートチャージ掃除機」、下にポップアップ式の小物入れを追加
毛が付きにくい合皮製のシートやフロアなので掃除も簡単

 ラゲッジスペース右側には「ビルトインダストボックス」と「ビルトインウォーターサーバー」が装備されている。ウォーターサーバーは走行中に水がこぼれにくく、開くと水が受け皿に適量出てくる市販品を流用。タンクは大容量で、取り外しも簡単にできるようになっている。

 このほかにラゲッジスペースでは、シュラフや衣類などの収納にも便利な「大型照明付きルーフラック」や純正アクセサリーのプラズマクラスター搭載LEDルーフ照明などが設置される。また、リア用の飛び出し防止ネットを持ち上げてルーフラックに固定すると、ちょっとした荷物を乗せておけるポケットができるなど、普段使いをよく考えたアイデアも採用されている。

「ビルトインダストボックス」(左)と「ビルトインウォーターサーバー」(右)
それぞれ1回上に持ち上げて倒すように展開。ダストボックスはリッドを開けた状態で、壁面側にゴミなどを入れる
ウォーターサーバーのタンクは大容量。取り外しも簡単で、水を補給したり洗ったりできる
ルーフ下の空間を利用して荷物を収納できるルーフラック
リア用の飛び出し防止ネットをルーフラックに固定すると、小物などを置ける工夫もある

 犬の排泄物が入った袋をリアワイパーからぶら下げているクルマをたまに見かけるが、そういった室内に入れたくない汚れ物や、ちょっとした小物を収納できる「クォーターウィンドウボックス」も装備。フタには「Honda Dog」のロゴが入り、開閉はワンタッチ。

汚れ物や小物を収納できる「クォーターウィンドウボックス」

ステップワゴン Modulo X Honda Dogバージョン

2016年10月発売の新商品「ペットシートサークル」(2万4800円)

 ホンダ純正愛犬用カーアクセサリー「Honda Dog」シリーズに、2016年10月から新商品が追加された。ホンダブースではステップワゴン Modulo Xに、新商品をはじめとしたHonda Dogシリーズの各製品を装着して展示する。

 新商品の「ペットシートサークル」は、2列目シートにセットするペットサークル。車内での犬の居住スペースというとフロアが定番だが、これはドライブ中に同乗者とペットが同じ目線で過ごせるようにするアイテム。サークル床面に板が入っており安定感は良好で、25kgまでの小型・中型犬に対応する。シートの座面に取り付けたサークル下のスペースには比較的大きな荷物も収納できる。表面ははっ水加工が施され、パイプとボードを外して洗濯機で洗うことも可能だ。

両サイドにファスナー設定しており、片側を開ければ乗り降りもしやすい
体重約11kgのみちおには余裕のサイズ。一部がネットになっており、伏せていても周囲が見えて安心できる

 同じく2016年10月に発売された「ペットドアライニングカバー」は簡単に脱着でき、ドアトリムを傷や汚れから保護する。既存の「ペットフロアクッション」や、ISOFIXチャイルドシート ロアアンカレッジに取り付ける「ペット車外飛び出し防止リード」と組み合わせて使うとさらに便利だ。ほかにも、助手席にも固定できる小型犬や超小型犬用の「ペットシートプラスわん」も展示される。

「ペットフロアクッション」(1万800円)と「ペット車外飛び出し防止リード」(3240円~3780円)、奥のドアトリムに設置されているのが「ペットドアライニングカバー」(6480円)
ペットフロアクッションはみちおも気に入ってすぐにリラックス。クッションには低反発ウレタン素材を使い、路面からの入力を吸収してくれる
助手席にも付けられる「ペットシートプラスわん」(1万9440円)

 ホンダでは2001年から愛犬家向けWebサイトをオープンし、2005年に現在も続くHonda Dogサイトと純正ペット用アクセサリーの販売を開始。以来、ペットイベント、アウトドアイベント、メーカー主催のお客様イベントなどに出展して愛犬家の意見を集めてきたという。その声に応えるように調査や研究、開発を続け、2014年に純正ペット用アクセサリーをリニューアルしている。

 今回のインターペット出展でもこれまで同様、来場者の生の声を聞き、新商品の開発や改良に活かしていくとのこと。愛犬と楽しくドライブしたいと思っているクルマ好きな愛犬家は多い。ぜひ、インターペットで実際の車両や純正用品などを愛犬といっしょに見て、確認して、体験してほしい。

ホンダアクセス出展概要

イベント名:「Interpets(インターペット)~人とペットの豊かな暮らしフェア~」
会期:3月30日~4月2日(3月30日は商談のみ、一般公開は3月31日~4月2日)
開催時刻:10時~17時
場所:東京ビッグサイト 東1・2・3ホール
入場料:大人(中学生以上)1500円
※ペット同伴可
※小学生以下、ペットの来場は無料
※一般割引事前登録者・割引チラシ持参者は1000円
出展ブース名:Honda Dog×いぬPHOTOフェスタ
小間番号:3-216(東ホール3)

フリード+ドッグ コンセプトは「こんな装備が欲しい」という愛犬家の願いが詰まったコンセプトカーとなっている

協力:株式会社ホンダアクセス

政木 桂