F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」
第14回:モナコGP
2022年5月30日 13:08
ハースの小松さん。
マイアミ&スペインで流れがよくなくて……。
「うまくいきませんでした……じゃ済まされないくらい、うまくいきませんでしたね。だからこそ、モナコではどうにかポイントを取らなければなりません、クルマのポテンシャルはいいと思うのでどうにかしたいです」と、木曜日に話したんですけど……。
今回も、ポイント獲得は可能なポテンシャルはありましたよね……。
トンネルを出たところ、モナコで最高速が出るあたりです。
トンネルの中は右高速コーナーとなっています。
僕が最初に来た1992年のころは、アウト側に3枚の高さのガードレールがあって、金網などなくて、もっと暗くて、エンジンの爆音で耳栓なしでは3分もたなかったし、写真を撮るのが世界一怖かった場所でした。
今は、エンジン音も静かで、耳栓なしでもなんとか大丈夫だし、高い塀で全く怖くないです。
毎年のことですけど、湾内には豪華クルーザーが並びます。
でも、どうなんでしょう? F1を見るにはあまり適さない場所でもあるかもしれません。
でも、まあいいのかな? そんなことより、リッチな雰囲気を楽しむということなんでしょうね。
モナコは、ガレージとホスピタリティーが離れているので、台車でランチが運搬されています。
FP3にピットに行ってきました。3度目のモナコになる角田選手。
ガスリー選手も、なんとかいい成績がほしいところです。
土曜日、すでに満員のお客さんです。
王宮下の崖石にも多くのお客さん。モナコならではの雰囲気。
「プリンセス・グレース通り」の銘板がありました。その場所は、フェアモントヘアピンでした。
ポルティエの立ち上がりの海側は、ますます工事中でした。
きれいな海が見えたんですけどね。変化していくんです。
そのポルティエで予選を撮っていたら、ペレス選手がクラッシュしたところへ、なんとサインツ選手が避けきれず……。
コースをふさいでしまいました。2人とも残念な予選となりました。
サインツ選手の残念な気持ちが、距離があるんだけど、伝わってきました。
なんて、ついてないんだろう……。
なんでこうなるんだという気持ちでしょうね。
でも、レースでは、そんな思いも少しは和らぐ結果になりました。
日曜日は雨予報ということで、土曜日の夕方には雲が出てきました。
日曜日、ドライバーズパレードに向かうハミルトン選手。
どんな気持ちで戦っているんでしょうか。ラッセル選手との差が、気になります。
気になるのは、リカルド選手も同じ。
土曜日にはクラッシュしてしまうし、ノリス選手に追いつけないセッションが続きます。
フェルスタッペン選手には笑顔が多く見られました。落ち着いている感じ。
ドラパレが終わってラッセル選手と話す、角田選手。
そして、日曜日。
レース開始直前に雨がポツポツ。冷たい風がビュンビュン。そして、ザーザー降りで赤旗……。
いい感じの雨のモナコのレースってなかなかないです……。期待したんだけど。
ガスリー選手が早めにタイヤ交換。インターでガンガン追い上げるという気持ちが見える走りでした。
路面はあっという間に乾いていきます。
そして抜けないモナコ。連なります。
レッドブル、今年のマシンの特徴がよく分かる角度。もう、見慣れてきましたよね。
ペレス選手、サインツ選手、フェルスタッペン選手という順番でレースが進みます。
カジノ前。建物の修繕が進んできれいになってます。
毎年ここの屋上にセレブな方たちがいらっしゃいます。
そして、表彰台へ。
体調が心配された、シャルレーヌ王妃と子供たち。お元気そうで何よりです。
ペレス選手のモナコ初優勝! “特別な”という形容詞が必ずつく、モナコでの優勝はうれしい!
メキシコ国歌が流れると……。
涙があふれます……。
うれしい。
そんな姿を見ていると、こちらもやっぱりうれしい。
おめでとう!
フェルスタッペン選手と。
いいレースでした。
これで、来季もシート決定かな??
ルクレール選手にとっては、残念なモナコとなってしまいました。
速さも強さがあっても、勝てないときは勝てない。そんなレースでした。
サインツ選手にとっては、よかったです。これで、いい流れに乗れるといいですね。
今年のモナコは満員のお客さんでにぎわいました。新型コロナの規制が世界中で解かれて、イベントに出掛けるお客さんがいっぱいいるということです。
観客がたくさんいることで、その現場の雰囲気が盛り上がります。経済も動きます。
平和さえ保てれば、動き始めた世の中を感じることができそうです。
次戦は、アゼルバイジャン。平和という意味では微妙な雰囲気もありますけどね……。