F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第55回:スペインからすったもんだの帰国! 函館に行ったり大吉とお散歩したり充電して、オーストリア&イギリス連戦に出発

 まずは、スペインから振り返ります。

 1コーナーからの景色。金網完備でございます。このように金網が毎年どこかに増えていきます。まあ、安全第一ですからね。

 でも、困るなあ~実際。

 スペイン料理といえば、皆さん、なんでしょう?

 宿の近くのバルで、パエリアというメニューを見たので、パエリアを頼みました。でも、多分、冷凍パエリアかな……というお味でした。

 デザートは、クレマカタラーナ。

 お店はこんな感じ。僕と尾張さん以外には、もう1人だけという寂しい感じ。

 そのもう1人のおじさんが帰ろうというときに、レジにいるおばさんと大喧嘩……。何をもめているのかは全く分かりませんが、とにかく長い時間もめてました。いかんよね。

 ロシア人のカメラマン。普通にデジタルカメラも持っているんだけど、ヤシカの古いカメラで撮ってました。

 ちょっとのぞかせてもらったけど、ファインダーがホコリだらけ……撮る前にきれいにした方がいいかもね。

 レース前に、FIAからのメールで「泥棒が出るので貴重品は車内に残さないようにしてください」と案内があった駐車場です。まあ、何もなかったのでよかったです。

 サーキットの敷地外にお店を出して飲み物を売っているおじさん。売れたのかな?

 レース後の月曜日にスペインからフランス、ニースに移動。なぜならば、レンタカーをニースで借りたから。違う国で返却すると、とんでもない金額を請求されるのです。ですから、3連戦を中間地点のニースで借りてニースで返却ということで旅程を組みました。

 でも、前後で1日ずつ多めの滞在をしなければならないホテル代とか高いガソリン代など考えると、このレンタカーで3連戦を回ったことが経費的に節約になったかどうか怪しいところではありますが、まあ、運転が好きなのでよかったと思うことにします……。

 ニースまでの高速道路で追い越したMotoGP組のトランポ。Moto3のチームかな? ヘレスから移動中。

 アルピーヌもいましたよ。

 ニース空港のレンタカー返却場所。

 ルノー・キャプチャー。フランス~イタリア~フランス~スペイン~フランスと走って、3037km一緒でした。

 まあ、それだけ走ると自分の体になじんでくるものですけど、どうもやっぱり僕は中途半端に背の高いクルマは好きではないという基本があるので、やっぱりあまり好きではないという結論ですかね。車間距離のセンサーとか、近づくとロックが解除さて離れるとロックするとか、便利な機能もてんこ盛りだけどね。エンジンのトルクのなさとか、ハンドリングとか、荷物の積載量とかイマイチでしたね。

 でも、ヨーロッパの道を走っていると、まあ日本もそうですけど、この手のSUVが多いですよね、どのメーカーもたくさん出してます。なぜに中途半端な高さが必要なんでしょう? 見晴らしがいいから? なんですかね。まあ、好みですよね。

 ニース空港近くのホテルで1泊。晩ご飯はこれ。おいしかった!

 さてさて、3週間の出張から日本に向けて帰ります。

 そもそも、最初に買っていた航空券の旅程はニース空港を15時5分発、ロンドンに16時10分、19時20分発のJALで羽田に17時15分に到着だったんですよ。それがね、スペインにいるときに、ブリティッシュ・エアウェイズから連絡があって、ニース発の15時5分がキャンセルになったので、早朝7時20分発、8時30分にロンドン着、9時35分発のBAで翌朝の7時10分に羽田着に変更しましたとメールがあったんです。

 まあ、本当はJALで帰りたかったんだけど、早く日本に帰れるんだったらいいかと思ってそうしたんです。早朝だったんで、ホテルの朝ごはんも支払い済みだったけど、食べられずに空港に行ったのが上の写真。

 でね、ここからがなかなか大変な旅となったんです。

 ニース空港って、フランスですから、フランス人です。すぐストをやるんですよ。

 知ってはいましたよ、知ってはいますけどね。

 やりやがったんです。僕がようやく日本に帰れるというその朝に、管制のストをやりやがった……。

 飛行機に予定通りのボーディング時間に搭乗してから、全然ゲートから離れないんです。そのうち機長さんからアナウンス。出発がストライキのために遅れます……と……ただでさえ1時間の乗り換え時間しかないのにね。と思いつつも、僕は大移動の疲れもあって寝てましたけどね。結局飛んだのが1時間ちょい遅れ……飛んだ直後の写真が上の写真。ニース空港が見えるでしょ。

 もう、フランス人てなんなんだろう……自分勝手な人の割合が多いよね、最近のパリの騒ぎもそうだし、高速道路の走り方にしてそう。

 そうそう、今回の高速道路、ニース近くになって料金所を出てすぐ渋滞して止まっていたんですよ、そして止まったら、後ろからドンだもの……。

 降りていったら、若い大きめのおねいさんが出てきて、フランス語で何やら言っています。雰囲気からして、「ぶつかったかしら??」って感じ。なんじゃそれって感じ。明らかにどんってあんたがぶつかったからでしょ! もうめんどくさいという気持ちしか湧き上がってきませんよこちらとしてはね。

 奇跡的に傷が全くついてなかったので、そのまま「気をつけて運転してね」って日本語で言って走り出しました。

 ごめんなさいって、謝らないというのがそういうときのセオリーだってのは知っていますけどね、心情的にはあの態度ができるってのが好きじゃありませんよ。全くもう……もちろん、フランス人全部がそうじゃないですよ。でもそういう傾向があるから隣国からはそういう目で見られている国がフランスですよね。

 まあ、予定のBAには乗れないかなと思いつつも、また爆睡してました。

 乗れないんだったら、長時間あるけれど最初の予定のJALで帰ればいいかという気持ちもあり、ラウンジで仕事もできるしまあよしかなって感じで、ロンドンに着陸してメール見たら、親切なのかなんなのか分からんけれど、今度はキャセイパシフィックで香港経由で羽田まで変更いたしましたというメールが入ってました。

 ロンドン・ヒースロー空港に着いてから、致し方ないのでターミナルを移動してキャセイパシフィックのボーディングパスをもらうためにBAのカウンターに並びます。

 まあ、このカウンターは、僕みたいに何かトラブルでその解決のための人たちのカウンターなんで全然進まないんですよね。30分くらい並んで、やっと僕の番になってこれこれこうで、今キャセイのボーディングパスを受け取りたいって言ったら、いやここはブリティッシュ・エアウェイズなんでここでは出せないときたもんだ。なんでやねん! あんたところの手配でキャセイパシフィックにしたんちゃうの? って言っても出せないと一点張り。

 なんでこうなるんだろう……じゃあ、どうすればいいのよ? キャセイパシフィックの窓口はないからラウンジに行ってくださいということ……。

 また、歩いてキャセイパシフィックのラウンジに行って香港経由で羽田までのボーディングパスを受け取り、時間までラウンジにいてチキンライスを食べたのが上の写真。

 まあ、しゃーないなあ。でも、もちろんエコノミーシートで真ん中の席しかないときたもんだ、しかも香港に行くんだし……。

 これが、香港行きのゲート。ゲートで通路側の席がないか聞いたら、あって変えてもらいました……遠いよ日本は……。

 香港に着くちょっと前。なんと、ロンドンを出るときも遅れたんですよ……そして香港に着陸した時間が羽田行きの発時間という……どうにでもしてくれよ状態。

 久しぶりの香港はきれいな空港になってました。

 工事も大々的にしていますね。雨も降っています。

 で、用意されていたのは、少し後の成田行きの飛行機。日本に遊びに行く香港の人たちに混ぜてもらって、日本行きに乗ります。

 もうね。本当に勘弁してよ……って感じ。

 やっと! という形容がまさに僕のこのときの気持ち。

 羽田じゃなくて成田空港ですけど、帰って来れてよかった……。結局、当初のロンドンからのJALに乗ってきても同じような時間で自宅に着きました。

 まあ、ずっと旅を続けて35年くらいでしょうか、こういうことはありますよね。まあ、全然最悪じゃないけどね……。

 その日の夜、近所のさぼてんというお店に行って、カツ丼を買って食べました。

 最高においしかった!! 日本て素晴らしい!

 カナダGPをお休みして、写真整理と原稿書きなどを進めつつ、北海道、函館に仕事で出かけました。

 北海道と言えば、ラーメン!

 ラーメン韋駄天。おいしかったです!

 そしてロケ弁当で豚丼。おいしかった!

 函館名物、ラッキーピエロのハンバーガー、これもおいしかった!

 ガラナ、なぜ函館でガラナなのかは分かりませんが、ガラナでした。

 これ、北斗市のご当地キャラクターの「ずーしーほっきー」まあ、ホッキ寿司です。

 ホッキの赤いところが赤く光っていてお腹にシャリですね。

 なんとなく、最初見たときはなんだ?? って思ったんですけど、何度も何度も見ているうちにかわいくなってくるから不思議なものですね。

 新幹線の新函館北斗駅の駅前にいますので、機会がありましたらぜひ。と言っても、これだけですけどね。

 北海道で借りた、プロボックス。よく走るし、まあ、機材の積み下ろしとか気を使わなくていいし、仕事車としては最高ですね。

 大吉とお散歩したりしてね。かわいい!

 都庁です。と言わなくても皆さんご存知。

 その都庁に、ワクチンの5回目を打ちに行ってきました。4回目から時間が経っていたし、海外でなるべくリスクを減らしたいのでやっぱり、ワクチンを打ちたいですよね。

 SNSを見ていると、相変わらずワクチン反対派の方がいらっしゃいますね。まあ、言いたけりゃ言えばいいとも思うんですけど、打ちたい人も大勢いるんだからほっといてくれとも言いたいなあ……。

 新宿駅の立ち食い蕎麦屋さんで食べた、海老天そば。まずかった……残念。そういうこともある……。

 今回のオーストリア&イギリス連戦に出発。火曜の深夜便です。

 JALのラウンジで名物カレーとお寿司。今回の中トロはおいしかった! ごちそうさま!

 ロンドンまでの経路。北極の真上通ってます。

 もー、ロシアはいつまで戦争やってるんだろ……そのおかげで遠回りして、たくさんの燃料を使っているわけだし、戦争でたくさんのCO2出しまくっていて、そもそも環境問題という観点からしても、全く迷惑な話だしね。人間ってのは、情けない動物だね、本当。

 ヒースロー空港はたくさんの旅行客ですごい人。

 ウイーン便まで5時間くらいあったので、ラウンジでイングレッシュブレックファースト。

 ロンドン~ウイーンは2時間くらい。近いってのはいいことです。

 ウイーン空港もたくさんの人出でした。

 レンタカーの駐車場から見えたウイーン空港。

 今回のレンタカーはアップグレードしてもらって、ゴルフでした!

 ウイーンの空港から2時間半くらいで、毎年の定宿に到着します。

 今回のゴルフ、やっぱり素晴らしいクルマです! 乗り心地、静粛性もハンドリングも全く素晴らしい。

 運転席に座って、いろんなスイッチが液晶だったりして、オヤ? どう操作するんだ?? って戸惑う人が多いかもという大変更ですね。これは、誰でも分かりやすいかというとそうでもないし、使いづらいという側面もありますね。

 でも、クルマとしての基本性能はマジいいです! 正直、さっき給油口を見て、ディーゼルって書いてあって、え! って思うほどディーゼルらしいエンジン音とか振動とかほとんどない。びっくりです。エンジン音も車内だけそうなのかと思って、降りてみても全然静か。

 走りもトルクはバッチリあるし、必要十分に速い。7速のDSGも素晴らしい出来栄えだし。

 ドイツで借りたアウディのA6よりも好きかも。すごいなあ、フォルクスワーゲン。どなたにもお勧めできる、本当にいいクルマですね。

 去年も同じような写真撮ったけど、この宿にはもうずっときています。

 朝ごはんは、豪華。おいしい。

 丘の上にあります。自然が豊かであります。

 これも毎年恒例のメディアセンターに置いてある、飲み放題レッドブル。いろんな種類があるんですね。

 僕は、もう眠くてダメだ……でも頑張らなきゃ……というとき以外レッドブルは飲みません。

 木曜日はいい天気でした。金曜日からは、雨予報もあり。

 楽しみですね!

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。