F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第54回:圧倒的な速さ! フェルスタッペン選手のぶっちぎりトップで幕を閉じたスペインGP

 スペインGP。フェルスタッペン選手が、FP1、FP2、FP3、予選、レースと全部トップという、控えめに言ってもブッチギリな速さと安定感。

 表情も明るいし、余裕が感じられました。

 今年7戦が終わって、優勝しているのはレッドブルだけ。5勝がフェルスタッペン選手、2勝がペレス選手。

 レッドブルの車体とホンダPU、そしてチーム力、フェルスタッペン選手という最強が集まって最速ということです。

 フェルスタッペン選手のヘルメットには星が2つありますが、今年もチャンピオンでしょうね……。圧倒的ですからね。

 どうせならば、全戦レッドブルが勝ってくれないかなと思います。

 ペレス選手はモナコの失敗をなんとか挽回したいのですが予選でうまくいかず、11番グリッドからの追い上げで4位でした。

 メキシコではチャンピオンかという盛り上がりもあるんだと思いますけど。ファンはありがたいです。

 スペインといえば、アロンソ選手です。もちろんサインツ選手もいますけれど。

 今年の活躍を見れば地元グランプリが盛り上がりますよね。

 ここはアロンソ選手応援席横の自由席。グリーンのアストンマーティン色が目立ちます。

 でもね、サーキット全体を見渡すと、レッドブルとオレンジ色のTシャツが1番多く見るんですよね。いやいや、そんなことないんじゃない!? って思うじゃないですか。でもね、そんな感じなんですよ。ちょっと意外でした。

 FP2のインラップでお客さんに手を振るアロンソ選手。かっこいい。

 予選でグラベルに出てしまって8番グリッドからのレースでした。7位となってしまいます。

 ちょっと残念でした。

 パルクフェルメにいたら、3位のラッセル選手が僕の横にいた女性めがけて駆け寄ってきました、けれど目線はその後ろにいる男性にいってますよね。まあ、そういう関係性の人なんだろうか??

 ラッセル選手は12番グリッドから3位。ペレス選手は11番グリッドから4位。ペレス選手がアピールしようと思ったら、もっと上にいなければいけませんよね。

 マクラーレンの今井さん。ノリス選手が予選3番手という快挙。

 でもレースペース上がらずで下位に沈んでしまいました。レースで戦うのは難しいということをマクラーレンが教えてくれています。

 角田選手と周選手の終盤の9位争い。1コーナーで角田選手が周選手を押し出したという裁定で5秒ペナルティーとなり、角田選手は12位となってしまいました。

 レース後に納得いかない雰囲気で体重測定に並ぶ角田選手。何度もビデオを見ましたけど、あれがダメだとするとレースを戦うというのはどのようにすればいいのかという疑問も出てきますよね。

 グリッドに向かう角田選手。「ユーキ!」とたくさん声がかかります。

 朝の通勤風景。

 アルボン選手とあいさつ。

 モナコで出たブレーキトラブルは解決したのかな。レースペースは素晴らしかったし、その評価は確実に上がってきていると思います。

 この方は、角田選手のパーソナルアシスタントの平松さん。今回サーキットに初登場。

 角田選手とは幼なじみだそうです。サーキットに来ると角田選手のすごさが分かりますねという感想でした。

 今年いっぱいで引退のトストさん。2ポイント獲得できずに残念でした。

 ガスリー選手は予選で4位のタイムを出したんだけど、サインツ選手とフェルスタッペン選手のアタックの邪魔をしてしまい6グリッドダウン。10番手スタートの10位。

 今ひとつ噛み合わないレースが続きます。でもやっぱり速さはあるので今後が楽しみです。

 フェラーリのサイドが普通になりました。えぐれていたこれまでの形がフェラーリっぽくて好きだったんだけど、速くなければいけない世界なので進化するためには仕方ありません。

 F1の空力に対する細かな造形は、他のカテゴリーにはないです。

 ボッタス選手。今回はうまくいきませんでしたが、周選手が入賞していたわけですから、マシン的にはポテンシャルはあるんですよね。

 ハースチームは予選でヒュルケンベルグ選手が8番手になりました。しかし、レースでは振るわず、ヒュルケンベルグ選手が15位、マグヌッセン選手が18位とノーポイントになりました。

 マクラーレン、ハース、アルファロメオの中段チームのポイント獲得の難しさを注目して見ると、さらにF1が楽しくなると思います。

 今回の観客動員数。木曜日8422人、金曜日5万8421人、土曜日10万80人、日曜日12万5565人、合計29万2488人。

 よく入りました!

 F2岩佐選手。モナコの日曜のレースでスタート直前にタイヤを予定してなかったスーパーソフトにいきなり交換されてしまって、順位が上がらなかったということがあったそうです。

 レースというのは、ドライバーとチームの共同作業ですからやっぱり意思疎通が必要ですよね。

 これは日曜のレース。4番手スタートから4位でした。

 土曜日の雨のレースでは8位。13ポイント獲得してドライバーズランキングは3位のまま変わらず。

 レース後の険しい表情の岩佐選手。声をかけられませんでした……。

 ちょっと噛み合わないレースが続いていますね。次戦はオーストリアです。巻き返しましょう!

 サッカーのエムバペ選手。

 生ハムの国のグランプリ終了いたしました。3週間のヨーロッパ滞在は長かったかな。明日、ニースに移動して1泊して帰ります。

 次戦のカナダGPは、経費暴騰のため欠席します。オーストリア&イギリスからは行きます。

 おいしいカツ丼を食べたい!

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。