F1カメラマン熱田護の「気合いで撮る!」

第67回:ヨーロッパラウンドを終え、おいしかったイタリアから日本に帰国。次はナイトレースのシンガポールGP!

 イタリアから振り返ってみます。

 伝統のイタリアGP、モンツァサーキットの中で大好きな撮影ポイントのパラボリカ(アルボレート)コーナー。F3の走行時の写真ですが、コーナーのイン側にあって俯瞰から狙えます。

 下から見るとこんな感じ。昔はマーシャル用の台だったらしい。

 俯瞰で近くを走るマシンを撮れる場所は多くないので貴重な場所。でも、とっても速いんですよね。だから難しい。

 この撮影台へのカメラマンのお世話をしてくれる方たち。

 真ん中のお二人はご夫婦で、もう10年以上ここで年に1度会っていて温かく迎えてくれます。うれしいですよね!

 金曜日の晩ご飯。2年前に見つけた、サーキットから近い街のレストラン。

 おいしいんです。スパゲティボンゴレ。

 カプレーゼ。トマトの味も大切なんですよね。

 ピザフンギポルチーニ。うまいのです!

 ティラミス。これが、珍しく今ひとつでした……。

 土曜日、同じレストランへ

 このパスタの名前を忘れてしまいましたけど、すごくおいしかった!

 チーズケーキ。やっぱりイタリアはおいしい。だから、太ったかな……。

 尾張さんの宿の部屋にはキッチンがあって、お昼ご飯を作ってくれます。

 この尾張さん弁当が、すごくおいしいんですよ!

 パスタの茹で具合も、時間が経ってから食べるのを見越して茹でるらしい……。

 その話を振ると、ずーっと喋っているのでそこそこにしていたんですけど、素晴らしい腕前。

 サーキットの周辺というか、森の中にサーキットがあるんですけど、7月24日に嵐があって1万本の木が倒れたそうです。

 夜中にたった30分の嵐だったらしいですが、ここまで大きな被害をもたらす風が吹いたというのは恐ろしい。

 確かに、風景が全然違います。

 レズモというコーナーなんですけど、手前に大きめの木が残っていますがその大きさの木がずっと奥まであったんですね。時間によっては路面に木の影ができて印象的になるんですが、ここまで木が無くなってしまうと撮れる写真が全然違ってきます。

 ここは2コーナーにある撮影台なんですが、以前はすぐ横に大きな木があったのが無くなっていました。撮影台も破壊されたそうです。

 カメラマン用に場所移動に用意してくれたシャトルバス。F2のセッションが終わってパドックまで戻ろうとしたのですが、待ち合わせ場所にクルマはあれど運転手さんが居なくて15分ほど待ちました。

 まあ、そういうこともある。

 角田選手のNSXとローソン選手のType R。

 豪華なクルマが並んでいたドライバー用の駐車場。

 イタリアで借りたレンタカーのオペル・コルサ。安心のクルマです。

 初めてのAT車でした。低速で走っているとギクシャクな感じ……やっぱり、完成度はイマイチ。オートマ文化の日本車やアメリカ車にはかないません。

 ヨーロッパでも、AT車が増えてくるのかな。

 2コーナーの撮影台に行ったら、知り合いのマーシャルさんが僕の写真集を買って持ってきてくれました。イタリアでも買ってくれる人がいて僕はうれしい!

 SNSで売れ切れたって書いたんですが、出版社に聞いたら倉庫に若干在庫があるそうで、どのタイミングで出すか考えているそうです。決まったら、また僕のSNSで告知しますね。

 たくさんの方に購入していただいた500GP、ありがとうございます!

 例の映画のカメラカー、ピットレーンにいました。GT-Rが選ばれたのは、日本人としてうれしいですね。

 テールランプをふさいでいるのや、車体をマットブラックにしているのは、撮影する被写体にカメラカーが映り込まないようにするためです。

 早いものでヨーロッパラウンドの終了です。モーターホームがある最終戦。

 イタリアGPが終わって月曜日、ミラノのマルペンサ空港です。仕事が遅いので、2時間くらいしか寝れなくて空港に来ていたのでとにかく眠い……。フランクフルトまでの飛行機に乗った途端爆睡!

 ドイツのフランクフルト空港着。荷物が出てくるまで45分くらいかかりました。まだ人手不足なんでしょうか?

 ドイツって、こういうところがしっかりしているようなイメージあるんですけどね。

 夕方発のJALのチェックインまで時間が5時間くらいあるので、いつものマックに行って仕事をしようと思ったらなんと改装工事中……。

 なので、向かいのイタリアご飯レストランでコンセントのある席を確保。

 あまり考えずにスパゲティーペストを頼んでから……あ! ここはドイツだった! って気づいたわけです……。イタリアにいたのにまた、パスタをドイツで頼んでしまった……。

 味も、茹で具合も、大盛りも、いかにもドイツのパスタでありました……。

 あのね、ずーっと昔から思うんだけど、なんでイタリア以外で食べるパスタって急においしくなくなるんだろうね?? すぐ横にある国なのにね??

 水とカプチーノを頼んで2700円くらい。

 火曜日の夕方新宿着。2週間だけど、帰ってくるとホッとする。

 晩ご飯はカツ丼と枝豆に味噌汁。

 あと、尊敬する編集者のUさんから送っていただいたブドウ! もう最高!! 日本万歳!

 神保町に行って、大サイン大会。カレンダー買ってください!

 神保町に行ったら、丸香うどん!

 大吉と朝晩のお散歩とあとはひたすら、パソコンで写真補正作業。

 水曜日にシンガポールまで行くために羽田空港。多くの旅行客。もう完全にコロナ前と一緒。

 ラウンジでおいしいお寿司と、バームクーヘン。バームクーヘンってなんでこんなにおいしいの!

 富士山が見えると撮るよね! 素晴らしい形してるもん!

 7時間くらいでシンガポール着。入国でこれまでになかったオンラインでの申請を知らなくて時間ロス……。

 空港からはGrabっていう、ウーバーみたいなやつでホテルまで移動。3900円。果たして安かったのか??

 コースが一部変更になったそうです。ナイトレース。

 ホテルにチェックインして近所を偵察と晩ご飯。毎年来る通りなんだけど、どんどんきれいになっていきますね。

 去年も来た蕎麦屋さん。注文したのは2番。

 魚蒲鉾麺。490円。おいしかったですよ。

 多くの若者でにぎわっています。危ない感じはほとんどなし。

 カエルは食べたいとは思わないかな……。

 水のペットボトルは180円くらい。でも、物価は高い、円安の影響も大きいとは思うけどね。

 木曜日、歩いてサーキットまで行く途中のモールの中にある日本語があるお店多数。やっぱり、気になる……。

 サーキットはまだ準備しています。

 変更になったコースはほとんど直線。写真を撮る側から見れば、単純にコーナーが減ってしまったという感じでしょうか……。

 ホンダ吉野チーフメカニック。

 シンガポールが終われば、いよいよ日本GPです! とても楽しみにしていますということです!

「イタリアの角田選手のトラブルの原因もきちんと分かって、同じトラブルは起こらないように対策済み」と教えてくれたのは折原さん。コンストラクターズもドライバーズタイトルもそろそろ感が出てまいりました。連勝記録もありますしね。

 吉野さんに日本に戻って一番食べたいのは? という質問をしたら、即答でラーメン! ということでした。

 ナイトレースの始まり。いよいよ今日から走行です。

熱田 護

(あつた まもる)1963年、三重県鈴鹿市生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。1985年ヴェガ インターナショナルに入社。坪内隆直氏に師事し、2輪世界GPを転戦。1992年よりフリーランスとしてF1をはじめとするモータースポーツや市販車の撮影を行なう。 広告のほか、「デジタルカメラマガジン」などで作品を発表。2019年にF1取材500戦をまとめた写真集「500GP」を、2022年にF1写真集「Champion」をインプレスから発行。日本レース写真家協会(JRPA)会員、日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。