F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第34回:シンガポール~日本への旅

 シンガポール。近代的できれいな街なんだけど、外は蒸し暑い。

 ホテルからサーキットへは、毎日歩いて通勤するんですけど、豪華なモールの中を歩くといろんなお店があります。

 F1の時期の限定なんでしょうけれど、ウイリアムズのブースもありました。

 中には、マシンの展示やグッズの販売もありました。

 この看板は見過ごせませんよね!

 日本のレストランもたくさんあります。

 味はね、日本と一緒です。

 ですから、日本で食べる倍おいしく感じます。

 大盛りの牛丼、690円。

 テイクアウトして晩ごはんにしました。大変助かりました。

 スシローとかね。

 星乃珈琲店とか。

 街中の小さな食堂。

 つけ麺かなって思ったんだけど、スープをドバッとかけて食べました。

 400円。

 毎日、このミーというこのラーメンみたいなのを食べましたけど、これが一番おいしかったかな。

 モールの中にある、大きなフードコート。

 魚肉の練り物ラーメン。

 550円、これがあまりおいしくなかった……。

 ワンタンメン、まあまあ、600円。

 円安なんで、実勢価格はもう少し安いと思うけどね。

 近代的な建物が、どんどん建ってきてます。

 でもね、思うんですけど、近代的なかっこいいとかいうイメージで街作りすると、ニューヨークでもシドニーでもモントリオールでもミラノでも東京でも一緒ですよね……。

 どこも、似たり寄ったり。そんなんでいいのか? って思うけど、いいんでしょうね、たぶん。

 これ、掃除機かな?

 人でなくて、機械が掃除するという世の中になったということでしょうか?

 アルバイトの募集かな?

 時給1000円くらい。

 今年の天候は安定しなかったですね。

 金曜日のお昼過ぎ。

 土砂降りの雨が2時間くらい降りました。

 日曜日のレース前に降った雷雨。この雨量だと、走れないですよね。

 2時間くらいレース開始が遅れました。

 シンガポールの夜景。

 街の夜景って、どこでもきれいですよね。闇は、汚いところを消し去って、明るくきれいな光だけで表現できますから。

 その、なんと言いますか、世の中カーボンニュートラルとか盛んに叫ばれてますよね。

 本気で考えるならば、世界中の無駄な電力を削減するということを、まず実践することが簡単なんではないでしょうか?って思うんです。夜の宣伝ネオンとか、看板とかね。

 確かに、味気なくなるとは思うし、若干の消費の減退にもつながるかもしれない、でも、空気をきれいにすることが大事なんであれば、節電をもっと大幅にやればいいんじゃないかと思うんですよね、でも、やらない。

 モータースポーツもその一環のど真ん中にあるのかもしれませんが、経済が回らないという恐怖があるから、中途半端にガソリンエンジンだけが悪者にされているように思えるんですよね。

 バッテリーを作るために、採掘で重油や電気を使って、充電で電気を使うわけだから、そこでまた重油が使われていますからね。

 ウクライナの戦争だって、どれだけ破壊をして無駄なエネルギーを使っているのか、人命まで犠牲にして何をやらかしてくれているんだよとか思いますよ!

 結局、人間がご都合主義で自分たちの地球を壊しているんですよね。

 どう思いますか、皆さんは……。

 レーススタートが遅かったせいもあり、サーキットでの仕事が終わったのが朝の4時。

 日本行きの飛行機が朝8時出発だったので、急いでホテルに帰り、シャワーを浴び、タクシーでぼられつつ、焦りつつ空港に行きました。

 完徹で飛行機に乗るって久しぶり……。

 帰国便は満席でした。

 日本に到着。

 帰国時には、日本人、外国人問わず全員My SOSというアプリにアクセスして、いろいろと登録するんですが、フォトグラファーズルームで初めて登録する外国人カメラマンは、お~ゴッド! そ~し××! ふぁ××! おーの~~~~~~!

 って、ものすごく大変そうでした。

 なんで、こんなに複雑で面倒なんだって、僕に文句言われてもね……ごめんねって、謝っときましたけど……。

 ハースの小松さんと一緒の飛行機でした。

 いろいろ話をしながら、新宿行きのバスにご案内しましたよ。小松さんも3年ぶりの帰国。

 火曜日にホンダさんに、クルマをお借りしに行きました。

 ショールームに入ったら、なんだか知った人がいるじゃないですか。

 ニューエイさんとマルコさん、写ってないですが、ホーナーさんもいました。日本GP前に、いろんな打ち合わせだったんでしょう!

 日本GP以降、レッドブルとアルファタウリのマシンに、HONDAのロゴがサイドに、HRCロゴがノーズに付くことになったそうです。前向きなお話は、いくつあってもいいじゃないですか!

 このまま、どんどん前向きなお話になって、そのまま継続になるということを心から願っています。

 撤退するって言ったじゃないかって、皆さん思う方もたくさんいらっしゃると思います。

 その時点ではそうだったんですよね。

 でも、状況が変わったんだということです。

 いくらでも、あ~言った、こう言ったじゃないかという意見もあるのは、百も承知。でも、継続してくれるんであれば、いいじゃないですか!

 と、僕は思いますよ!

 お借りしたのは、後期型のType Rです。

 3年か4年前にもこの型の前期型をお借りしたんですが、今回借りた後期型の方が、マイルドになっているように感じました。

 速くて、しっかりしていて、楽しいです! 素晴らしいクルマ!

 木曜日、サーキットに到着したところです。楽しいクルマで移動すると、楽しくなるね!

 いよいよ、F1が鈴鹿サーキットに帰ってきましたよ!

 3年前には誰もF1が日本に来なくなるって想像もできませんでしたよね。いやはや、長かった……。

 ホンダの本橋さんと、レッドブルの山本さん。笑顔がいいですね。

 やっぱり日本はいいですねという話をしていました。

 本橋さんは、ホンダが鈴鹿で走るということに対して、ものすごく責任感を持って臨む覚悟だと、ず~~~っと話をしてくれていました!

 期待してください!

 山本さんが、本を出しました!

 角川書店からです。皆さん、ぜひお買い求めくださいませ!

 天候がシンガポールに続いて不安定のようですが、大きな応援を、お気に入りのドライバーに向けてください!

 楽しんでくださいね!

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。