F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第8回:エミリア・ロマーニャGP

 エミリア・ロマーニャGPがイタリアのイモラサーキットで行なわれました。

 この歴史あるサーキットは、1994年にアイルトン・セナ選手とローランド・ラッツェンバーガー選手が亡くなったことで多くのモータースポーツファンの胸に今も記憶されている場所です。

 当時からはかなりコースレイアウトも変更になり安全対策に力を入れています。アップダウンもあり今も写真を撮るには好きなサーキットです。

 今年は寒くて、天候も安定しない週末でした。

 結果はレッドブルの1-2でした! 今回はノートラブルで速さと強さを発揮して完璧なレースでした。

 日曜日のレース3時間くらい前から雨が降り始めたんですけれど、スタート前にはやんでしまいました。しかし、スタートからしばらくは水煙があり綺麗でした。

 フェラーリが好調な今年、観戦チケットは早々に売り切れ。満員のお客さんであふれるサーキットの雰囲気は素晴らしいです。

 80%くらいはフェラーリの応援のお客さんでしょうか?

 レースの大部分を3位で走っていたルクレール選手は、後半にスピンをしてしまい順位を下げてしまいました。6位でした。

 サインツ選手はスタートでリタイアとなってしまって、フェラーリファンにとっては残念な結果となってしまいましたね。

 レース後のパルクフェルメにクルマを止めてヘルメットを脱いだルクレール選手。誰より悔しいのは、本人でしょうね……。

 でも、ポイント上では首位をキープしたままです。

 ペレス選手も、いい仕事しました。これは、土曜日のスプリントレースの様子です。

 ハースの好調はここでも発揮されました。

 金曜の予選で4位獲得!

 素晴らしいです。小松さんは、楽しくて仕方ないそうですよ!

 刻々と変化していく路面状況を先読みして、そのセットアップを指示し、マグヌッセン選手が走りで応えてくれるという仕事に達成感もありやりがいもあるとのこと。笑顔で話してくれる小松さんが今年輝いて見えますよ!

 チーム内もいい雰囲気ですね!

 ヘッドレストを持つ吉田メカも、仕事が楽しいそうです。限られた時間の中でミスなくクルマを作る作業にワクワクしているとのこと!

 レース後半、マグヌッセン選手と角田選手の争い。この後、マグヌッセン選手は順位を落としてしまって9位入賞でした。

 レース後にメカさんにあいさつにまわる姿は笑顔です。好調を維持してほしいなあ!

 シューマッハ選手は、やっぱりちょっと苦戦気味ですね。

 ハースというチームにとっては、このマグヌッセン選手がいてくれているから、現在の活躍があるわけです。ロシア人のマゼピン選手がそのまま乗っていたら、こうはなってないですからね。巡り合わせということですね。

 いいクルマができて、いい選手がドライブすることで結果が得られる。

 コンストラクターズポイントでも15ポイント獲得の8位。7位のアルファタウリは16ポイント。

 成績がいいと、カッコよくなってくる気がします。

 ケビンの今年に要注目です。

 角田選手と少しだけ話せました。

 このイモラサーキットから自宅までクルマで20分くらいだそうです。アルファタウリの地元GPですし、車体のアップデートもあるので楽しみにしているとのことでした。

 今年は、なにより日本GPを楽しみにしているとのこと! そうですよね!

 FP1では9位。予選は16位。スプリントで12位。レースでは7位!

 7位って素晴らしいじゃありませんか!

 スプリントレース前のグリッドでマルコさんと話す角田選手。

 レース後にクルマから降りたところ。

 イタリアカラーのヘルメットを用意したかいがありました! このいい流れに乗ってどんどんいってほしいです!

 ノリス選手が3位! マクラーレン、このサーキットにはキッチリと合わせてきました。

 表彰台ではホームストレートで見ている多くのお客さんから声援を受けていました!

 ノリス選手の人気も上がってきています。

 ボッタス選手が5位です。メルセデスに乗っているより全然いいという幸運!

 ベッテル選手が8位入賞。

 予選で、ウイリアムズのアルボン選手の右リアから火。

 そして、パラパラとコースに置き土産。

 燃えている何かの部品を、ノリス選手かな?

 踏んだ!

 いったい、何が燃えていたんでしょうね??

 ジャン・アレジさん。

 ちょっと前に、ニュースになってましたけど、僕個人的には問題ないことです。おもしろおかしく、クリック数を稼ぐための記事を上げるという昨今の状況の方が変だと僕は思いますよ!

 彼のこれまでの実績と人気、人柄を知る人にとっては取るに足らぬこと。

 リカルド・パトレーゼさん。お元気そうです!

 左、ダニエル・オーデットさんとニコラス・トッドさん。オーデットさんは、スーパーアグリのマネージングディレクターでもありました。

 アロンソ選手とBWTの代表の方。近い……。

 ハミルトン選手13位。確かに、今年のメルセデスの車のパフォーマンスは厳しいようです。

 でも、ラッセル選手は4位入賞です。

 スーパースターにとって試練の年になる確率は高まっています。モチベーションを保つことが、一番大変かもしれませんね。

 本橋さん。いい笑顔です!

 ありがとうございます! 僕は応援してますよ!

 F2、岩佐選手。 予選2位、日曜日のフューチャーレースで5位。

 そのレース直後に、ヘルメットを脱ぎつつ……「なかなかうまくいきません……スタートを失敗してしまって、ピットでロス時間が5秒くらいあって……レースペースはわるくなかったので悔しいです」とのこと。

 噛み合えば、勝てるクルマができていたようにも思います。

 佐藤選手。予選でまさかの22位。日曜日のレースでは、11位まで上げられました。

 ん~~~、予選がもったいなかった!

 スタート前に飛んできた飛行機。この編隊のまま、すごく低く飛んできてビックリした!

 エミリア・ロマーニャGP。今回も楽しく撮影できました。

 次戦は5月6日~8日、初開催のアメリカ、マイアミGPです。

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。