F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第30回:オランダ~イタリアへの旅

 オランダGPがあったザントフォールトは、海岸の脇にあります。

 近くの駅から海岸線を歩いてお客さんはサーキットへと向かいます。

 このマントは、見ての通りフェルスタッペン選手応援グッズです。金曜日に配ってました。

 僕ももらったので、年末のイベントなどにプレゼントとして提供しようかなと思っています。

 フェルスタッペン選手は、F1というモータースポーツの最高峰の世界でチャンピオンになり、自国のファンをさらに増やしてヨーロッパ各地にまで遠征して応援をするという人を増やし続けています。

 どんなカテゴリーのスポーツでも頂点に立つということはもちろん特別なことですし、多くの人から憧れ、尊敬されてファンが増えていくわけですが、フェルスタッペン選手の場合は、そのムーブメントが大きいと思います。

 それは、オランダの人たちの国民性なのかは分かりませんが、ただ、フェルスタッペン選手の持つ才能は現在のドライバーの中で超一流のものであることは確かだと思います。

 ザントフォールトサーキットは、昔ながらの雰囲気が残っていて、サーキット内は狭いんですね。なので、われわれの通勤のための駐車場の場所は遠く離れた場所に設定されています。

 サーキットまではシャトルバスで行きます。

 メディア駐車場。普段は、海に遊びにきた人たちが利用する駐車場です。

 日曜の深夜に仕事が終わって、駐車場までのシャトルバスの運行はとっくに終了しているので、プレスルームからここまで歩いたんですが、45分くらいかかりました……。

 お客さんは、サーキットまでバスか電車か自転車で来るということになります。

 オランダって、道路の整備が素晴らしいです。ほとんどの道に歩道と自転車道が整備されています。路面もいいです。ゴミも落ちていないし、綺麗です。

 まあ、その整備のための税金とかは高いのかな?? とにかく、そのあたりは日本より格段にいいですよね。

 パドックに向かう途中のトンネル。

 レース後にプレスルームで配ってくれたアイス。おいしかった!

 レース後の晩ご飯は、貴重な在庫品のラーメン。おいしかったけど、ちょっと油っぽすぎかな……まあ、そういうこともある。

 日曜のレース後、ホテルに戻ったのが夜中の2時過ぎで4時間睡眠で眠いながらも起きて、フランクフルト空港まで移動します。

 なぜ、イタリアに月曜移動なのか?

 それは、やっぱり、ベルギーとオランダの食事事情があまりに寂しいから、おいしいイタリアに早く行きたいという尾張さんと僕の気持ちが一致したからです……。

 オランダのホテルはスキポール空港近く、そこから450kmの道のりの移動です。

 ズ~っと高速道路。オランダは最高速100km/hです。みんな、ビシッと100km/hで走っています。

 国境を超えてドイツに入ってからは、アウトバーンです。制限速度は、130km/hだったり、120km/hとか、工事区間は60km/hになったり、はたまた無制限区間になったりします。速度無制限の区間は年々少なくなってきている印象ですね。

 僕のオペルコルサでも、160km/hくらいで、トラックを抜くために追い越し車線で走っていたら、圧倒的スピードでポルシェのワイドボディーのカブリオレが近づいてきましたので、シュッと避けました。

 まあ、軽く250km/h以上でかっ飛んで行きました。気持ちよさそう! アウトバーンらしい風景。

 100km/hでジリジリしながら走っているオランダより、ドイツのアウトバーンの方が走りやすい。

 もちろん、日本の高速道路のように80km/hくらいで延々、追い越車線を走る人は皆無なのでスムーズに走れますし、ストレスが少ないです。

 あと、オランダもドイツも高速道路は無料です。ちなみにフランスとかスペイン、イタリアとかは有料です。

 高速道路のガソリンスタンドで給油。リッター344円……。

 ガソリン代を払うキオスクでは、レッドブルの2人がお出迎え。

 約4時間でフランクフルト空港に到着。2週間一緒に過ごした、いつものコルサともここでお別れ。

 フランクフルト空港。ルフトハンザ航空でミラノまで飛びます。

 時間があったので、空港内のアジアンレストランでチャーハン。おいしくないのに、2300円。

 ミラノ。リナーテ空港までは小さな飛行機。窓際に座ったと思って、ふっと気がついたらミラノでした……。

 モンツァサーキットに近いホテルの窓からの風景。教会の鐘がよく聞こえます。

 移動してきた、目的のイタ飯。

 タコとジャガイモの前菜。素晴らしい!

 尾張さんの前菜のムール貝。少しもらいました。最高です!

 スパゲティボンゴレ。なんと素晴らしいんでしょ!!

 尾張さんのパスタ。

 コーヒーとチーズケーキ。まあ、なんと言いますか、やっぱりイタリアはおいしい。

 火曜の晩ご飯。

 ピザ・ブッファリーナ。これは、むっちゃおいしかった!

 イタリアの素うどん? スパゲティ・アリオリオ・ペペロンチーノ。

 好きなんだもの。

 尾張さんが頼んだ、海の幸の揚げ物。フリットディマーレ。

 ティラミス! やっぱり、おいしい!

 水曜の晩ご飯は、尾張さんの知っているイタ飯屋さんに行ったんだけどやってなくて、その近くの日本食の心に行きました。

 前菜に、天ぷらうどん。最高っす!

 そして、やっぱり、カツ丼でしょ! カツ丼は、いい! マジでいい!

 心レストランは、今年の10月で20周年だって。続けてくれてありがとうって感じです。

 去年もきた、コインランドリーで洗濯。洗濯が1000円、乾燥が800円くらい。

 今回のレンタカーは、500です。

 小さいけど、後席を倒せば2人分の荷物が載ります。6速MTです。ハイブリッドって書いてあります。

 発売当初よりはだいぶよくはなったけど、僕はやっぱり何度乗っても、この500ってどうもしっくりこない……。ハイブリッドのせいなのか、今回のは変なエンブレが効いてるし、乗り心地や、トランスミッションのフィールもそう……しっくりこない。好みの問題ですけどね。

 サーキット、パドック裏にあるショップ。隣のカフェがやってなくて少し寂しい感じもする。

 フェラーリのミニカーがたくさん売ってました。現在の円安! 日本人にとっては、厳しい値段かもしれませんね。

 フェラーリ75周年で黄色の部分がある特別カラーで地元GPを戦うフェラーリ。フェラーリの順位で、もろに応援のテンションが変化するイタリアGPです。

 レッドブルにも頑張ってほしいけれど、ここだけはフェラーリに頑張ってほしい感じもある……。

 さてさて、今日からが楽しみですね!

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。