F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第31回:イタリアGP

 イタリアGP。伝統のグランプリ、フェラーリのためのグランプリ。

 ポールポジションを獲得したのは、エース・ルクレール選手でした。75周年の特別カラーリングで気合いが入ります。

 ドライバー、チームスタッフが黄色になりました。新鮮な感じしますよね。

 ヘルメットも黄色。イケメンがウインクなんかするとよけいに、絵になる。

 僕がF1に行きはじめたころのフェラーリのメカニックさんのウエアはアジップの黄色だったように思います。もっと濃い黄色。

 日曜日には、イタリアの大統領のセルジョ・マッタレッラさんが来ました。ルクレール選手のお隣の方です。

 さすがイタリアですなあ。鈴鹿に岸田首相が来る感じかな……。

 レースは、2位でした。

 セーフティーカーのままのチェッカーという残念な感じでしたけど、まあルクレール選手の実力を持ってしても2位のスピードしかフェラーリにはありませんでしたね。

 満員御礼のお客さんに挨拶するルクレール選手。

 勝ったのは、7番手からスタートしたフェルスタッペン選手でした。圧倒的な強さをここでも見せてくれました。

 ICEの交換をして5グリッド下がるペナルティを受けても勝つ自信があったから交換したんでしょうね。

 素晴らしいとしか言いようがありません。5連勝。

 レッドブル+フェルスタッペン選手+ホンダPU(レッドブル・パワートレインズ)という組み合わせは、現状無敵です。

 今年はドライバーズチャンピオンシップとコンストラクターズチャンピオンシップの両方がほぼ見えてきています。

 ガレージ内でいつものように吉野さんが睨みを利かせています。速くて壊れないホンダです。

 日曜日、グリッドに向かう直前。

 いつものようにフェルスタッペン選手のまわりにメカニックさんたちが集まって、笑顔を交えながらリラックスムードが漂います。勝てるという確信がこの時点であったんでしょうね。

 FP3にウイリアムズのガレージになぜかニック・デフリース選手。アルボン選手が虫垂炎になってしまって、急遽レースに出れることになった瞬間。

 笑顔爆発してました、ずっと!

 夢が叶ったんですから、そりゃそうでしょうね。しかも9位入賞という素晴らしい成績も残したんですから、最高のデビューレースになりました。

 角田選手はペナルティとPU交換で最後尾スタート。

 14位でした。何かペースが上がりませんでしたね……。

 エリザベス女王が逝去されました。

 イギリスを本拠地としているチームは多いし関係者も多い。F1としても金曜と日曜にそれぞれ10秒の黙祷をして弔意を示しました。

 アルファタウリ。

 アストンマーティン。

 ウイリアムズ。

 ハース。

 レッドブル。

 それぞれマシンにもメッセージ。

 イギリス系のチームは喪章も付けていました。

 FP3が始まる直前にシューマッハ選手のマシンのクラッチ交換をしていました。

 全くねえ……と小松さんも困ってました……。

 ハースはノーポイントで終わってしまいました。シンガポールはいいはずですから期待しましょう!

 F2岩佐選手。

 レース1は4位スタートから、ズルズルと順位を下げていってしまってノーポイント。

 レース2は5位から我慢のレースで耐えて耐えて3位入賞!

 しかし、レース後の車検でスキッドブロックの幅が規定より0.3mm少なかったので、失格……。

 な~~~~~~~~~~~~んと!

 ドライバーズランキングが4位まで上がったと思ったのに……。

 佐藤選手。

 最近の中では良い走りを見せてくれたんですけど、またノーポイントに終わってしまいました。

 次のF2は、最終戦のアブダビまでお休みです。

 ピットレーンでアレジ親子発見!

 仲よしな感じがいいです! ありがとう!

 所々で赤い発煙筒が上がってましたね。

 アルファロメオのパレードがあったので……。車名は分かりません……。

 金曜日に「あつたさーん!」って声をかけてくれました! 日の丸も持参でご苦労様です!

 詳しい話を聞きに行こうかなって思ったら、もうどこかに行ってしまわれまして……。

 そうですよ! みなさん!

 シンガポールの次が日本です!

 日本グランプリが近づいてまいりました! 鈴鹿をF1が走りますよ!

 準備は大丈夫ですか?

 シンガポールには、また多くの日本からのお客さんも行くのかな? 声かけくださいね!

 ではでは、怒涛の3連戦が終わったので、日本に戻りますよ!

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。