F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第56回:“オレンジアーミー”大歓喜! オーストリアGPはレッドブルのマックス・フェルスタッペン選手が完全勝利!!

 オーストリアGPは、マックス・フェルスタッペン選手の圧勝!

 予選、スプリント予選、スプリントレース、決勝レース、ファステストラップ。全部です。

 セナ選手を抜いて43勝目!

 速い、強い、ミスしない。気持ちい勝ちっぷり! 僕は、楽しい!

 フェルスタッペン選手しか勝たない……面白くないって思う人もいて当然だとも思うけれど、ここまで完璧な彼のレースを見ることができて、その写真を撮ることができて僕は本当に幸せ。

 ハミルトン選手が勝ちまくっていたちょっと前は、正直またか……って思うこともあったけれど、その違いはなんなのかと言われれば、やっぱりフェルスタッペン選手の発言やその実行力などを見ているうちに、僕個人的に思い入れができているということなんだろうと思います。

 誰も追いつけない、そんな境地に向けて勝ち進んでいるように思います。

 まだちょっと早いかもしれませんが、セナ選手と同じような評価を将来得るのではないかと思う今日このごろ。どんどん勝ってほしいな。

 ペレス選手、木曜は体調不良でサーキットに来られなかった。金曜の予選は失敗して15位、でも日曜のレースでは挽回して3位表彰台。ひとまずほっとしているのではないでしょうか?

 世の中の評価って、あっという間に変わりますからね……。コンスタントに結果を出し続けないといけないというのが最近のペレス選手を見ているとよく分かりますよね。

 渡辺HRC社長がオーストリアGPに来場されていました。レッドブルとホンダという最強の組み合わせは2025年まで力強くお互いを尊重しながら続きます。

 この組み合わせであるからこそチャンピオンになれたわけだし、目指せるということです。

 同じくグリッドにて渡辺社長、湊谷エンジニア、吉野チーフメカニックというホンダの3人。

 ポールポジションに位置に向かうフェルスタッペン選手。

 2位には、予選2位のルクレール選手でした。フェラーリが調子いいと盛り上がりますね。

 新しいフェラーリのフロントウイング。細かなところもどんどんアップデートしているみたいですね。

 角田選手。今回は、マシンにスピードがなく、ミスもあったし噛み合いませんでしたね。

 イギリスGPに向けて切り替えていきましょう!

 アルファタウリというチーム名が今年限りになるとか……。せっかく認知ができてきているように思うのは僕だけでしょうか? このブランドもやめてしまうのかな??

 法原エンジニア。いつものように、真剣な表情でホンダPUのベストパフォーマンスを発揮するために集中!

 日本で走っているリアム・ローソン選手。デフリース選手と交代か? という噂がありますよね。どうなるんでしょうね。

 金曜はいい天気で暑かったです。男子の半分くらいは、上半身裸!

 そして、オレンジアーミーの方々もたくさん来場。

 土曜の夕方のスプリントレース。グリッドにマシンが到着するくらいの時間から雨。

 スプリントグリッド4番手のヒュルケンベルグ選手と小松さん。ヒュルケンベルグ選手の評価はどんどん上がっていますよね!

 アロンソ選手は、スプリントレース前にサインツお父さんと談笑。同じスペインの英雄同士。

 アロンソ選手がスプリントレースに向けてマシンに乗り込むところ。

 メカニックさんに雨で濡れているシューズの底を乾いた布で拭いてもらいます。滑っちゃいけませんからね。

 日曜日のレースは、サインツ選手のペナルティーで5位に繰り上がり。アストンマーティンのマシンとココのサーキットの相性がイマイチでしたね。

 スプリントレース、前を行くのは首位のフェルスタッペン選手。2位にはヒュルケンベルグ選手ですよ!

 後ろから、ペレス選手とサインツ選手が迫ってきます。

 スプリントレースを見事6位で完走のヒュルケンベルグ選手。チェッカー後にお客さんにあいさつ。いいレースでした!

 日曜日、出勤中のフェルスタッペン選手。サインをもらった子供は一生の思い出ですね。

 F2、岩佐選手の日曜のレース。なんと予選16位だったんですよ……。

 ストラテジーがレース人生で最高にハマったレースでした! という、ものすごい追い上げを成功させて、もうちょいで優勝じゃんという2位を獲得。素晴らしいレースをやってのけました。

 もうちょい!

 いい笑顔だなあ! こういうみんなの記憶に残る速さを印象付けることもステップアップには必要です! 土曜のレースは全然ハマらなかっただけに、奇跡のような素晴らしさに僕は嬉しいぞ!

 キラキラの速さを今年残りのレースで世界に見せつけましょうよ! セナさんも応援してくれるかな。

 ベルギーのスパフランコルシャンサーキットで行なわれた、フォーミュラリージョナルのレースでデラーノ・ファン・ト・ホフ選手がアクシデントで亡くなりました。グリッドで1分間の黙祷。享年18歳。

 ラディオンでの事故はユベール選手と同じような状況だったようです。コース改修でエスケープは広くなったのですが、また事故が起こってしまいました。

 モータースポーツが続く限り、安全対策を施したとしても死亡事故の可能性は0%にはできません。どうか、今後は起こりませんようにと祈ることしかできないのでしょうか。

 オレンジ発煙筒。レース後にあちこちの観客席から上がっていました。走行後であれば、いいんじゃないかと僕は思うんですけどね。

 レース後に解放されたコース。このオレンジの比率がすごくないですか? オレンジの皆さんにとっていいレースでしたね。どうぞ気をつけて、オランダに帰ってくださいね。

 来週は、伝統のイギリスGPです。僕は火曜日に移動します。ではまた!

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。